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土曜授業について考える

「あー・・・明日は土曜授業だ・・・。」
そんな声をきっかけに、土曜授業について先生方にアンケートをしてみました。そこから考えたことを書いています。
(アンケートは募集からたった2日時点での調査結果ですので、考えるきっかけとしてお読みください。)

アンケートを行ったところ、4つの自治体の所属の先生方からの回答がありました。

Q 土曜授業はありますか?

今回のアンケートでは、「ある」と答えた方が多かったです。
おそらく「ある」からこそアンケートに答えようと思う方が多いのだと思います。全国の統計は調べてみましたが、出てこなかったため、分かりませんでした。

Q 土曜授業は何回ありますか?(あると答えた人)

「6回」は驚きですね…‼大変かと思います。
コロナ禍の頃は、凄まじい数の土曜授業があったことを覚えています。。

意外にも「どちらともいえない」と答えて下さった方が3分の1ほどいらっしゃいました。「賛成」はいませんでした。


ここからは土曜授業についてのご意見です。
(※自治体名などは省いて掲載しています。ちなみに匿名でのアンケートだったので、どなたのご意見なのかは私もわかりません。)

〇 前任校では大体が行事に当てられていて、土曜しか参観できない保護者もいるので仕方ないかな?と思いつつも、土曜授業がある週はブルーです。経験年数があがり、参観などに対して大きなプレッシャーもなくなったので気軽ですが、ギリギリの若い先生たちにとっては苦しい1日かと思います。

〇 年6回の中に体育会や、文化祭があります。それは仕方ないかなとも思うのですが、このタイミングでいらないよな…と思うものもあります。授業時数の補填が目的のようなので、授業で賄えないほどの教育課程や、指導内容が多すぎることに疑問を感じています。まずは土曜授業をしなくても賄える程度の学習内容に絞る流れを作ってほしいです。子どもの学校に行く意義は、学習はもちろんですが、仲間の大切さ、人との関わりなど社会生活のハズなのに、学力を上げろとばかり言われ、行事が縮小の方向に動いているのがおかしいと思っています。学校は勉強だけさせてればいい、のヤフコメに多く見られる意見は、私は的外れだと思います。体育会などの行事が縮小されてしまうのは、寂しいなと、親としても思います。勉強が出来る子だけが学校で活躍できる、そんな世の中は、ギスギスしていくと思います。学習が難しすぎて、(それに伴って課題を出さざるを得ないから)不登校が増えているのが現状です。教員によって意見はさまざまだと思いますが、私はそう考えています。

〇 必要ない。そもそも平日の休憩時間もあってないような状況でさらに土曜日はなくて良いと思う。子ども達にとっても、休みの日にしかできないこと、習い事のイベントや家族で過ごす時間をとってもらいたい。月曜日の疲れ具合が半端ない。

〇 月曜日が振替休日ならあり。
地域の事情でどうしても土曜日に4コマしなければならないのならば、平日の2日間は午前中で終わり、職員も帰る(文科省の示す標準時数と、労基法上の月間労働時間を超えてしまうため)。

〇 今年は体育大会の1度だけ(振休あり)。
昨年は、授業参観日とか教育講演会的なものと絡めて3回くらい。
今年は不明(確実に減少してるはず!)ですが、県内では年に1~6回くらいで、市町村によるバラつきがありました。

デメリット→子も教員も連休がほしいだろ!結局午後まで働く教員が出現。社会体育スポーツ大会が組みにくい。華金の経済効果が薄れる。そもそもモチベーションが低い。

メリット→喜ぶ保護者は多い。現行システムでは、子供と教員には土曜にしたからといって特にメリットない。

〇 ない方がいいです。子どもも先生もモチベーションが低い状態で、成果も特に上がってないように思えます。

〇 最近は、土曜日に習い事や旅行で休む子どもも増えてきたし、授業時数は十分に足りているのだから、必要ないと思う。子どもも教員も疲れるだけだと感じる。

土曜授業についてのアンケートから

先生方の赤裸々な意見だと感じます。
学校が「土曜授業します」と言っているのに、先生が「ない方がいい」とは絶対に言えないですよね。
私も現職教員であれば、この記事を書く勇気がありません。

このご意見を見ていて感じたのは
「保護者のためにしている」部分があるということです。
(保護者の方は「そんなこと頼んでない!」とおっしゃると思いますが…)
学校での教育活動は得てしてそういう構図になりがちです。

それと、振り替えが取れるのであれば、あまり問題がないことです。
土曜日に授業をして、月曜日にお休みであれば、全然がんばれます。
疲れが取れきれず、土曜授業の次の週は子どもたちも落ち着かなかったり、欠席も増えたりしてお互いにしんどい1週間となることが多いです。
ただ、保護者の方は月曜日仕事に行くことが多く、休みになると困るという実態もあり、振替休日も作りにくいことがあります。

ところで、そもそもなぜ土曜授業が復活したり廃止したりしているのか、調べてみました。

わかりやすくまとまっていたサイト👇

文科省の土曜授業の意図👇
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2015/03/16/1355830_6.pdf   (平成25年9月30日)

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2015/03/16/1355830_6.pdf  より抜粋

やはり意図としては、
「子どもたちのため」⇒「土曜日を充実させるために教員ががんばる」
という構図だったようです。

「土曜教育コーディネーター」なるものも存在していた様子。
(私がしたい仕事では?もしや土曜授業あった方がいい?^^;)
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2014/03/24/1344411_1.pdf

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2014/03/24/1344411_1.pdf  より抜粋

この提言については2013年に出されたものなので、もう10年経過しつつあります。そろそろ変わる頃かもしれませんね。

ここまで考えてきて、土曜日にすること自体に大きな問題はないとしても、一番大きな問題は、次の週に振り替えがないことだと感じました。

土曜授業の規定では
前8週間、後16週間の間に振り替えをとること
となっています。
16週間後の休みが、どんな効果があるのでしょうか。
子どもたちや教員が疲弊する原因は、このような考え方の中にも潜んでいると感じます。

私の考えとしては、土曜日を充実させるなら”家庭”で充実すること。
支援するのは学校ではなく、地域社会や最近設置された”こども家庭庁”などが担っていくべき
だと考えます。
”何でもかんでも学校や先生がやっている”という課題が土曜授業の中にも潜んでいたのではないでしょうか。教師の仕事の範囲や責任を切り分けていきたいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました!ご意見やご感想がありましたら、ぜひコメント欄で教えてください。

アンケートに答えてくださった先生方、ご協力ありがとうございました!

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