躁うつ私の場合 #9〜朝着替えられない問題を深掘りする〜
「毎日朝起きたら着替える習慣をつけるようにしましょう」
双極性障害の本や心療内科クリニックのブログによく書いてあるこの文言ですが、うつ状態だった時の私の経験においても「着替える」ことはとても難しい行為でした。
今回はその躁うつの"着替えられない深層心理”を深掘りしていきたいと思います。
うつの時の私の怠惰な生活については前回書きましたのでよかったらどうぞ。
なぜ着替えられないのか
そもそも私は昔から、休日など外出する予定のない日は平気で一日中パジャマのままで過ごします。
それはそれでだらしない私の元々の習性ですが、うつ状態の日に着替えないときというのは、予定がないから着替える必要性がないと感じるのとは全く違います。
シンプルに、「着替えたくない」という、着替えることに関しての明確な嫌悪感があるのです。
うつ状態を和らげるためにも、特に予定がなくても毎朝着替えるべき、ということを理解していても、「着替える」こと自体に憂鬱に感じています。
着替えたくない深層心理
「着替えたくない」という気持ちのはどこからくるかを考えると、私の中で考えられる可能性は2つあります。
一つ目は、着替えるという行為を通して自分の姿を見ることになるから、です。
まず、なぜパジャマのままでいたいのかを考えてみます。
身体のラインが見えないパジャマを着ていると、だらしない生活でだらしない体つきになっていたとしても自分からは見えづらいことで、絶望しなくて済む、ということがあります。
ある程度のフィット感がある私服を着た自分を見て、絶望するのが怖かったような気がするのです。
とは言っても外出の予定が無いためたいていカジュアルな服しか着ません。Tシャツにジーンズのスタイルがほとんどでした。
それでも硬くて細めのジーンズに足を通すこと自体が当時の自分には怖いことだったのです。
二つ目は、着替えた先にある"外出"というラスボスを考えると憂鬱、だからです。
まずうつの根底に、外へ出たくない、社会から隠れていたい、というものがあります。
しかし同時に、外へ出られない自分をどうにかしなければならない、頑張って外へ出たほうがいいに決まっている、という自分も現れます。
着替えるときに、その葛藤が一番強く現れるのです。
もちろん、外出を強要してくる人もいなければ、自分のミッションは着替えることだけだということも分かっていますが、着替えることを考えた時に現れるその葛藤に疲弊してしまうことが多いのです。
着替えを通して難関課題の外出が頭にチラつくのも、着替えが憂鬱になる原因だと思うのです。
妥協案を見つけることが大事
私は結局、薬が効いてきて良くなってくるまでは何回もこの葛藤に苦しめられました。
着替えに失敗して外出しないという決断をせざるをえない日は、情けない気持ちと絶望感に苛まれ、涙を流した日も少なくありません。
でも今思えば、きちんと病院にかかっており適切な治療がされているならば、無理矢理に自主的な行動を起こす必要な無いのかなと感じます。
しかし日々努力し、自分の進歩を確認していくことも大切なことではあります。
できない日があってもいいし、パジャマから楽な部屋着に着替えるだけでもいいし、上だけ着替えるだけでもいいと思います。
自分を追い込まない程度に、一進一退で生きていけばいいと思います。
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