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お母さんの読書感想文「はじめての哲学的思考」

はじめての哲学的思考
苫野 一徳 著
筑摩書房
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よい思考はシンプルだ。


著書が言いたかったことは、これに尽きるのだろう。
一貫して、このことを伝えるために書かれていると思った。


哲学とは、本質にたどり着くためのツールなのだと思う。
それは「欲望から発生している」という説に驚いたが、なるほど言われてみればそうかもしれない、と思えた。


考えるって、結構疲れるし、面倒くさい。


だから、なんとなく敬遠してしまうのだけれども、やっぱり必要なことだし、その機会を持つのは大切だと思う。


一人で考えるのもいいけれど、自分だけでは到達できないことがある。
できれば誰かと対話して考える機会を持ちたい。


とはいえ、そんな面倒くさそうなことに付き合ってくれそうな人が、どこにでもいるとも思えない。
今なら、ネット上で相手を見つけられるのかな。


でもそれだと、対話の場が安心安全である保証がないから、嫌な思いをすることにもなりかねない。
そう思うと、ネットの中で対話するのもハードルが高そうだ。


学校のように、すでにある場で対話ができるのがいいなと思った。


本書の中で触れられていた哲学対話の場の設定が、クラス会議そのものだったことにも驚いた。


クラス会議をやることで、対話が生まれるのか。
対話が生まれるように、クラス会議をやるのか。


どちらが先なのかはわからないが、対話することとクラス会議をすることは親和性が高いのだと思う。


お互いの意見を尊重しながら、みんなが納得できる第三の意見を生み出す、ということは、本当に必要なことだと共感している。


そうした経験を、みんなで積んでいかなければならないなと感じた。
大人たちは、どうやって経験しようかな・・・
「場づくり」が必要かもね。

2021年3月21日


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