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うまくいかないときの乗り越え方

2020年はこれまでになく、ライティング業が伸びた年だった。
ありがたいことに、執筆業収入は過去最高。
おかげで、夫の収入激減にもかかわらず旅行を楽しむことができた。

しかし、ずっと成長曲線をたどってきたわけではない。
2年前、私の収入は大きくダウンした。


「『書く』で食べてやる!」と決めて全力でトライした。
半年後、私は執筆で月30万円稼げるようになった。
このままで行けるのか、どうなのか…と、一抹の不安を感じつつ突っ走っていたある日、取引先が休業した。
月収30万円の太客だった。
ギリギリ売掛金は回収できたけれど、収入減は防ぎようがない。
私はしばらく考えた。

結果、「収入が減って時間が増えた」現実を受け入れることにした。
悪あがきはしなかった。
つきあいのある顧客を大事にし、できた時間をやりたかった音楽に充てた。

「この次がどうなるか」という不安がなくなったわけではない。
けれど、「ない」ことに焦点を当てる時間がもったいなかった。
過去を振り返っても、目先のお金にしがみついて改善したためしがない。

「夫の収入でぜいたくしなければ生活できる、何より夫も子どもたちもいて毎日の生活があったかくて幸せ。この幸せをもっと深めたい」

私は「ある」ことに意識を向けて生活することにした。

「しばらく仕事は低め安定だろうな」と思っていた。
しかし不思議なことに、ときどき新規案件が舞い込んだ。
仲のいいママ友からの案件紹介もあったし、SNSメッセージでの依頼もあった。
交渉の場面では緊張したが、それでも自分の条件は下げなかった。

「うまくいってもいかなくても、私が幸せであることは変わりない」

そう思えたからだ。

そして時間の経過とともにさらに新規案件が増えた。
結果、2020年後半、月収は以前よりも上回るようになったのである。

2021年はどうなるか分からない。
収入への不安は尽きない、けれど執筆を通してやりたいこともある。
思うようにならず、また落ち込むこともあるだろう。

でも、もしまたうまくいかないときがあっても、私は前と同じように「今ある幸せ」に目を向け、坦々と毎日を生きていこうと思う。

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