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生理痛があるのが普通だと思われているこの社会に生理痛がない私が言いたいこと

生理痛がないと逆に病気なのではと疑っていた中学時代

私は現在25歳で、かれこれ11年間初潮が来てから生理と共に生活を送ってきたのですが、これまでの期間に一度も生理痛になったことがありません。


「生理痛がないだなんて羨ましい」


と、よく言われますが学生の頃は生理痛がないことを周りに言うことすら出来ませんでした。


何故言えなかったのか。それは私以外の同級生、部活の先輩後輩、バイト先の人、といった人達がほぼほぼ全員生理痛に悩まされていたから呑気に


「私はないからよく分からないけど大変そうだね!!」


とは言えなかったのに加えて、小学校の授業で


生理はおかしいな事ではない。体調が悪くなってきつい時は周りの人に助けてもらいましょう


と、生理時に生理痛は必ずある……ということを刷り込まれてしまっていたからです。


中学生になると体育の授業を休む子や保健室で寝てる子や、鎮痛剤を飲みながら苦しそうな顔で部活に来てる子が増えてきて、「うわぁ、生理が来たらそうなっちゃうんだ。嫌だな…」と大分覚悟して初潮を迎えたのですが全く痛みも何も無く心配になり、母に相談したら

「あー。軽いんだね!ママはお腹痛くて動きたく無くなるから羨ましいわぁ」

と、軽く言われて「軽いとかじゃなくて何にも感じないんだけど…」と余計困惑するという事態に陥りました。それから何回も生理を経験してきても痛みを感じないので自分は逆に体がどっか悪いんじゃないかと不安になりながら過ごしていました。

生理痛がないのは当たり前

それから高校生になってスマホを手にした私は日常で疑問に思っていることを調べられるようになったので生理痛に関しても検索をかけました。すると、女性の8割強は何らかの痛みを感じたことがあり、その内の5割は痛み止めを服用しないとどうしようもないほど重い生理痛を持っているというデータが出てきました。私のような生理痛がない人は体感通り極小数の存在で、元の体質ももちろんありますが食生活や生活習慣によって生理痛を悪化させてしまう可能性があるという事実を知りました。

「今まで心配してたのがバカみたいだ!私はむしろ普通だったんだ!」と喜んだ一方で、じゃあどうして8割の人は苦しんでいるのかという疑問が残りました。更に疑問に思うことが歯科バイト先での、パートさん同士の何気ない会話から生じました。

痛み止め飲んででも出勤、という違和感

歯科助手バイトに明け暮れていた大学時代、日曜も診療している歯科医院だったので朝から夕方までフルタイムでシフトを入れていました。大体5人で組まれているのですが、同じ大学生の女の子が始業時間過ぎてから「生理痛が酷いので休みます」という連絡が来ました。

彼女、生理が重いんだ。大変だな〜と思っていたら、その連絡を受けたパートさんと歯科衛生士が「生理痛って、痛み止め飲めば済む話じゃん」と話していてちょっとびっくりしました。 痛み止め飲んででも来いっておかしくない?飲みたくない子だっているよな…と思ったのです。

それからしばらくしたある日。終業間近になって予約無しで「親知らずが痛いから見て欲しい」というサラリーマンの患者が滑り込んできました。親知らずの抜歯は準備にも施術にも時間がかかるのでバイト終わる時間が延びる…と悲しみを抑えつつ、先生が来るまでの間にどこの歯が痛いのか、痛み止めを飲んでいるのか簡単な質問をし、それを歯科衛生士に伝えました。

「親知らず痛くなってから1週間も歯科に来ないでロキソニン(痛み止め)飲んでたなんて…!!なんで早く来ないのよ!!全く!!」

と、怒っていたので親知らず痛くなったら早く歯科に行かなきゃ怒られるwと、苦笑いしていたのですが、

よくよく考えたら生理痛があるからって痛み止め飲んで凌ぐのって親知らず痛くて痛み止め飲んで凌ぐのと同じじゃない?

という考えが頭の中に浮かんできました。親知らずは抜歯しないと治らないのと同じで生理痛だって何か原因があってそれをどうにかしないとずっと治らないのでは…という疑問です。やっぱり普段普通に生活をしている中で痛み止めを飲まなくちゃ動けないっていうのはそれ自体異常なことなのに生理痛だけは論外みたいな風潮が社会全体にはあるような感じがしました。

薬でどうにかするのか、生活習慣を改めるのか

社会人になってからエステサロンの化粧品を使い続けているのですが、お世話になっているお店のエステティシャン全員が生理痛ない!というのを聞いて「ずっとないのが逆に心配だったんです!!!!」と、半ば興奮気味に今まで生理について思ってきた疑問を投げかけてみたのです。すると、

「めっちゃ分かるわぁ、もちろん元の体質もあるんだけど大体は血行が悪いから生理痛になっちゃうんだよね。食生活とか着てるものとかストレスが原因で血の巡りが悪くなっちゃうからね」

と言われました。更に、

「ピルを服用して生理痛が軽くなるのも結局は血行を良くするために薬使ってるだけだから甘いものを控えたり血の巡りがよくなる行動をしてるのと同じなんだよね。ただ、それを薬使って無理やりすると違うところに副作用が出る…っていう話なんだよね。」

と、生理痛をピルで治すデメリットについても言及されていました。

確かに生活習慣を改めるのは簡単な話ではないし、色々気を使わなくてはいけないことだらけで大変だと思われていますが、手っ取り早く薬で治すのもそれなりのデメリットがあるということはあまり広まっていません。

痛みがあるというのは体がどこかおかしいよと私たちに知らせるために出しているサインですから、原因を探ろうとせず痛み止めで凌いだところでなんの解決にもならないのです。痛み止めを飲まなくちゃいけない状態な時点で産婦人科で診てもらったり、生活習慣を振り返ってみたり自分自身で調節しないといけません。

不満を社会にぶつける前にやることがある

「たまたま生理痛がない体に生まれたからそんなことが言えるんだ!! 」 と、思われるかもしれないのですが、それ自体生理痛があるのが当たり前だと思っているから生じるものではないでしょうか。ない人がいる、ということはないことこそ当たり前なのです。歯が痛いのも虫歯であったりどこかしらの異変があるからであって、ないのが健康的な状態なのです。

なのでたまにSNSで見かける「生理休暇をもっと取らせろ!性は生理もあって不平等だ!なんで女に生まれてきたんだ!」と言った諸々の声を見る度に正直、生理痛ない私からしたら「生理休暇取らなくちゃいけないくらいしんどい状況なら病院に行くなり鍼灸院に行くなり、甘いものを控えてみたり色々してくれよ…」と思ってしまうのです。

別に生理痛に限らず、女性に限らず男性だって自分の体を労り不調の原因を探るということは意識して過ごした方が楽なのに、松屋やカップ麺を食べる生活を続けていたら偏頭痛と耳鳴りに悩まされよく分からない薬をたくさん処方されて飲んでいる私と同い年の男性社員みたいなことになってしまいます(病院行く前に松屋通いをやめなくちゃ意味無いのではと思ってしまいます)。

社会にぶつけた所で体は良くならないですし、もっと生理痛がないことが普通な状態であるということをむしろこれからは広げていくべきだと私は思います。

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