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お茶でもひとつ : 煎茶「癒し」

風邪のせいでお茶断ちをして以来しばらくぶりの緑茶は、すすむや茶店の煎茶「癒し」。
自由が丘にお店があって、ティーバッグひとつから買うことができます。

ティーバッグは全部で6種類。
今回は「癒し」「きりかえ」「至福」の
3種類にしてみました。

ちょうど友達からお菓子をいただいたので、あんこによく合うという「癒し」を淹れてみました。

「癒し」は、鹿児島茶の「さえみどり」と「ゆたかみどり」のブレンド茶。 
湯のみを口元に持ってきた時、ほっくりと甘い香りがしました。

ひと口に「甘い」とっても、その甘さは千差万別。しかしあいにく私には、自分が感じた甘みを表す言葉の持ち合わせがない…
こういう時はプロの表現を見るに限ります。
で、お店のウェブサイトを覗いてみると。

「香りは甘く熟成したユーカリのよう」

え。ユーカリ?
ユーカリって、もっとこう、スーッとした香りでは? と思いましたが、私が思い浮かべるようなユーカリとは違って、「熟成した」ユーカリは甘いものなのかもしれませんね。

さて、おとものお菓子は、姫路の和菓子屋・宝橘さんの「二の字二の字」。
二の字っていったいなんだろう? と首をひねりましたが、個包装の袋に書かれた句を読んでわかりました。

「雪の朝 二の字二の字の 下駄の跡」
(田捨女 でん・すてじょ)

下駄の歯のことだったんですね。

この句そのままに、おまんじゅうには雪を思わせる甘い白い粉がまぶしてあって、皮は二の字にへこんでいます。ほんのりと柚子の香りのするあんこがとても美味でした。


ところで、俳句とか和歌とか、学校で習った頃はなんだかつまらないなと思っていました。
短すぎて、何が言いたいのかよくわからなかったからです。

けれど、社会に出て読書のためのまとまった時間が取りにくくなったり、年齢とともに集中力が続かなくなったりしてくると、たった17文字・31文字だけの言葉に、読み手である自分自身の体験や想像を重ね合わせて、作者が提示する世界を広げて読むことのできる定型詩も良いものだ、と思えてきました。
言葉と感性の宝石箱。
いつか自分も、歌や句を読む人たちの作品を深く味わえるようになりたいものです。


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