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食の未来

飲食店の人手不足が深刻だと言う。常に私はいくつかの飲食店の立ち上げをお手伝いしているものの、バイト募集等で各店舗でそのような現実には面していません。店舗探しのときに、バイトさんの確保が難しいエリアかそうでないかを確認しており、あまりにも厳しそうなエリアはおススメしていません。

シェフの雇用に関しては、店舗のコンセプトによっては、シェフありきになりますので、もしすぐに辞めてしまう野田としたら、ご自身が経験してきた修行を強いているか、適切なフィーをお支払いしていないケースがほとんどだと思います。

話を元に戻し、ご提案するときにはフードロスが極力でないしくみ、なおかつ満足度が上がるサービスをご提案。

ある温泉地のホテルが和フレンチになるとのことでしたが、朝食は今まで通りにする。サービス増強して、評価を上げたいと言われました。

実際に体験してみて、これ以上増やされても迷惑というのが率直な感想。満足度が上がらないのは、もっともっとと追加して、減らしてないことと、そもそもストレスがかかる提供スタイルだったこと。

朝は完全にビュッフェでしたが、スペースに限りがあり、お盆を置くところがない。そこで羽釜で炊き上げたご飯、パン、味噌汁、スープはあらかじめホテル側が和洋どちらかを伺いご提供。おかず、デザート、ドリンクはあたたかいほうじ茶をご飯とともに提供。追加は取りに行くようにしてもらい、ドリンクには甘酒を甕で追加しました。

空いたスペースで、さまざまな種類の小鉢スタイルに。小鉢だと前夜に準備できますので、朝スタッフが減らせますし、前日残ったコース料理の半端な食材も消費できます。同じ小鉢に全部盛る。ここがオペレーション簡略化のポイントです。フードロスを減らずために真空調理を導入しました。

一盛りが確定し、一人当たりの小鉢取り数が5以上にはいかないから、おかずの消費量が絶対に減るからご飯と焼き魚のグレードを2段階上げて欲しいとお願いしました。

完全ビュッフェは、人生の経験を重ねた方には、重量とともにしんどいんです。でもご自身が選んだと言う感覚もないと満足度が上がらないので、小鉢が4つまでしか乗らない小さなお盆で、お好みのおかずを選ぶスタイルに。9個のくぼみのお皿はやめました。

ご提案は、そんなことで満足度が上がるわけないと開発サイドから言われましたが、料理長が朝食ビュッフェを煩わしく感じる方も大勢いる。このハーフビュッフェは理にかなっているとおっしゃってくださり採用。本当はもう少し現場オペレーションを大幅に変更し、理論を詰め込んでいますが、これがざっくりとした概要です。

関係者のプレオープンでも人気でしたが、実際のオープンでもご好評いただき、他の系列ホテルでも御採用いただきました。too muchを減らす。極限の満腹、分量がたくさんあれば、満足度が上がるわけではないことをこれからも広め、本当のサービスのあり方を提案していきたいと思います。宿泊のラストアクティビティは朝食です。ここを改善すると最後に気持ち良さが残るのは間違いない事実です。

フードロスを減らせば違う未来が見えてきます。そのためにあたらしい調理法、保存方法、テクノロジーを活用できれば、もっと効率よく営業できるはず。手抜きということではなしに、作る人、食べる人どちらもハッピーに。それがテーマです。

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