社会人時代

子供が産まれるまで、必死に働いた20代。
就職超氷河期の中、当たり前のように就活をした。
ものづくりをして売る、人々の生活に携わるメーカーで仕事がしたく、無事メーカーに就職した。

だが、そこでの仕事は、自分の理想とは違った。
配属されたのも、任された仕事も、やりたいこととは程遠かった。本当に程遠かった。
それでも、なんとか自分を奮い立たせて必死に自分のプライドのためだけに働いた。

そして自分のプライドだけがモチベーションとなった私は、何度も辞めようと考えた。
終電に間に合う、間に合わない、そんな生活に疲弊し、無気力になっていった。朝、起きられない日が増えていった。それでも騙し騙し、なんとか。

そんな中、26歳の時に結婚した。
結婚式を挙げる、結婚生活を始める、そんな幸せなはずの時期も、今振り返っても仕事が辛かった。私の生活は仕事だった。当時の写真を見ても、怒っているような、不満があるような…幸せいっぱいの笑顔ではなく、食いしばって必死で生きている、痩せてしまった自分がいた。

生活がしたい。
朝明るい光を浴びて、自分の意思で起きる。
家族と夕食をとり、自分の時間を大切にし、家族との時間を大切にし、眠りにつく。
そんな当たり前だと思っていたことに憧れた。

そんな、私の社会人時代の記憶。


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