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まほうの穴-2「暗塊」

暗塊

ずっとずっと暗い道が続くと思っていたのに
急に目の前が明るくなったとき
どうするだろうか

ひき返してしまうその弱さが
いつも自分をだめにしている

もうそこまで来ているのに
何となく
背を向けて生きている

どこかでこわいと思っている
明るい世界に出るのが

しかし出てみれば
意外と普通

そんな事実も知っていながら
前を向いて
足がすくむ


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冒険の終盤、これからいよいよクライマックスというとき、華やかなクライマックスを選ぶかどうかは、自分の決断にかかっています。

私もそうですが、皆さんも、今のままの世界にいることを好んで選んでいるのは、実は紛れもない自分自身なのかもしれませんね。

人は本能的にネガティブで、変化を好まない生き物です。
もちろん頭では、今より悪くなれ、今のままでいいと思っている人は少なく、今よりも少しでもよくなりたいと思っていて、日々仕事やプライベートで試行錯誤を繰り返しているわけです。
努力できる生き物でもあります。

けれど、変化はリスクがつきものなので、今のままでも悪くはない、もし変化して今よりも悪くなったらどうしよう、という本能的な意識が顔を出してきます。
そして、頭で考えていることと、本能の意識がせめぎ合います。

こういう状態に陥ったとき、それは変化のチャンスがあなたの目の前に来ている証拠なのです。

私はこれまで、何度となくこういう状況に陥ってきました。
その度に、このまま暗い穴の中にいる人生は容易に先がイメージできる、単調な人生の確認作業をするためだけに年を重ねたくはない、外の世界に何が広がっているかは未知数だけれど、どうせなら飛び出してみよう、と勇気を振り絞って外の世界に一歩を踏み出してきました。

その経験からわかったことは、出る前に想像していた外の世界よりも、実際にははるかに普通の世界なのだということ。

人は知らないものに恐怖を抱きます。
勝手にそれらを増幅していきます。
出てみると、意外と拍子抜けするぐらい普通なこともあります。

さて、今回の選択はどうしようかな。
毎回これがクライマックスか!?と思って決断するのですが、人生にはまだまだ続きがあります。
自分の人生をよりスリリングで面白い映画のストーリーにしようとする自分自身を、どうしようもないな~と、笑いながら温かく見守るもう一人の自分がいます。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後も不定期ですが、書き溜めた詩を発信していきます。

今日もあなたにとって素敵な一日になりますように。

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