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【議事録】2023年度第5回真山ゼミ 「戦後から現在にいたるまでどんな時代を経てきたのか?」

今回のゼミのテーマ

今回のゼミでは、「戦後から現在にいたるまでどんな時代を経てきたのか?」ということを議論しました。

事前課題

戦後から現在までの日本の歴史上の出来事を振り返ってくること。

議論の進め方

7、9、10月の各回とも、最初に担当のゼミ生数名が調べた内容をもとに発表を行い、それを踏まえて議論する形式にする予定です。

ゼミ生の発表


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先生のコメント

なぜ今の説明(日本近代史)を知っているのに、現代日本のことが分からないのかを今から説明します。

歴史の教科書に載っているのは「結果」

戦争(太平洋戦争)に負けたあと、多産となりその結果生まれたのが団塊ジュニアで、その後の経済成長につながった。
OECDに加盟して先進国となり、焼け野原で、人もたくさん死んだ中で「奇跡の復興」ができた。
戦争(第1次、第2次世界大戦を通して)で最も得したのはアメリカで、これはアメリカ本土が戦場にならなかったから。ヨーロッパは壊滅。日本とドイツが一番酷い目にあったが、経済強国になった。

スイスのIMD(国際経営開発研究所)が発表する世界競争力ランキングで、日本の評価はいつも低いが、日本はまだ破綻していない。一方、アイルランドやデンマークの順位は高い。

歴史を学ぶ時に日本人は宗教に興味がないが、世界の戦争(紛争)の多くは宗教により生じる。アイルランドは北部が常に火種となっている。

アイルランドが世界競争力ランキング上位にあるのは規模が小さく立て直しやすく、国民の責任感「自分の国だから何とかしよう」があるから。

他の国が先進国であるために義務を果たしているのに対して、日本は個々人の義務感が非常に希薄。日本は先進国という船に乗っているお客さん。他の先進国は義務を負ってきた。日本は国が引っ張ってきた。

データを見ることになる。それ自体は間違いでないが。
大学ランキングには日本は入らない。ランキングはポイントさえ押さえればOK。
東大には優秀な教授が集まり、資金や施設が豊富。それだけ国が期待していたが、ある意味では無駄も多い。

もう一つ重要なのは産業史をみること。
歴史を学ぶ時、小学生の時に産業史を少し習っただろう。
日本は戦前から戦後ちょいまで生糸、戦後しばらくまで繊維の国だった。ストッキングが生糸からナイロンへ。(通気性がよく破れにくい)世界を席巻した日本のストッキング。

石炭、石油、原子力。これは大学の研究がもとになっていた。
台湾は石炭や石油の研究はしていない。今は半導体が強いが。

日本の強さは自分の国で全部やっていたこと。
PanasonicやSONY、東芝といったいわゆる総合電気メーカーなんて日本にしかない。GEとかは(アメリカにも)あったけど。

同じ数字でこれだけのGDPがある、という話ではなく、何が本質的な強みかを知らないといけない。どこに投資してその結果が何か、何が強かったのか、どういう変遷をたどりいまの数字があるのか。これが大事。

いま(日本が)難しいのはガタイがでかくなってしまったから、修正が効きにくいこと。ガタイが大きくなり劇的な変化ができない。

大学で学ぶこと、基礎もいろんな科学の発展によって転換しうる。石炭をガス化する技術を電力研究所が持っており、天然ガスと同じくらいの効率になっている。敵とされている石炭だがそれを味方にする力がある。

日本は経済的に一番危ない国、借金が一番多いため。(1,000兆円)
韓国はOECDに加入した国だが国家破綻した(1996年末に韓国OECD加盟、1997年韓国通貨危機)。アジア開発銀行とIMFが助けた。
日本は自分が破綻しても大丈夫だと思っている。IMFは70兆しかないから助けてあげられらない。
それだけの借金があってもさらに借金できるのは日本だけ。日本と韓国とどっちが潰れるのが怖いかといったら、断然日本。
すべてのありとあらゆる産業でトップ10に入っているような国は日本をおいて他にない。

日本は全産業に満遍なく進出している国でもある。(百貨店)
各国は百貨店をやめて得意分野に注力してきた。
そうするとスイスのようなランキングで上位に挙げてもらえる。
まあ日本は借金まみれだからすぐには上がらないが。

歴史を学ぶ時に結果を見るのではなく数字に見えていない背景がある。

G20にはロシア、アルゼンチン、ブラジルなどを含める。GDPは人口による。

日本のような産業構造の中でどうするかと言ったら物作りをやめるのか?電力が無いのでものづくりをやめるのか。日本の工場労働者は2割くらいしかいない。金融機関の健全性があった(世界2位)のは、リスクを取らないから。金融機関は融資してくれた会社のお金を運用。メガバンクはそれを全くしていない。3ヶ月でも不良債権があると金融庁から怒られる。それを繰り返すと頭取は逮捕される仕組み。そうするとなにをするかというと債権を買ってクーポンで稼ぐだけ。健全ではない数字を除いて。そういう事実は出てこない。そういう歴史を知ってほしい。金融機関は債券ばっかり買っている。数字では本当の健全性は出てこない。

なぜ戦争をしたか、石油がなかったから、産業に必要なものが停められてしまったから。戦後の中で日本は加工貿易の国。日本は円安だと、入口は大変だが後半の出口は楽になる。どうやって安く作って高く売るかという話になるが、日本は人件費が高い。

ダメになったと言われるなら、どこでダメになったかを遡って見てほしい。
(学生の発表は歴史として基本的事項は)完全に押さえている。歴史の見方を変えてみてほしい。
なんで日本はこんな借金まみれになったのか、分岐点を見ていくと、時系列でわかる。

政治もそう。
政治は何なのか。日本の経済は1流、政治は3流と言われていたが本当にそうなのか。なんでもコントロールできずにハイハイいってきたからだめなんだという人もいる。日本はアメリカに安全保障を持ってもらっている。媚びることは身を守ること。
日本の治安が良いのは政治が安定しているから。だから経済が安定して教育も進む。そういう意味では(政治は)及第点である。

自民党史をやるのは良いが、自民党はあなたにとって何ですか、ということを分かっていない人が多い。
55年体制とはなんなのかと。
官僚系でないひとがパージされたのが戻ってきた。パージされなかった官僚系が自由党を作った。
日本民主党=公職追放された官僚系でない人、鳩山ら
自由党=官僚の人、吉田ら
鳩山がしばらくの間政治をよろしく、と政治嫌いの吉田に任せたが、(鳩山の公職追放が解除されると)そんな約束聞いていない!
日本民主党も自由党もどちらも保守。保守が二つに別れて戦うのは愚の骨頂。
我々が想像を絶するほど、ヨーロッパやアメリカは赤化を恐れていた。
ソ連の次に中国まで共産党政権。すると押し返すために日本に自衛隊を作らせた。(その後も、)ベトナム戦争とアジアがどんどん共産主義に。日本は反共の防波堤としての役割を望まれた。

社会党が戦後初の選挙によってできた政権だった。そういうわけで自民党には赤化を抑止すべしというのがある。

保革伯仲、もうちょっとで社会党が政権を取るくらいの時期があった、80年代に。社会党(土井たか子)、マドンナブーム。
女性の総理大臣とかいいじゃんというかんじがあった。

そこで(社会党に対抗して、)自民党が党内でバランスをとり始めた、自民党には色んな人がいた。革新系の弱いところは内ゲバしがち、社会党が弱くなったところに小沢一郎がつけこんだ。

田中派は田中角栄自身がロッキードから返り咲くことを目論み続けていたので自分の派閥から総理を出さなかった。これではダメだ(と田中派の議員は考えた)。
内紛があり、ごそっと小沢一郎が抜き出した。

民主党はカウンターパート、というより自民党の一部だった。いざ政権を担った時には、重要な大臣の経験者が無く、政権運営がうまくいかなかった。

日本の政治にとって大事なのは安定すること、外交の中で失点をしないこと。
強い政治はいらず、中国、ロシア、アメリカに嫌われないように、物が売れるような政治をしてきた。政治で日本が生き残ることさえできれば良い。
日本はアジアの中で怖がられ続けていたが、なぜアメリカとこんなに近づいているのか、自民の中でも台湾に近い人と中国に近い人がいるのか、そういうのはこういう経緯をおってみるべき。

安倍政権で、官僚の人事権を政治家が握った。この点ではリスキー。カレル・ヴァン・ウォルフレン「日本の権力構造の謎」。この本で書いていることはすごくシンプル、日本はどうやって意思決定してるのかまるでわからん。たらい回しにしていつのまにか消えている。水に流す。
そこで彼が注目したのは鉄のトライアングル。政治家は財界に弱く、財界は官僚に弱く、官僚は政治家に弱い。経済政策、票取りのためのアホな政策を官僚がよしとするようになった。そこで人事権を政治家に握らせてしまったことですくみがくずれ、政治家のやりたいようになってしまった。経済のイニシアチブをとれなくなった。ここに弱点がある。

小選挙区制は、二大政党制がかっこいい、ということで始めた。アメリカ、イギリスと同じ。勝ちと負けしかない。二つの政党しか選挙に出ないことが前提。野党が分裂すると与党しか勝てなくなる。日本にはそれだけの政治的民度がなかったため、野党が分裂した。小選挙区制、自民党が今、自分たちが勝つような制度を手放すわけがない。

歴史を勉強するなら、なんでこうなったのかを知りたい。それを遡って調べてみることを残りの2回のゼミでやりたい。
何を遡ったら見えてくるのか、そこはみんなで知恵を絞ってみてほしいなと。目で見えるものに基づいて考えを進めていく、そういうやり方を教わって来た。こういう風になっているのには理由がある、政治に偶然はない、必然のみ。とりあえず経済の方が生活や就職に関連するから経済学部が人気になっている。

経済を見ていくと隙間がたくさんあってその間に政治が見えてくる。

議論をするための筋肉をつけるため、遡る思考を付けたい。

ゼミ生:
現状への問題意識はあるが、社会全体がそこへ向かっていく兆しが見えないように感じている。
戦後復興は財閥などメタボになっていたものを無くして、血抜きした。国の国力が30何位になっても、生活水準が下がった実感は無い。そうすると社会全体が問題解決するきっかけもつかみにくいのでは?

先生:
なぜ高度経済成長したのか。人口がまず重要。

ゼミ生:
日本は戦前から、1920年代からトップ10にGDPが入っていた。Wikipediaより。人口がもともと多かったのでは。

先生:
人口ボーナスがある。
日本のビジネスは常に団塊の世代がターゲット。
(戦後)建物も家もインフラもない。物がなかった。日本が成長したのは国内市場が凄くて飢えていて金が回る仕組みがあったから。
アメリカが戦略的にやったのは戦争に勝って給料が上がった。そこで
日本も車の技術をアメリカ企業からもらって、それを改良していった。
輸出産業は日本が自ら開発したと思われるかもしれないがあれも仕組まれている。自動車もフォードやGMから見本をもらっている、向こうが高すぎるから安く作れ真面目にやれる日本に作らせればいいやと。

財閥解体。1950年代に財閥は戻されている。東海岸の金融マンは日本と戦争したくなかった。中国(満州、東北)への投資がなくなってしまうから。
日本の勤勉性と焼け野原での渇望感。
満州で失ったモルガンとかロックフェラーとかが戻してくれっていうから財閥と一対一で紐付けてもう一度グループ会社という形で戻させて、アメリカの持っている技術を移転した。それで発展したということもある。

先生:
日本には技術もあって、
高度経済成長では新幹線、車、家電ができた。
ドイツにも共通のことだが、戦前の教育水準が非常に高い。
零戦だって作っていた。戦前から造船技術は世界屈指。

ゼミ生:
日本で改革が起こらないのは、改革を起こすのが教育を受けた円熟したおじさん、おばさんだからでは。今は若い世代がイノベーションを起こせと言われていた。

先生:
安かろう悪かろうが日本で売れた。
おじさんたちが若者を引っ張り上げることをしなくなった。
失敗だけしない人たちが偉くなっている。
安定モードになるとみんなこうなる。大手企業がダメになったときに潰さなかったのが悪い。
アメリカは大きな企業でも容赦なく潰す。
パンアメリカン:飛行機に乗らないと買えない鞄を販売、業績悪化した時、アメリカ政府は支援の要請を突っぱねた。
アメリカではDOW平均で100年間残っているのは1社だけ。
日本では、日経平均はほとんどメンツが変わらない。

企業の新陳代謝が悪い。
日本は資本主義ではない。助けちゃうし産業政策しちゃう。新しい人が入れる隙間を出せない。国が「富国強兵」的な考え方で一流企業を守ることに無駄金を使っているだけでは新しい企業は作れない。

ゼミ生:
年功序列である3割の残りの7割はころころ入れ替えてきた。女性は去る。
会社の図体を守り続けることにより社会福祉を守ってきた。このスピードでの転職を制度が想定していないのではないか。
デンマークのように国家が担い、高負担高福祉にすべきか、アメリカのように福祉を一部切り崩し低負担低福祉にするか。→中負担高福祉の日本そもそも欠陥構造。

先生:
しかり。企業はばんばん切ってる。人は変われないので。ただひとつ変わっているのは、上場企業の株主に外資が入ってきていること。今のやり方をいつまで変わらずに続けられるかと。

セミ生:
高度経済成長、人口ボーナスが効いたのか、田舎から都市に労働力が供給されてきた。今、大学に5割行く状態では、同じことは起こせない。移民的な形(移民に賛成反対かはさておき)で人口ボーナスを起こすにはどうしたらいいかを考える必要がある。
農村から労働力を吸収して期間工や準社員として雇っていて、景気が悪くなったら戻していた。人口ボーナスの活かし方。移民受入的なやりかた。

ゼミ生:
アメリカの道路はボコボコだが、日本は道がキレイな場所が多い。それらが同じ数字としてカウントされている点は考慮すべき。

ゼミ生:
なぜ日本は福祉について議論するときに企業ではなく国家が主体となるのか?戦前の体制が殖産興業だったからでは?官営会社が人事制度などをすべて作って流していった。

先生:
日本にはGHQから正反対の二つの刃が入っている。民主主義的なことと、反共の砦。(ゼミ生:民政局とマッカーサー。)
まさか日本がアメリカの線路(象徴天皇制など)をここまで守ってくれるとは。マッカーサーは大統領になりたくて貪欲だから失敗した。アメリカはこんなに日本がアメリカの強いたレールを守るとは思ってなかった。日本が戦後、憲法改正を一度もしたことがない、ということに一番驚いているのはアメリカ。
日本は世界で最も成功している社会福祉国家→政治がある程度いい加減でも国民は許してくれた。
→企業の売上を増やすしかない。

海外のどこかを大規模に開発するか、
日本の経営者は自分のことしか考えていない。

ゼミ生:
日本のABCD包囲網、石油が重要で、軍国主義はどうでもいいと言っていたが、明治維新以降で軍国主義を作ってしまった。
日本は一回レールを敷くと走ってしまう。

先生:
政治家が戦争行くぜ、と煽り、国民が乗っかった。
ドイツのように日本国民にもっと責任を取らせたかった。
戦前意外と奇跡の戦後復興が起こったのは実は神風の精神のまま。
むしろ危機(一度財政破綻するなど)があると強いかもしれない。でも、それでは愚か。

ゼミ生:
自分が日本人に対する印象、日本人はいうほど働き者ではないのではないか?どうしてこの幻想ができたのか。
明治維新前の「お雇い外国人」が日本人のことをこっぴどく批判している「こいつら働き者でもなんでもない」(そもそも武士が怠け者だった)

先生:
日本人は協調性を重視する(農耕民族で共同体の中で生きていた)といわれるが、羊の群れと一緒で仲間意識があるからというわけではなく、漫然と周囲にいる同じような人たちと一緒に生きているだけではないか。
自分たちで解決できないからトップに従う、自分で解決できないなら責任を上に投げよう、という意識。無責任。
二二六事件でもそうでは。無責任で勤勉ではない意識が根底にあるのでは。

日本は偉大なる愚民国家。
真面目に働いたら見返りが来ていた昭和の時代から、今は見返りが来なくなっている。

我々は政治を知らない、お上(政治家、学者、経営層)と呼ばれる人たちが勝手にやってくれる。その代わりに自分たちは真面目に働くから、という風潮が強かったのでは。
戦争に行ったひとたちもそうかもしれない。

はっきり言うと、エリートがしっかりしていればこの国は安泰だと思うが、エリートが弱く、少なく(?)なっている。

教科書的な話(結果に過ぎない)に追加して新しい側面から考えることまではなかなか踏み込めない。大事なのはその背景と過程。

今回、なんとかして3回に分けた理由は、何を知らないのか知ろうという狙いもある。普段のように、発表してみんながどう思うか意見を言うのとは少し違う。

ゼミ生:
結構多くの国は、時流に乗っかったところも多いのでは。マーシャルプランを受けた西ヨーロッパの国も同じだから、比較する必要があるのでは?大変だが。

先生:
高度経済成長を考えるなら、成長とは何か?といって欲しかった。

先生:
ヨーロッパは一時期「成長」ではなく「成熟」だ、と言いだした。
成熟=福祉、教育など。

日本で成長を追求することは難しい。
成長=弱い人を切り捨てる。

ゼミ生:
日本は、成熟に向かえる事実が、先進国であること。
昨今よく聞く議論だが、ベトナムの人だと、インフラが無いから成熟に向かえない。 残り少ない、短い人口ボーナスで成長しないといけない。

先生:
成長しなくて何が悪い、デフレで何が悪い、とアベノミクスに対して言う必要があった。「成長やめましょう」と何で言わない。

ゼミ生:
日本的な文化に西洋的な文化がちょっと入って
全然まとまっていないのでは。

先生:
もともと家電は全てアメリカの家電で高かった。人件費が日本は安く、技術もなかった。でも、性能が悪くてもとりあえず動く洗濯機が日本国内で欲しかった。内需もあったこと、生産と消費が両方できるのが強い。中国が現在成長したのと同じ理由で日本が成長した。

若い人のために本来社会はある。綺麗事ではなく自然の摂理として。
少子高齢化、セットにするのはおかしい。20年間我慢して移民すれば日本は回っていくのだが。
今、留学生を働かせている。これではフェアではないためそれなら移民すれば良い。
福祉では特に外国人を入れるしかない。それがダメならロボットを入れるしかないが、コストから難しいだろう。産業としては面白いが。

ゼミ生:
定年、もともと軍隊。年功序列と退職金。
資産を高齢者が持つ制度になっている。
役人も国民も小回りがもっと効くと良いのだが。制度とかルールとか大きな話をするのではなく。

先生:
三件先くらいの知らない人を介護すれば良い。昔(助け合いの社会)は我慢して介護していたが、核家族だときつい。制度にすると難しい。

ゼミ生:
市民がそんなに賢いのか。

先生:
増税を言っても落ちない政治家(三世代目の世襲など意外に過激)もいる。
行政単位が大きい。自主財源が地方税しかない。国からの交付税で、地方自治体のトップが縛られていて自治能力が足りない。言われた通りに書くしかわからず、クリエイティブなことができない、自分の自治体で必要なことが分からない。

ゼミ生:
港区の政治家は良い。鶏と卵かもしれないが、自主財源がある。

日本の少子高齢化について、現状、子供が足りないからその数を増やそうと考えている日本の政治家。
少子化の現状に合わせて国の枠組み(規模)を変えてもいいのでは?
子供が少ない→ならば増やそうという考えばかりで凝り固まっている。

先生:
アイデンティティを失っている。
姥捨山の話。子供の時に酷い話だと思ったが、実は老人が自ら捨ててくれと望んだ→老いたものが自主退場していくのは”種”としての摂理

議論は極論、タブーまで振り切らないといけない。何でなのか、経緯があるはず。今日みんなが沈黙しているのは抽象論になってしまっているから。しかし、本当は生きること、単純なこと。沈黙してしまうのは特に、背負うものがないから。

ゼミ生:
海外の人を入れるのが、少子化の一つの解決策とおっしゃっていたが、人口ボーナスと同じように議論できるのか。愛国心、愛郷心があるからなのではないか。一時的なだけで損になってしまうのでは。

先生:
働く目的がなければ日本には入れない、残れない。人手として欲しい。

ゼミ生:
焼け野原、皆貧乏になって平等。だから若い人も登用されたのでは。
日本がぶっ壊れた方がいいのでは。

先生:
グレートリセット願望はどこにでもある。そんなのは若者が徴兵制やればいい!と言っているのと同じ。

ゼミ生:
あと、それ(グレートリセット)を言い出すと何でも言えて面白く無いのでは。

ゼミ生:
現状の行政制度の会社と比べた非効率性がある。行政制度がしっかりしている国はビジネスライクになっている。これ(日本の行政が非効率なのは)は、会社が福祉を担ってきたからなのでは。非正規雇用の問題を解決しなくてはいけない。

先生:
中国はアフリカに投資しようとしている。日本は真面目に投資を続けている(見返り求めず←海外から見たらおかしい)。中国よりも前からアフリカ会議をしている。

戦争で大変なことになったときに世界中から投資を受けた日本が、贖罪として世界中に恩返ししている?
日本は意外と世界を見ているが、なぜ日本は恩着せないのか。


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