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きゃばくらばくふ

0.トアルヒー

 いい国作ろう鎌倉幕府こんなに臭いセリフがあるだろうか?真相を確かめるべく、我々は3月の上旬に鎌倉遠征を実施した。4月中旬に江ノ島周辺が密になってしまった事は記憶に新しいだろう。鎌倉江ノ島は都内から容易にアクセスできるとのことで有名である。毎年、海に飢えた海無し県の我々は熱くなるにつれ、湘南の海へと向かうのである。この事実もすることながら都内は人口が過密すぎるのも我々を狂わせた一要因であろう。天高く聳え立つ黒摩天楼は様々な利権がガチガチに絡み合っている。そこで商売をする人、テナント料を取る人、維持管理する人、暮らす人、様々だ。一旦お金の流れが止まってしまえば全ての歯車は狂いはじめて高層階に隔離されていた人だけでなく、六畳一間に立てこもっている我々でさえも気が狂いそうであったのだから。当然黒摩天楼及びその周辺で行き詰まってしまった人々は海へと向かう。けれどもいきなり海へ向かってしまうと思わせぶりだし、春といえども雪が降りかねない時期に荒波に揉まれにゆくのはリスキーである、故に中継地点として、鎌倉へと向かうのだ。外国人観光客が減っていたとはいえどもかなりの若者で駅周辺や小町通りは賑わっていた。何事もなかったかのように。

1.ギャクヴァリィ

 株などの価値が一気に下がった途端に、投資をすることを逆張りという。底値で買えば値段はあがって勝てるだろうというかなり危険なやり方として知られている。その代わり同じように投資をする人もいないので成功すると飯が上手くなるとされている。私は投資などに手を染めたことはないが逆張りをするのが、好きである。というのもあえて大衆がしない選択をすることによって、強がって見せてケンカに持ち込んで戦うのが好きでたまらないのである。価値観や視点がアップデートされるのならば危険を厭わない人種とも言い換えられるだろう。しかし逆張りの成れの果ては人柱である。できる限りリスクや失敗は避けたほうが良いに決まっているのにだ。

2.チェーン

 上記のように逆張りな私はあえて、鎌倉っぽいお店や場所を避けてチェーン店のカフェで逗留をした。普段ならば人でごった返しているであろう店内は人がまばらでピーク時でさえも物静かであった。そこで日頃読みたいと思っていた小説を手にとって日が暮れるまで過ごした。普段なら店を追い出されてしまうくらいの時間を過ごした。またそのときコーヒーフロートを頼んだが席に着くや否や盛大にこぼしてしまったのを店員さんが善処してくれたのが嬉しかった。故にまたそのうち行こうと模索していたが全国的に行動が自粛されている中、行けるわけもないのである。

3.メインストリート

 私が読書をしたお店はメインストリートに接していた。目が疲れてしまったので仕方なく気晴らしに鶴岡八幡宮へお参りすることになった。夜の若宮大路は幻想的で浮世離れした、特別感のある光が夜道を照らしていた。ここは鎌倉であるはずなのにいわゆる下北系の人種がタイヤ付きベニヤ板を我がモノ顔で滑っていたし、周りも滑った様子であった。

4.ゴデン

 幾許の下北系やカップルそして若者グループやチルアウトをしにきた大人達とすれ違った後にゴデンに辿り着いた。時間が遅かったこともあり警備員と私以外の人は全くといっていいほどいなかった。ここでお参りやらなんやらを行った。最後にスフィンクスと叫んで夜の街へと消えていった。

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