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家事を頼る罪悪感を手放した夫婦の会話

子供が試験を受けている間、お迎えまでの2時間弱、カフェで夫にこの数日間行なっていた”もぐる”について話すことにした。

夫は人に対して悪口を言わないし、偏見や一般論では話をしない。そして、合気道をやっていたのでスピリチュアルなことにも免疫がある。

そのため、「エネルギーの解放」だの「右脳と左脳のバランス」だの「引き寄せる」だの「ブロックを外す」だのというスピ系のワードを並べ立てても驚かない。

そうした前提のもと、私が連日明け方4時まで行なっていた自己探究の途中報告という形で私と夫の役割について切り出した。

まず、先日書いたnoteを自分で読み上げた。


ここで書いた、

夫の役割構成はたぶんこう。

仕事人(7)、父(2)、自分(1)

この分析についてどう思うか尋ねた。まるで取調室の刑事と被疑者である。

夫「間違いありません」
私「では、この前提に立ち私の見解を述べます。

ある会社で、求人を行ったとします。そこへあなたが応募してきました。
その求人は『マネージャー職以上のパートナー級の職務内容』と『平社員』の2種類ありました。あなたは今回、”我が家”という組織に対し、どちらを望んで応募していますか?」

夫「パートナーのつもりです」
私「わかりました。ですが、パートナーの場合、組織のビジョンへ向けてある程度の能動性をもって自ら動き、自分の職務以外のことにも気を配り、自分の責任の範囲が組織全体になります。

一方、平社員は与えられた職務を全うするのみでよく、それ以外に関しては言われるまで動かないという、ある意味では責任が軽いです。

家事というのは家という組織を動かす、家族のありたい姿を目指すためのビジョンに向けた日々の業務活動といえます。

私から見ると『やったことがないので、できません』と言っている未経験で入社してきたスキル不足の人のように見えますが?」

夫「確かに、スキル不足は否めません。では、すべてを別々に執り行えばよいということでしょうか?」

私「違います。カバーし合うということです」

夫「それはつまり住宅ローンの考え方である、”連帯債務”と同じということでしょうか」

私「そうです。ですが、そこで重要なポイントは”返済能力があるのか?”によって、ローンの種類が変わるということです。

返済能力がないとみなされればいくら本人が”連帯債務だ”と言っても、返済能力がある人のみが契約する単独ローンになります。

一方、自立と間違いやすいですが、自分の分だけ自分で家事をするのはペアローンと同じです。これは、私が望む形ではありません。

つまり、”連帯債務”を希望するのであれば、返済能力がなければいけないのです」

夫「僕は、ローンの審査でひっかかっている状態ということ……?」

私「そうです。このままでは、返済能力のない人とみなされます(私に)」

夫「とはいえ、僕も全く家事をやっていないわけではありません。それについては、どういう評価でしょうか」

私「それに関しては、大変感謝しています。しかし、私は今、単独契約をしている気分になっているため、連帯債務とまではいえないと感じています。
いわば、年収にたとえると、夫の扶養範囲でパート勤務をしている専業主婦、という立ち位置です。

また、先ほどの求人の話でいえば、パートナー募集で応募してきた人としては・・・」

夫「意識が低い」

私「そういうことです。結果ではなく、意識です。付き合い立ての彼氏から『俺、金ないからマックでいい?』という態度を取られたらイラっとしますが、『今は、お金がなくてマックだけど、いつか絶対、もっといいところでご飯食べようね!!!』と言う態度なら許せる、みたいな感じ、わかります?」

夫「じゃあ、明日から仕事の時間を短くします」

私「そういう解決は、長続きしないのでやめてください。そうではなく、1日5分『いつもより何か1つできることはないか?』という視点を持ってください。そして、私はあなたに何かをやってもらっても罪悪感を抱かなくて良い、ということに合意してもらいたいです」

夫「僕は連帯債務だと思っていたので、そこへの罪悪感は抱かなくていいです。むしろ、やれる範囲を広げる努力をします」

私「60歳になったときに、一人で家事ができるようになってください。お義父さんのように。私はあなたの両親のような関係に憧れるので、そこを目指してください」

夫「わかりました」

というやりとりで2時間弱を終え、私は「夫に家事を頼ることへの罪悪感」を手放すことに成功した。

そして、夫は帰宅すると、能動的に部屋のゴミを集め、ゴミ袋のセッティングも忘れず、言われなくてもゴミを捨てに行った。

このやりとりが自分的に結構ツボだったので記録としてnoteに残しておく。

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