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泉質名がつかない温泉も名湯

こんにちは

温泉にはさまざまな泉質があることを
過去記事でご紹介させていただきましたが、

その中で、源泉温度が25℃以上あっても、
含有成分が一定値に達していないものを
単純温泉といいますが、

泉質名がつかない温泉でも、入浴剤より濃いという
お話をさせていただきます

意外にも温泉のほとんどが、療養泉と呼ばれるもので、
療養泉にならないと泉質名もつかず、
適応症も認められないのです

簡単にいうと、温泉より規定が厳しいのが、療養泉です

療養泉と認められない温泉の場合、
温泉分析書に泉質名が記載できないので、
泉質名の部分には

「本温泉は温泉法第2条に規定する
『メタけい酸』の項により温泉に該当」 とか、

「メタけい酸の含有量が温泉法の限界値以上のために、
温泉法第2条にいう『温泉』に該当しているものと
認める。」 のように文章で記載されています

また、泉質(名)でなく、判定と記載されている場合も
あります

このような療養泉ではない温泉は泉質名もつかず、
適応症も認められないのですから
悪い温泉のように感じますが、名湯が少なくありません

例えば、埼玉県の都幾川温泉は療養泉でない温泉ですが、
pH11超の日本トップクラスのアルカリ性で、
ツルツルの美人の湯です

そして、温泉の成分含有量は入浴剤より
ちょっと多い(濃い)のです

実は泉質名がつかない温泉のほとんどは
アルカリ性なので、
泉質名がつかなければ、ツルツル&美白効果がある
美人の湯と考えてもいいくらいなのです

環境省は、療養泉だけに療養の適応症は定めていますが、
美容の美人の湯を定義していません

なので、適応症がなくても、
美人の湯という素晴らしい効果があるという点で、
泉質名がつかない温泉も素晴らしいのです


実はほとんどの温泉が入浴剤より濃い

塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉という塩類泉は
溶存物質(ガス性のものを除く)が
1,000mg/kg以上です

一方、入浴剤はおおむね150mg/kgです

つまり、塩類泉になるだけで
入浴剤約7個分の濃さなのです

温泉の濃さと入浴剤の濃さ

ちなみに兵庫県有馬温泉の金泉は
入浴剤250個分の濃さです。

入浴剤は医薬部外品になると温泉の適応症ならぬ
効能が認められます

そう考えると温泉とは素晴らしいものですね

この入浴剤の、150mg/kgを覚えておくと、
温泉分析書を見た時に、
「入浴剤〇〇個分」ということがわかるので便利です

単純温泉や泉質名がつかない温泉でも
だいたい入浴剤より濃く、入浴剤数個分の濃さなのです

では、入浴剤より薄い温泉だと悪い温泉かというと、
そんなことはありません

山梨県の日帰り温泉「ほったらかし温泉」は
入浴剤の半分くらいの濃さしかありませんが、
ツルツルの美人の湯だそうです

アルカリ性の溶液は成分が溶解しにくいので、
温泉もアルカリ性だと薄い温泉になる傾向があります

つまり、薄い温泉ほどpHが高い
ツルツルの美人の湯になるのです

なので、泉質名がつかない温泉の多くが
アルカリ性のツルツルの美人の湯なのです

温泉って素晴らしいですね◎

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