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お母さんの読書感想文「2020年6月30日にまたここで会おう」

2020年6月30日にまたここで会おう
瀧本哲史伝説の東大講義
瀧本 哲史 著
星海社
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2012年に行われた講義を再現した本。

当時10代、20代の若者が聴衆だった。

残念ながら、著者は2020年6月30日を迎える前に急逝している。

なので、彼自身が、この時の講義がその後にどのような影響を与えたのかを確かめることはできない。

当時の若者たちは、すでに30代だろう。

その中の何人かは「2020年6月30日」に、あの伝説の講義のことを思い出しただろうか。

深く心に残り、その後の人生に影響を与える経験だったと思っている人がいることを願っている。


著者が、この講義で一貫していっているのは

自分で考えろ

ということだ。


これからの社会を作っていくのは、彼ら若者たちだ。

だからこそ、今のうちに、彼らにさまざまな武器を与えたい、という思いを強く持っている。

それにはとても共感できる。


自分の利益を守ることしか考えていない大人たちばかりで、未来に希望を描けない若者が多いだろう。

昨年からのコロナ禍で起きたさまざまなことを見ていると、彼らがうんざりした気分になっても仕方ないと思う。

私だってそうだから。

こんな大人たちには任せておけない、と声を上げる人が増えるといいな。

そのために必要なのは、やはり自分で考える力なのだ。


もう人生の先が見えている年代の私は、自分の未来に希望を持ってがんばることよりも、若者たちを支える側に回った方がいいのだろうな、と思った。

そう。だから、私は邪魔をしない。

2021年3月9日


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