コンビニのサラダは栄養が無い?
こんにちは。
今回は、コンビニのサラダの栄養素が無くなってしまっているのかということについてお伝えします。
コンビニのサラダにはもう栄養が無くなってるといった話を聞くことがありませんか?今回はその疑問にお答えします。
コンビニのサラダだけでなく、外食とかデリバリーとか、スーパーとかで売られているサラダや袋売りされている”カット野菜”にも共通する話になりますので、そういったものを利用する方にも役に立つと思いますので、是非最後までご覧ください。
内容
コンビニサラダ、カット野菜の栄養素が無くなってしまうのかについては、どうやって作られているかということも関係してきます。なので、
・どうやって作られるのか
・栄養素はどうなるのか
ということについてお伝えします。
どうやって作られるのか
カット野菜は基本的に、このような工程で作られます。
材料を選別(傷んだところは除去)→洗浄→大きくカット→洗浄→細かくカット→殺菌→洗浄→水切り→容器に入れて包装
最初に洗浄した後、さらにしっかりした洗浄をしていくことで、微生物や菌の数を減らしています。
カット野菜の殺菌に一般的に使用されているのが「次亜塩素酸ナトリウム(塩素系殺菌剤)」です。次亜塩素酸ナトリウムは、ノロウイルス対策にもなるということで有名な殺菌剤です。
他の殺菌方法もあるんですが、多くの事業者さんでは次亜塩素酸ナトリウムを使っていて、カット野菜だけでなく調理機器の殺菌にも使われています。
厚生労働省の出しているマニュアルでは、水で薄めて5~10分くらい漬けておくということになっています。
”最終食品の完成前に除去する”ということが国で決まっているので、野菜を次亜塩素酸ナトリウムで消毒した後は、水で洗い流します。水で洗い流した後に盛り付けます。
栄養素はどうなるのか
①栄養素は、消毒によって…
結論としては、カット野菜は消毒によって、栄養素は多少減ってしまいます。
多く失われてしまうのは水溶性のビタミンで、特にビタミンCが減ってしまいます。その他、ビタミンB1、B2なども減ってしまいます。
脂溶性のビタミン(A、D、E、K)は残ります。
まず消毒することで起きる栄養の減少についてですが、キューピーの研究所がカット野菜でよく使われるレタスに対して、洗浄と殺菌に使われる次亜塩素酸ナトリウムと、水道水による洗浄方法の違いで栄養成分に変化があるかどうかを調べた研究があります。
結果は、洗浄方法の違いによってカットレタスのビタミン Cやミネラル類(カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄)に大きな損失はないことが示唆されました。
レタスに関しては消毒剤で洗おうが水で洗おうが、栄養成分の損失に差は無いということでした。
ただ、液体につけることで栄養成分は減ります。ただし、“栄養なし”ではなく、水溶性の栄養成分が3割ほど減ってしまうということです。
茨城県工業技術センターが次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌処理によるビタミンCの減少を調べた研究では、次のような結果になっています。
無処理の場合、59.75mgあったビタミンCが次亜塩素酸ナトリウムに10分浸すことで42.02mgなってしまったということで、だいたい3割ほど減っています。
”どうやって作られるのか”のところでお伝えしたように、厚生労働省のマニュアルでは5~10分間漬け込むようにということになっていますので、殺菌処理によって減る水溶性の栄養成分は3割くらい減ると考えられます。
②時間経過による栄養素の変化
山形県立米沢女子短期大学が発表した論文では、冷蔵庫に5日間入れておいたカット済みのキャベツはビタミンCが20%減少してしまいました。キュウリはビタミンCがほぼゼロになったということです。
カットしてから5日間も経った野菜が売られていることはあまり無いと思いますが、時間が経つにつれて栄養価がどんどん減っていくということはおわかりいただけると思います。
まとめ
コンビニのサラダやカット野菜は、手軽に野菜が摂れるというメリットがありますが、どうしても栄養価に差ができてしまいます。
なので、なるべく量を多めに食べる、失われている分の栄養素が摂取できる食品と組み合わせて食べるといった工夫をしながら食べましょう。