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結婚率が下がり、離婚率は上がる。それでいいんじゃない?

バラエティー番組を見ていたら、お見合い結婚の昔よりも恋愛結婚の今のほうが離婚率が高いということを言っていました。

それはそうでしょう、と思います。
昔はお見合い結婚でも、一生添い遂げるつもりで結婚したでしょうから。むしろ恋愛感情のない結婚だからこそ、高望みせずにお互いが努力できたのかもしれません。

お見合い結婚が良いと言っているのではありません。
自由に恋愛して結婚できる今のほうが、間違いなく良いと思います。

それなのに結婚率が下がり、離婚率が上がっている理由は一つです。

「一人でも暮らせるようになった」これです。

昔は、といってもそんなに古くない平成の始め頃まで、男も女も一緒に暮らさなくてはやっていけなかったのだと思います。
コンビニやファストフードは近くにないし、商店街でもすぐに食べれるものは少なかったでしょう。出来上がったものを売るのは食あたりの危険があったということもあります。食事は材料を買ってきて家で作るもので、主婦は一日中働き詰め。男は外で働き、男女の分業は明確でした。

90年代に入って、コンビニの店舗が増え、住宅街でも徒歩で行ける距離にできはじめたような気がします。私が住んでいた地域ではそんな感じでした。
コンビニで簡単にお弁当を買えるようになりました。保存料や防腐剤がほどこされて、食あたりする怖れのない食品です。

男女雇用機会均等法ができたのもこのころだったと思います。
女性が外で働くようになり、90年代半ば、ついに専業主婦世帯と非専業主婦世帯の割合が逆転します。その後、専業主婦世帯数と非専業主婦世帯数の差は広がる一方です。

男も女も自分の道を選べるのは大事なことです。結果的に実現できなくても選べる自由が大事なのだと思います。選ぶのは自分で、責任をとるのも自分です。

昔、お見合いで結婚した年配の人たちから「相手の浮気で泣かされたけれども、今はいい相手です」といったことをよく聞きました。でも、それは夫婦のどちらか一方が、主に妻が、長年にわたって耐えてきた結果です。夫だって妻に対して耐えていることもあったでしょう。

もぅそんな苦労をする必要はありません。駄目だとおもったら別れて、別の道を行けばいいんです。もちろん簡単なことではないでしょうが、少なくともそれも立派な選択肢の一つになったといえます。

「結婚するのが当たり前」の社会から、「一人でも生きていけるという前提のうえに結婚生活もある」という社会に変わってきたのだと思います。
「一人で生きていける」がどういうことか説明が不足していてすみません。それは、女性の地位向上や少子高齢化、男女の能力の考え方の変化などで、他にもあるかもしれません。

つい30年ほど前まで女性は「能力がない」と思われていたことが不思議です。
向き不向きはあると思いますが、男女というより一人一人違うのではないでしょうか。
「男は家族を養うもの」という強い責任をおわされた昔の男性たちの中にも、主夫になりたい人や一人で自由にやりたい人もいたと思います。育児や家事が得意な男性も多いのでは?

男女とも、道を選べるようになって(なりつつあって)よかったと思います。


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