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アイロンとシワの関係


代用という考え方

わたしは1年くらい前からミニマリストを目指している。

先日、片づけをしているときに、スチームアイロンが目についた。狭い部屋では場所も取るし、できれば処分したい。でも、全く使っていないわけでもない。
そこでふと、ミニマリズムの考え方のひとつ、「専用のものは持たずにできるだけ代用する」というのを思い出した。そしてひらめいた。

「コテで代用できるのでは?」

髪の毛を巻くときに使うアレ。髪の毛が焦げないなら布も大丈夫だろう。そう考えて、シャツをクシャっとしてシワを作り、伸ばせるか試してみた。

しっかり伸びた。わたしは高価な素材の服は持っていないので、これで充分だ。わたしって天才?まあそんなわけで、スチームアイロンはリサイクルショップに出した。

「本当に必要なものだけ持つ」ことは可能か?

この経験を通して気づいたことがある。わたしはアイロンがほしかったわけじゃない。服のシワを伸ばしたかったのだ。

ミニマリスト界隈ではよく「自分にとって本当に必要なものだけ持ちましょう」と聞くが、これはちょっと難しい。誰だってそのときは必要だと思うから買うのだ。

「自分にとって本当に必要なもの」というのは、物質的なモノのことではなく、ありたい状態、もしくは行為なのではないだろうか。マーケティングの有名な言葉に「顧客が欲しいのはドリルではなく穴である」というのがあるが、それと近いかもしれない。

「ありたい状態」には、先ほどのアイロンの話のように生活にまつわるものあるし、「休日はゴルフに行きたい」とか、自分のゴキゲンにまつわるものも含まれると思う。
そう考えて必要なものを明らかにしていくと、案外多くないことに気づく。
我が家の調理器具はフライパンだけだ。充分鍋の代わりになる。一方、推しのライブDVDは全て持っている。わたしにとって推しは唯一無二で代用不可なのだ。「自分が心地よい状態」を追求した結果、そうなった。

わたしが未来のためにできること

日本を含む先進国では大量生産、大量廃棄が当たり前だ。
誰もが、自分の心地よい状態のために必要なものだけをもつようになれば、買う量は減り、作る量も減り、原材料も物流の燃料もあらゆる資源の消費が抑えられるはずだ。それが積み重なれば、5年後には数字に表れると思う。

必要なものを、必要な分だけ。そんな当たり前でシンプルな行動が、わたしが「未来のためにできること」だ。

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