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骨折入院⑤ リハビリH師

私は右足首を複雑骨折して、2度に分けて手術を受けます。1回目は終了しており、2回目は明日です。

1回目は足首脱臼状態を解消して、動かないようにパイプを貫通させて矢倉を組む手術です。感染防止のため腫れ・水ぶくれなどが引くのを待って2度目の手術を行います。
2回目は折れている2本の骨をつなぐ手術です。左右のくるぶしあたりを切開して金属のビスを打ち込みます。

というわけで、今・手術前夜、いろいろ心配している状態です。心配しても仕方がないのですが。

リハビリ

リハビリは1度目の手術の翌日から始まりました。
リ「こんにちは。リハビリを担当しますHです。よろしくお願いします」
若い男性のリハビリの先生が病床にひょいと顔を出し、マッサージとお話が始まりました。
しかし、実はこの時、私は排便促進の座薬を入れたばかりだったのです。(排便促進の件については「骨折入院③ 術後・初めてのトイレ」にも少し書いています)


私「座薬を使ったので、もしかしたらすぐに、トイレに行くかもしれません」
H「いつでも言ってください。大丈夫ですよ」

座薬が効いてくるのは15分後くらいと言われていましたが、5分で催してきました。
すると驚いたことに、リハビリの先生は介護士さんとともにトイレ介助をしてくれたのです。
「患者さんがどのくらい動けるかを知るのは、とても大事だから」なるべく把握しておきたいのだとのこと。

おそらく何度もトイレ介助の経験があるようで、細かい気配りをしてもらい助かりました。
この病院では看護師・介護士もリハビリ師も男女の別なく接してくれます。男性だから女性患者のトイレ介助はしないとか、着替え介助はしないといったことはありません。男女ともプロなのですから、こちらも恥ずかしいという気持ちはありません。また、始めはそんなことを思う余裕もなかったわけですが。

昔は看護婦といえば女性の職業でしたし、家族の病人を看護するのも女性の役目でした。でも、男性であっても人の世話をするのが向いている人は必ずいるでしょう。現在の病院はそのことを証明しているように思います。私が知らなかっただけで、世の中はどんどん進んでいたのですね。

その日のリハビリは、患部から離れた足指と足の甲を優しく・優しくさするだけでした。むしろ、お話している時間のほうがその3倍ほどあったように思います。入院患者にとって話し相手になってくれる人はとても大事です。

平日は午前と午後の2回リハビリをしてもらえます。回を重ねてゆき、仕事のこと、好きな音楽のこと、いろいろ話したように思います。

H「リハビリでライターさんを担当するの初めてです。私もプレゼンするときにPPで原稿作ったりしますけど、400文字だって書くのは大変」
私「いや!400文字だって大変ですよ! でも、私の仕事はSEOライターといって、Webコンテンツから情報を採ってきて書くので、そんなに大変ではないんです。もうすぐ、AIに仕事取られてしまいます(笑)」
H「私もほんの遊びでchatGPTを使ったことあります。でも、まだまだですよね」

週末にコンサートに行って1人で車中泊したこと、翌日、病院対抗野球に駆り出されて筋肉痛であること。アーチストは誰が好きなど、自分のことも話してくれます。自分の事を話すと同時に相手の話を聞くのが楽しいし、治療に役立つと考えているそうです。

私は、手術直後こそ矢倉を組んだ右足を軽く上げられましたが、1日・2日とたつうちに全く上がらなくなってしまいました。左足も負担が大きくて上がらなくなりり、とても不安な状態でしたが、リハビリのおかげで今は両足とも動かせます。

Hさんは9月1日付で異動になってしまいましたが、心から感謝しています。
話をしてくれて、足を動くようにしてくれて、ありがとう。




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