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小さな横断者からの贈り物


その日は一日中何をやってもうまく行かず、すごく落ち込んでいた

やるべき事を終えた時には夜7時過ぎ
そこから2時間かけて帰った

その2時間で私の反省と落ち込みはおさまる事を知らず最寄り駅についてもまだしゅんとしていた

私の住んでいる街は夜9時をすぎると車の数は少なくなる

静かな道路を運転していると信号のない交差点であるものを発見した


野良猫だった

その猫は横断歩道の前で座っていた
車を横断歩道の前で止めるとその猫は利口にも渡り始めた

他の車に轢かれないかハラハラする私をよそ目にその猫はスタスタと渡り切った

猫が無事に渡り切ったのを見届け私は車を再び走らせた


気がつけば私が抱えていた悩みはどこかに消えていた



久々に見た野良猫

大きな街中ではなかなか出会うことはできない

私が住んでいる大きすぎない街だからこそ見れたのかもしれない

改ためて、田舎すぎず都会すぎないこの街が好きだと思えた



悩みまくっていた感情がこの街が好きという感情に変わっていた
あの野良猫が変えてくれたのだろう




ありがとう野良猫ちゃん


#猫  

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