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古都に吹く新しい風

コロナ禍になって地元・鎌倉で過ごすことが多くなった。
なので、自然と地元の友人たちと接する機会が多くなる。
地元の友人といっても大人になってから知り合った人たちが多い。
この地域にはモノづくりをしている人たちが多いから、そんな人達が地元で作るイベントに参加させてもらったり、一緒に作品を作っているうちにどんどん仲良くなっていった。そして、その輪は広がっていった。

ここ十数年の出来事である。

思えば鎌倉国際親善大使なるものに任命されたのも2010年で、この頃から色々と鎌倉に引っ張られているなぁ、と思っていた。もちろん地元に恩返しをする年頃というのもあるけれど、これは時代の流れの仕業でもあると思っている。
今は「地域コミュニティー」などという言葉が当たり前に聞こえてくるけれど、そんな言葉が流行る前から自然とそんな流れに入っていた。

私が思うに鎌倉、逗子、葉山は都心からさほど遠くない位置にあるので、時代の方向性を指し示す場所として発信するのにちょうどいい。
何かイベントをやるにしても東京から日帰りで来てもらえるし、故に取材にも来てもらいやすい。だから、時代が差し示めす方向性の「型」になりやすいのではないかと思っている。

「個人」と「個人」という点が繋がってグループが出来て小さなうねりを作り出す。すると次には、他の場所でも同時多発的に起きているグループ同士が繋がりだし、今度はそれが地域や国境を超えて立体的に広がっていく。そんな動きが、ここ数十年の間にどんどん起こっているように思う。そして、そのうねりがいつの間にか主流になっていく。

これが「風の時代」の始まりに現れている一つの現象なのではないかと思っている。

そう考えると確かに地元の友人たちは皆、風通しが良い。
GIVE&TAKEが自然に出来ていて愛が循環しているのだ。
そして自然と戯れるのが上手い。
みんな、とてもpureだ。

最近、逗子で活躍しているチームのメンバーが「何かあった時のためにみんなが集える場所」を作ろうとしている。水があって、作物を作れ、オフグリッドで、自然と循環できる生活の場。
未来に向けての実験的な場作り。
人間はあまりにも自然からかけ離れた生活をし過ぎてしまったから、
そろそろ、真剣に思考を変えて行かなければならない。
それも楽しんで遊びながら出来たらサイコーである。

その場所を探しにいくという日に私も彼らの車に乗り込んだ。
その日一日行動を共にして、会話の中から一番耳にした言葉は「サイコー!」だった。アイディア出しをしている時、たわいも無い話をしている時、食事をしている時、物件を見ている時、彼らは常に「それサイコー!」と口にしていたのだ。

そのポジティブさが時代を作っていくに違いない。


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