松トマト

大学3年生/エッセイ投稿

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最近の記事

凛として生きるということ

悲しいかな、人生とは一度きりのもので、二度は繰り返せない どんなに道端のドブに捨て去りたいような忌々しい過去があっても、今すぐ飛行機に乗って雲の上に逃げ出したいようなどうしようもない夜があっても 限られた一度きりの時間を生きていくしかないのである それでも人というのは天邪鬼な生き物で コンプレックスを抱えていたり、本当にやりたいことがあっても見栄や外聞に囚われて新しいことに挑戦できず尻込みしてしまうことが度々ある 自分の人生、自分のやりたいことなのに、誰かの物差しで

    • ドクハク

      たまに夜に散歩することがある 定期的に化粧水やら、洗顔フォームやらを切らした時に買いに行くのだが、気付くのが大体夜なので、夜に一人で歩いていくことになるのだ 僕がよく行くマツキヨはある街道沿いにあって、マツキヨに行く時と帰る時、その街道で信号待ちをすることになるのだった 街道をたくさんの車がビュンビュン走り抜ける 本当にたくさんの車が走り抜ける 僕はいつもそこで、物凄くエモい気分になるのだ この車の数だけ世帯の数があって 更にその各世帯には3~5人程度の家族がい

      • 久しぶりの大学と自己肯定感高い系女子

        僕の通っている大学も、去年一年はオンラインだったが、今年から原則対面授業になり、昨日久しぶりに大学に行ってきた さぁ久しぶりの大学、楽しむぞ! 父さん、母さん、見ていますか?あなたの息子も立派に大学3年生になりました。(毎日会ってるけど) 留年の危険性も1ミリもなく、楽しい大学生活を送っております。(来るの1年ぶりだけど) そんな意気揚々とした気分で、大学の最寄駅から、大学の校門に向かっていた僕の目に、向かいから歩いてくる女子の姿が目に留まった なんとその女子は歌舞

        • 死亡リスクって言葉について思うこと

          「煙草って死亡リスク高めてるんだよ?」 煙草を吸う人は一度は言われてきたであろう言葉だ 自分は車なんていう危険極まりないものに乗ってるくせしてそういうことを言ってくる 車に乗って他人の死亡リスクを高めまくっているくせに、自分のことは棚に上げて人の健康を心配するふりしてディスってくる 確かにタバコは死亡リスクを高めるだろう 発がん性物質が含まれているのは重々承知だし、多分僕の体にはいくらかのアセトアルデヒドが蓄積されているに違いない ただ世の中に転がっている死亡リス

        凛として生きるということ

          途方もない自分語り、それがエッセイ

          嗚呼、恥ずかしい 今まで書いた記事を見て度々感じることである エッセイ、と言えば聞こえはいいが、所詮は自分語りに過ぎない 学校や職場、家ではできない、ここだけの自分語り 不思議な空間、だと思う このnoteという場所は、ブログサイトという場所は 不思議な場所だと思う 優しい場所だと思う みんなが途方もない自分語りを続けていて お互いにlikeを付けあう 不思議な空間だと思う SEOを全く意識していない、まさに自分語りの代名詞のような僕の記事にもlikeを

          途方もない自分語り、それがエッセイ

          RULERのジャンパー

          ある日の最寄り駅でのことだった 電車から降りてエスカレーターに乗ろうとしたとき、ふと前の青年が来ているジャンパーが目に入った そのジャンパーはオーバーシルエットめのデザインで、黒が基調になっており、一本の太い黄色のボーダーが描かれていた そしてその黄色いボーダーラインに白い字で書かれていたのである ”RULER”と すなわち”定規”と書かれていたのである ダセぇ 死ぬほどダセぇ 僕の目は彼の背中に釘付けになった なぜ彼は定規と書かれた服を平然と来ているのだろ

          RULERのジャンパー

          『僕はATM』

          歌詞を書きました。読んでください。 『僕はATM』 ストーブの前でアイス食ってた俺に 君は言ったね 「別れよう」 離れなきゃいけない理由なんていくら探しても見つからない 顔か? 身長か? やっぱ金か… ブランドものをせがむ君に ある日言ったね 「もう金ない」 その日から君は僕に冷たくなって 新しい依り代を 顔も 身長も 金もある奴を そうか、これが現実ってやつか 僕はATM 君のATM もう一度こっちを向いてくれよ アタマはとっくにイかれちまっ

          『僕はATM』

          NOLTYの手帳

          皆さんは手帳をお持ちだろうか 僕の机の引き出しにも、去年買ったNOLTYの手帳が入っている そう去年のだ つまり今年は買っていない 改めて開いて中身を覗いてみると、一応今年の4月までカレンダーが存在していたが、去年の7月以降、何も書き込まれていなかった 「期末試験期間」 それが最後の書き込みだった なんとなく大人っぽい感じがして なんとなく電子のカレンダーは使いにくい気がして いつでも予定を書き込めるって素敵な気がして 買ったのだ 1,500円も出して

          NOLTYの手帳

          幽☆遊☆白米

          皆さんは白米が好きだろうか? 僕は嫌いでもないし、好きでもないというくらいに嫌いだ いつも夕飯でおかずを先に食べ終わってしまって、白米が残ってしまう 「おかずと一緒にお米も食べなさい」 幼少期より「勉強しなさい」と「悪いことをしたらごめんなさい」と同じくらいの頻度で言われてきた言葉だ 「わかったー」と素直に頷いていた幼少期も 「うっせーな」と無駄に切れていた反抗期も 「わかったよ、母さん、モリモリ食べるさ」と母の期待に応えようとしていた青年期も やはり僕のご飯

          幽☆遊☆白米

          時に嘘は真よりも現実味を帯びる

          「兄が結婚を考えている」 その事実を突きつけられたのは、行きつけの美容室でのことだった 僕ら兄弟は同じ美容室にお世話になっており、共通の美容師を通して情報が入ってくることは何回かあった 兄がこっそりハマっているゲームの話 会社での人間関係などなど 同時に僕が働いてるバイト先の話なんかも兄に流れているようで、「そういえばお兄ちゃんこんなこと言ってたよー」なんていう話もちょくちょくあった 家で会話する機会が少ない僕ら兄弟としてはありがたい情報共有の場だったりする そ

          時に嘘は真よりも現実味を帯びる

          ザックスのうんち

          我が家では犬を飼っている 犬種はトイ・プードルで、名前はザックス。僕が小学校6年生の時に我が家に来たので、気が付けばもう9歳か10歳になる ザックスという名前は、初めてザックスが家に来た日に兄がつけた名前だ。僕と母がどんな名前にしようかと、うんうん頭を悩ませていると、兄が「名前の候補一覧」なるものを持って2階から降りてきた その名前の候補一覧には、「マロン」や「ココア」、「ショコラ」などのいわゆる世間一般の人がトイプードルの名前と聞いて思い付くであろう単語は一つも書かれ

          ザックスのうんち

          バイト先の”うっちー”って奴

          僕のバイト先にはうっちーって奴がいる。 うっちーは何もできない。正確には何かを出来るようになるのに、普通の人の10倍時間がかかる でもそのバイト先でうっちーのことを嫌いな人は誰もいない。シフトリーダーの僕が言うので間違いない。誰よりも仕事が出来なくて、誰よりも多くミスをするのに、不思議と誰よりも周りの人から好かれているのだ よく手のかかる奴ほど可愛いというが、それは本当なのだろう うっちーにはどんなに手がかかっても憎めない”良さ”があるのだ ある日うっちーがどこから

          バイト先の”うっちー”って奴