どくしょのきろく【12】
こんにちは、まゆきち⭐︎です。
一気読みした本のお話です。
前回の続きのようなところがあります。
長尾和宏医師の在宅医療、看取りの著書の続き…というかドキュメンタリーです。
先生にとっても辛い、苦しいお話から逃げずに本にされることでこれからの在宅医療、介護、看取りをよりよいものに、利用者が納得いくものにしていこうとされている強い意志を感じる内容でした。
■痛い在宅医
■長尾和宏医師
■心に残った言葉
・終末期の医療は簡単ではなく、不確実な部分が大きい。だからこそ、みんなで何度も話し合うことで、納得医療、満足医療となる。
話し合いと緩和ケアのスキルこそが終末期医療の本質なのではないか。
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この本には、長尾先生の著書を読まれて、自称長尾信者とおっしゃる女性と長尾先生の対談の様子が綴られています。
肺がんのお父さんをさいごまで平穏に自宅で…と考えて実行された娘さんの生の声です。
先生の本の通りには行かなかった…
緩和ケア病棟を選択すればよかった…
病院で入院のままの方が良かったのではないか…
長尾先生が直接担当した患者さん、ご家族ではないけれども、先生に向けられた言葉や在宅医療への思いを受け止められる様子が綴られています。
身内の苦しむ姿を目の当たりにして、とても怖かっただろうし、悲しかっただろうし、悔やむ気持ちわかります。先生とお話しされたことと日ぐすりで少しずつでも癒えていたらいいなと願うばかりです。
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さて、我が家のお話を少し。
父は、2020年4月から5か月の長期入院、退院後も3週間程度の2度の入院を経て、2020年年末に自宅に戻ってから7か月間在宅医療・介護を受けて、さいごまで家にいることができました。
おそらく、穏やかな最期だったのだと思います。痛みのコントロールや点滴の量などを上手に調整してもらえていたのだと思うのです。
昏睡状態のまま、がんばって呼吸しているように見えた時もあったけれど、さいごは苦しそうな様子を見せることなく、
ずっとそばにいたという長男が、
いつの間にか…
ほんまにその瞬間はわからんかった…
というくらいでしたから。
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この穏やかな最期の時を迎えられたのはいろんな方のおかげであることを思い出します。
🍀大丈夫ですよ、サポートしますからと家族に何度も何度も心強い言葉をかけてくれた看護師さん。
🍀急な要望や相談にも応えてくれた先生。
🍀薬や重い点滴の輸液を家まで運んでくれる薬剤師さん。
🍀連絡するとすぐに対応してくれる介護用品のレンタル会社の方。
🍀介護休暇を取って、退院直後の大変な時期に実家に1か月ほど帰ってくれた弟。
🍀わたしの代わりにフットワーク軽く実家を訪ねてくれた長男。
🍀毎日母と電話で話したわたし…も入れてもらえるかな?
それぞれの人は、
仕事ですから。
当たり前のことをしているだけですから。
大したことしてないよ。
そんなふうに言うことなのかもしれないけれど、それがつながって大きくて丈夫な柔らかいセーフティネットのように父と母を守ってくれていたし、その安心感があるからわたしは東京での暮らしを守れたのだと思うのです。
信頼関係を築くのは短期間では難しいかもしれない。
わたしの実家のようにゆっくり時間をかけてお世話になる患者さんばかりではないと思うから。
短期間でも、それを言い訳にすることなく、安心できる関係性を築く努力をきっと現場のみなさんは毎日毎日されているのだと思います。
その積み重ねが在宅医療や介護、最終的には看取りの満足度を上げてくれているとわたしは信じています。
先生のこの本が2017年に出版されているので、それから数年で地域医療介護の体制や連携がさらに良くなっているのではないかと思います。
命の終わり…なかなかそういったことを前もって考えたり、話し合ったりすることはなんとなく憚られる気がします。今はさらっと流していても必要に迫られたときに、在宅医療のことを書かれた著書があることを思い出してもらえたらいいな、と今は思っています。
読んでくださってありがとうございました😊