第3回 夏休みに思うこと
●先生も夏休み?
1学期が終わり、夏休みが始まりました。
保護者の中には、「先生は夏休みがあるからいいよね~」と思っている人が、実はけっこういます。
子どもがいない学校では授業は行われませんから、当番で登校している先生はいるでしょうが、ほとんどの先生はお休みなのだろうと思っているのですね。
かく言う私も、PTA役員になるまではそう思っていたうちの一人です(笑)。
職業人という立場で考えれば、一般の会社員と同様に、たとえ夏休み中といえども出勤するのは当たり前のことなのですが、どうも学校の先生というのは一般の人からするとわかりづらい職業なのですね。
私がPTA役員時代に、学校HPの中の「PTAの部屋」というページの自主運営をしていたことは「第1回お母さんは学校の応援団長」でも書きましたが、その中で、先生方が夏休み中にも学校にいることや、研修をやっていることなどをお知らせすると、保護者から「それは知らなかった!」という感想をもらいました。
長期の休みで子どもがいない時期は、学校HPの更新も滞りがちになります。
先生方が休みの間にどのようなことをやっているのか、学校HPで保護者や地域の人に向けてお知らせするのもいいのではないかなと思っています。
●リフレッシュしましょう
先生方にとっては子どもと同じようにはいかない夏休みではありますが、それでも休暇が取りやすいとか、時間に余裕が持てるという期間ではないでしょうか。
先生方には、この時期を活用して、しっかりリフレッシュをしてほしいなと思います。
どこかへ旅行に行かれるのも良し。久しぶりに友人と会うのも良し。おいしいものを食べるのも良し。何もせずダラダラ過ごすのも良し。
学校や教育から離れて、好きなことや楽しいことをやってもらいたいなと思っています。
そして、2学期が始まったら、そのことを子どもたちに話していただけるといいですね。
子どもたちは夏休み中にさまざまな楽しい体験をしているでしょうが、中には家庭の事情などで、どこかへ出かけたり、思い出に残るような体験がない子どももいるでしょう。
そうした子どもに配慮して思い出話には触れないということではなく、先生が笑顔で思い出話をしてあげて、子どもたちが「いいな~」「楽しそう~」「へんなの~」「ダメじゃん~」などとおもしろがって笑顔になるような機会を作ってあげてほしいなと思います。
●「学ぶ楽しさ」を忘れていませんか?
夏休み期間中は、普段はなかなかできない「学び」に取り組んではいかがでしょうか。
もちろん学校でもさまざまな研修が行われることでしょう。
それだけでなく、自ら「学び」を求めて一歩踏み出してみてほしいなと思っています。
セミナーなどに参加する。本を読む。同僚と情報交換をする。1学期を振り返ってレポートを書く。2学期以降の教材研究をする。なんでもいいのです。
子どもたちは、たくさんの夏休みの宿題をやらなければなりません。
子どものころ、「子どもにはやれというのに、大人は何もやらなくてずるい!」と思ったことはありませんか(笑)。
とかく大人は自分のことは棚に上げて、子どもにはあれこれと指示をするものです。
しかし、いつも子どもに指示をするばかりの大人だって、学ばなくてもよいわけではありませんよね。
私たち大人は、自分もできないようなことを子どもに強いている、という自覚を持った方がよいのではないでしょうか。
ですから「学び続ける子ども」を育てるのであれば、私たちも「学び続ける大人」でありたいなと思うのです。
私は先生方に、「学ぶ楽しさ」を思い出してほしいのです。
大人が楽しく学ぶ姿を見せることが、子どもへの説得力につながるのではないかと思っています。
この夏休みが、何かを学ぶ楽しさと出会うきっかけになるといいですね。
(2018年7月)
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教育コラム「お母さんが見ている学校の風景」に込めた思い
子どもの教育に携わっているのは教師だけではありません。保護者も当事者として教育に関心を寄せています。先生方の中には、保護者対応を負担に感じている人も多いようですね。「教師と保護者は子育ての仲間」と考えているお母さんが見ている学校の風景を通じて、大人の在り方や協働を一緒に考えてみましょう。
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