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私の英語多読遍歴158:Reconciliation: Healing the Inner Child

今までにも何冊か読んできたチベット仏教の僧、ティク・ナット・ハン師の教え。今週は本を読む時間がほとんどなかったので、短いし疲れが癒されるであろうことを期待して読みました。

この本のテーマは「自分の中にいる傷ついた子供」を癒すこと。いわゆるアダルトチルドレン?と思いましたが、アダルトチルドレンほど壮絶に辛い目にあってはいなくてもみんな持っているであろう子供の頃のちょっと悲しかったことなど消化されずに残ったわだかまりのことのようです。

人を傷つけてしまうのは自分の中に満たされないインナーチャイルドがいるから、そして大抵の人はその存在に気づかないふりをし、蓋をして生きている。でもそうすることで満たされなかった思いはまた他の人を傷つけてしまい、そうやって連綿と続く連鎖で人は傷つけ合うということだそうです。

瞑想の基本である「今・ここ」に集中すること、そして蓋をしてきた辛い経験もしっかりと自覚して見つめ直すことで、過去はあくまでも過去であり今苦しむ必要はないということを悟ると。たとえ溺れかかった記憶があって今でも苦しめられているとしても、海の写真では溺れない、未来も過去も写真と同じで今ここにはないものなので、それに苦しめられる必要はないと説いています。

わだかまりは目を逸らさずにしっかり見つめなおし、そして悪いことと同時に良いことにも目を向けることでやがて赦しの境地に達するということで、そうなるためのさまざまな瞑想の手法が紹介され、実践もできるようになっています。

短くて英語も易しく、また同じ言葉や表現が繰り返し使われるのでわからなかったこともだんだん理解できるようになります。また本のインストラクションにあわせて呼吸を整えるだけでも心が落ち着くような気もするので、読む瞑想ということで忙しいときなどにもよいかと。

以上「Reconciliation: Healing the Inner Child」でした。

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