「やること」より「やらないこと」を

多くの人が「やること」に追われている。仕事をしている人はどの職場も人手不足でハードワークになりがちだ。

「自分がいないと現場は回らない」

そんなふうに勘違いするほど、組織がわかっていないわけではない。代わりのない仕事など、世の中にそうそうない。だけれども、実際問題として、自分の代わりにやってくれる人は社内にいないから、やらざるを得ない。「気づいたもの負け」で損な役回りだと、愚痴りたくなる人も各組織にいるだろう。

仕事をしていなくても、私生活もいろいろとある。娯楽一つにとっても、多様化しており、サブスクが浸透するなかで、なんだかコンテンツにあふれている。充実した人生を過ごしたいけれど、なんだかいつもセカセカしている。私もそんな一人である。

だからこそ、今は「やること」よりも「やらないこと」。天才・民俗学者の南方熊楠も「やらないことリスト」を作っていた。急には難しくても、ちょっとしたこと一つずつ、手放していこう。