そういえば、あいつら不倫してるんだよなあ
7月くらいの事だっただろうか。
会社の社内イベントの幹事をやっていて、(やらされていて)、その集まりで飲み会があった。
メンバーはわたし含めて営業5人くらいと、内勤の女性が2人。
内勤の中田さん(仮名)はとても優秀な人だった。前職は異業種だが、最近設計の勉強もしているらしい。
「だから、資格取れたら設計部に行こうと思ってるんですよね〜」と中田さん。
「いやいや中田ちゃん、設計の資格取れたらうちよりももっと大きい会社行ったほうがいいよ。勿体無いよ。」
「でも一旦うちの会社で勉強して〜」
と煮え切らない様子の中田さん。わたしはようわからんなと思いニコニコしながら酒を飲む。
その飲み会はまあまあ盛り上がって、時間は終電近くになった。遠くに住んでいる中田さんと、早く帰りたいわたしは一緒に帰る。
平日の23時、アルコールで少々頭がポワポワしながら、中田さんと電車で2人で隣に座る。だいぶ酔っ払っている様子の中田さんは、「大川ちゃんはこんな所にいたら勿体無いよ!」と熱弁。眠いわたし、そう言ってもらえるだけで有り難いっすね〜と返す。
ふと、中田さんのスマホに通知が来た。
設計部の山崎さん(仮名)の名前で、「まだ飲んでるの?」と。
タイミング悪く、2人でその通知を見てしまった感じになったので、なんとなく「あ、設計の方とも結構仲良いんですね!」と言ってみると、「うん、たまに飲みに行ったりするかな〜」との事。
そのままトーク画面を開く中田さん。
見た。
いや見るじゃん。
てかわたしに見えるように見てたんだもん。
見せたくないなら今返さなければ良いじゃん?
「まだ飲んでるの?」
「気をつけて帰るんだよ」
【昨日】
「かわいいね」
「甘えたい時はいつでも言ってきてね」
あー
やってるわ
やってますわ
だって山崎さん、奥さんも子どももいるもん。
あー
だからうちの設計部行きたいって言ってたのね〜…
そういえば朝たまに2人で来てるね〜…
そういえば前、別の飲み会の時も中田さん、山崎さん呼んで良い?とか言ってたなあ
全ての点と点が線でつながる。
1週間後、そんなこともすっかり忘れていた時、わたしは用事があって山崎さんのデスクまで行った。
デスクには小さいお菓子と可愛いイラスト付きのメモ書き。
「この間はありがとうございました!無理なさらないでください☺︎」
あー
そうじゃん
こいつら不倫してんじゃん
こいつ、図面書いてくれたけど妻子持ちで20代女子と不倫してんじゃん
なぜ今これを買いているかというと、そんなこともすっかり忘れていた2024年2月26日、会社のエレベーターで1階に降りた時、2人が仲良さげ〜に話しているのを見たからです。
あー
中田さん、いつも仕事めっちゃ早くて分からないことこっそり教えてくれて、めっちゃ助かってるけど
こいつら不倫してんじゃん。
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