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躁うつ私の場合 #6〜涙はストレス消去の促進剤?(後編)〜

前編はこちら↓


涙がストレス反応である、とは?

涙がストレス反応として起こっている、と思った経験でわかりやすいものが、生理前のイライラで泣く涙です。うつ状態とまでいかない人も多いとは思いますが、女子なら経験がある人も多いのではないでしょうか。

失恋の涙は、彼がそばにいた過去を寂しく思う気持ちが募って、映画で感動する涙は、主人公に感情移入する気持ちが募って涙が出ますが、イライラの涙は突発的な涙だと思いませんか?

何か1つのことがきっかけで涙を流しているように見えますが、生理前以外のときはそんなことでは泣きませんし、その1つのことだけが原因ではないと思うのです。

生理前の身体の不調や感情の敏感さで蓄積したストレスが溜まった状態である時、あることがトリガーとなって涙が溢れ出てくるものだと思えば、納得できる気がします。

生理前もうつ状態になる人がいるくらいですので、状態としては前述したうつ状態でのパニック涙と似ていると思います。

涙はストレスを流してくれる?

涙がストレス回避に不可欠な要素だということを思うきっかけとなった私の経験について書きます。

それは社会人2年目の25歳、自分の同期のみんなが誕生日パーティー(飲み会)を開いてくれる日でした。

メーカーの海外営業部勤務だった私は当時そこそこ忙しく、やることに追われていた毎日でした。特にその頃は製品のトラブル対応に追われ、業務は緊迫感がありました。

その日、トラブル対応のため工場の生産管理の協力(そもそもトラブルは工場の問題と思っていた私ですが)を仰ごうと担当者とメールのやりとりをしていました。

その人からの返信には、トラブル対応に協力する気のないそっけない一言が添えられていて、私はイラッとしてしまいました。その直後涙が溢れ出し、止まらなくなってしまったのです。

その生産管理の人は普段から無愛想で、メールや電話もいつもそっけなく、その当日もいつもの調子で返信を書いただけのはずなのです。

それもわかっているのに、その一瞬のイライラをトリガーとして、私の涙腺は崩壊してしまったのです。

涙が出た瞬間、私は「やばい!オフィスで泣くなんて考えられない!早くどうにかしなきゃ!」と、とりあえずトイレの個室に駆け込むも、涙は一向に止まらず、同僚のみなさんが心配して順番に声をかけてくれました。

トイレには同期やらお姉さま方が集まり、私が籠ったまま出てこないことを心配しだしてしまったので、私は涙が止まらぬまま個室を出て、素直に皆さんに励ましてもらうことになってしまいました。

そしてなんと涙は就業時間が終わっても止まらず、私の誕生日パーティーの最中も笑いながらポロポロと泣いていた、というあまりにも不思議な体験でした。

この話で言いたいことは、いかに私が職場の人たちに恵まれていたかということではなく、自分でも予想だにしないタイミングでの制御不可能な量の涙が出た、ということです。

あくまでも予想でしかありませんが、この時私は自覚もないうちにストレスを溜め込んでいたのではないかと思うのです。(もちろん躁うつ病だから突如爆発したという話だと思うのですが)

それが、あの生産管理の人のメールによって怒りという感情が沸き上がったことで私の許容スペースに無理やり詰め込まれていたストレスが涙とともに一気に流れでた、ということではないだろうか、と思っています。

泣き虫と思わないで!生理反応だから!

前編後編にまで分けて書いた今回、言いたいことはズバリこれです。

泣きたくて泣いているんじゃない!自分の身を守るために涙という機構を利用してストレスを解消しているんだ!と、みなさん思うようにしましょう。

そして泣いている人を見た時は、ストレスが溜まっていたんだな、早く流れるといいな、と思ってあげてください。

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