フランス開会式かわっとるけどフランスっぽい。

 フランスの開会式は、なんかスポーツというよりも、文芸的で、文化的だったなぁ。各国と違うなーと思ったのが、受け取る側から現れてきて、持って走ってる方が、あ、次はお前か?頼んだぜ、みたいなところがほんと、あれ、なんか違うな?って思った。これなんでだろーと思ってたら、フランスって自動ドアが少なくて、自然と前の人が後ろの人の為にドアを開けて待ってあげるっていう文化があるらしくて、逆に、フランス人のタブーとして、開けたドアをすぐ手放すのは、マナー違反だそう。だから、なんか後ろから人がくるって分かってる時は、次の人が来るまで待ってあげたりするらしい。フランスのマナーについて書いてるブログみたら、ゆっくりしてる地域だと5,6秒も待つって書いてる人がいて、へぇ~って思った。日本だったらちょっと開けてくれる人はいるけど、5,6秒も待つ人いないよね。笑 多分その文化が普通だから聖火リレーもそんな感じなんかなーと。

 なんかめちゃくちゃ炎上してるけど、基本的に日本みたいな裏表がなくて、全く包み隠さない正直さがあるからなんだろうなって思ったよね。全然文化が違う。そもそもフランスって、裏表がないから、皮肉的な事や、直接的な表現を嫌がらないし、それがジョークというか、ジョークでもなくて、文化なんだよね。建前文化の日本とは全然違うね。日本人からすると、直接的な表現をして、いきなり議論になること自体を嫌がるから、社会的に当然”問題”になりそうなことは最初から、徹底的に排除するんだけど、フランスは結構ばーんと”問題”があるならあると言っちゃって、議論する。そしてその議論こそが”コミュニケーション”と考えてるから、日本みたいに、これはちょっとね、、、みたいな問題定義だけしてあとは皆の考えに任せるよ、っていうやり方はしないんよな。だからフランス人からしたら、日本人みたいに本音と建て前を完全分離してる人の方が稀だから、偽善的で、何考えてるか分かんないと思ったりするって話があって、これは世界的にフランスのやり方の特殊な部分が顕著に出た所だったなーと思った。元々フランス語の大学の先生が義理母さんだったので、ちょっとだけフランス文化にも触れてるんだけど、フランス人の生き方って日本人とかなり違うもんで、日本人的な自国の感覚だけでフランスの開会式を批判しまくる人達ってさすがに視野が狭いなーと思った。日本人なんか、お酌文化とかあって、女性がお酌をする事が当然でいい女の象徴みたいなとこあるけど、フランス人からしたら、女の人にワインを注がせることはタブーだしね。目下だろうが年下だろうが、どんな時も、男が女にワインを注ぐもんで、あっちからすれば、お前ら普段から男尊女卑で、自国の問題からも目をそらしまくってこれでいいんだって言い張って何も解決しようともしないくせに何言ってんだ?という感じだと思う。フランスとしても、ジェンダーギャップ指数125位の国に言われたくないだろうな。

 ジダンから始まって、子ども達から、オペラ座の怪人に渡されたトーチが怪人エリックに運ばれるんだけど、まるでパリ全体がエリックの手中にあるかのような演出で、オペラ座の怪人が大好きすぎて原作を読み漁っていたものからすると、かなりワクワクした。他のオペラの演出と見立てた、歌劇や、現代風の音楽、歴史的な演出等、本当に様々な事が、織り交ぜられていて、深いなーと思った。フランスの歴史や象徴的な文化を何も隠すことなく見せていく感じだったなーと。まぁ、子どもに見せられないとか言うてる人は多いんだけど、そもそもフランス人は日本みたいに子供に配慮なんかしないし、子供に振り回されないので、大人が完全に”主役”の世界観だからなぁ。思想がものすごい自由なんやなと思った。色んな世界で問題視されている、性のテーマについて根本的に捉えて表現してるなと思った。

 最後の晩餐なんかの表現なんか、めちゃくちゃおもしろかった。最後の晩餐って、一番世界的に有名な宗教画なのに、スーパー有名な絵画を、LGBTと、太った女性がキリストをやっていて、黄色い色を纏ったアジア人の子供にユダをやらせるっていうとんでもないタブーをばーんって出しちゃうのって、ものすごいなっていうか・・・。キリスト教で黄色って裏切り者の色なんで、ユダの色は黄色って昔っから決まってるし、当然なわけで。それを黄色人種にやらせることが、もうぶっこんでるやろ?しかも、なんで子どもなんだろうって、だいぶ気づかなかったんだけどさ、あ、黄色人種でしかもロリか!!って思ってあ~~~ってなったよね。なんでいきなり子供なんかわからんかったけど、そういうことやろうなって。 正直、+サイズだとかいうてるけど、デブやろ?デブと、LGBTとか、人種とかに”問題”があるから、そういう”問題”がある人達が宗教的で象徴的な名画をモチーフに公式で何かしている事が、侮辱だとか感じるんだと思うしね。私みたいに太った女性で、黄色人種で、ロリ好きが歴史的に肯定されてる国に住んでて、ドラッグクイーンとかレズとかゲイとか普段から見てると、おーん、すげぇなとしか思わんかったけど、そういう事よ。ポリコレ問題とかいうようなことじゃなくて、”普通”な人がキレればキレる程、差別があるっていう事が全世界で浮き彫りになってるなーと思った。ここら辺が自分にとっての普通っていう人からすると、正直何が問題なのかが分からんのよな。イエスキリストをプラスサイズの女性がやってるってネットでみて初めて気づいたもんね。

(あれ、、、私、フランスのルーブルで、レオナルドダビンチの絵画みたり、最後の晩餐のレプリカをみたのがフランスだったから、フランスの絵画だと思ってたけど、よく考えたら違うよね。イタリアだよねぇ・・・あれ?笑 なんか、、、え、ダヴィンチコードとかと、混ざってフランス絵画だと思ってた。はずかしい!!!)

 開会式の解説では、フランス語が読めないので皆ぜんぜん、気づいてなかったのだけど、図書館で3人の人が見せていた本はどれも、ものすごい濃ゆい日本では完全な官能小説になるような性の物語だった。濃ゆすぎる恋愛小説だったり、フランスの性と、愛を描いてフランスの人たちが受け入れた小説だった。というかむしろ、フランス人にとって、愛=性だと思う。SEXそのものも愛。愛とSEXと、権力、宗教、芸術、性別、年齢、責任、全ての人間の行動が完全に結びついてるという理解。日本人みたいにそれとこれとは別!みたいなことしないから、ある意味正々堂々していて、卑怯な感じが全然しない。例えば、枕営業なんかフランス人からしたらいいと思ったんだったら推すだろ!!みたいななんかそんな感じ?問題にもなりませんが何か?みたいな。それぞれ、
Bel Ami、Passion Simple、Sexe et mensonges、Le Diable au corps、Les Liaisons dangereuses、les amants magnifiques、LE TRIOMPHE DE L'AMOUR
(MARIVAUX)という題名の小説だったけど、これね。。。どうかなー。日本アニメとか、ドラマとか、だったら、、、なんだろうな。まぁ源氏物語とか、東海道中膝栗毛とか?失楽園とか?吉原炎上とか?高校教師?キッチン?なんじゃろ、あんなんとももっと根本的になんかちがうな。もっともっとグロテスクで生々しくて、宗教やら、権力、権威や暴力が絡んでぐっちゃぐっちゃの性の話。まぁあらすじ読んだだけでも、あ、これはフランスですな。って感じ。笑 NHKなんか、わかんないもんで、別にそこの部分は問題ないとして放送してるけどさ、その本で扱われてる内容がほぼ日本ではタブ―されまくりの内容でしかない。笑 それらを図書館で投げて文章を浴びる演出はこれらの小説に見られるような、歴史、ジェンダー、愛をシャワーのように浴びて生きているフランス人の歴史観を表しているのかなーと思った。日本でも、ジェンダー論とかで、日本では文学的にどれくらいの年代からLGBT的な事を寛容に捉えていたか?みたいなのを感覚的に捉えてみよう的な授業受けたけど、フランス人はこういう世界観で生きてるから、そりゃ何も問題に思わんわなと思った。多分、ふつう~~~~に、皆手を取り合って仲良し💕ラブっ位の表現だったとおもう。そんで、フランス人的に、ちょっとおもろいジョーク交えてるやん位クスクスって笑えるところのはずだった、青い豊穣の神様が歌って踊る部分と、貴族が自分の首がぶった切られてるのに、皆!全然、大丈夫、貴族は首はねられるからぁ~!!みたいな歌を自分で歌うとかの部分が、大炎上って感じで。。。フランス可愛そう。だけど、フランスの柔道のジャッジとか全然納得がいかないし、他の国に対してももう、えぇ?っていうようなことガンガンしてるもんで、えぇってなったよね。笑笑笑 オリンピックって、開催国毎にダイブちがうけど、フランスって大分世界と感覚がずれてんなーと思ったけど、全然嫌いじゃないしむしろ好きって思った。笑 大体、宗教画で最後の晩餐は素晴らしいと思ってるかもしれんけど、そもそも最後の晩餐とかさ、宗教的にもさ、裏切り者が実はこの中にいます!!ババーンッ!!って場面を書いてるのって、そもそもどうなんっておもうんだけど。。。そのシーンを最大のデカさの絵にして、その協会の食堂に飾ってるとか普通におかしくないん。

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