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納期は営業から製造へとバトンを渡すリレーのようなもの

納期は一部門だけが責任を負えばそれでいいものではありません。納期は営業から製造、配送へとつなげていく「バトンリレー」のようなものです。

納期には3つの種類がある

今日は、納期について考えてみたいと思います。納期には「顧客に対する納期」「仕入先に対する納期」「工場内での納期」の3つがあります。

1番目の「顧客に対する納期」は、取引先へ納品する納期のことです。

一次回答納期と二次回答納期
納期には、顧客が要求する納期に対して、営業が回答する納期=1次回答納期と呼ばれるものがあります。営業は、資材の調達能力や製造の生産能力を考慮しながら、客先へ納期回答をします。

何らかの原因で1次回答納期が守られなかった場合、営業は顧客に対して再度納期を回答します。これが2次回答納期と呼ばれるもので、この2次回答納期が守られなかった場合は、顧客から厳しく追求され、場合によっては賠償金を支払わされる場合もあります。

2番目の仕入れ先に対する納期は、生産に用いる材料や副資材などの納期です。この納期は資材部が遅れないように各業者へフォローをします。

なお、材料や副資材の購買申請については、資材部が行なっていることが多いようですが、本来ならば、それらは生産計画に基づいて、各現場が行うものだと私は考えています。(この場合、資材部は実際の発注業務や外注工場の管理を行います)

3番目の工場内の納期は、顧客に対する納期に応えるために、いつまでに製造すれば良いのかという納期です。これは庫入納期と呼ばれます。

当社では「受注情報」へ配送リードタイムという項目を設け、製品が出荷されてから客先へ着荷するまでに要する日数が確認できるようにしています。これによって、何日前に庫入すれば納期が守れるかということが分かるようにしています。

製造は、出荷してから製品が顧客に届くまでの配送リードタイムを考慮しながら、生産計画を立て、庫入納期に間に合うように、生産活動を進めていくことになります。

最後に、庫入された製品は配送担当者によって出荷されます。配送担当者は最後にバトンを渡されるので、納期に対しての責任を負っているように見えますが、実際にはそうではありません。

納期はバトンリレー

このように納期について整理して考えてみると、納期を守る責任というものは特定の部署だけにあるのではなく、会社の中のすべての部署が協力しあっていく必要があることが分かります。

営業が受けた受注を製造が生産し、お客様のもとへ配送していく流れは、バトンリレーに似ています。資材はリレー選手へ補給する支援部隊のようなものでしょう。

リレーでは走者一人一人が相手からきちんとバトンを受け取ることや、次の人が困らないような渡し方も考える必要があると思います。

またこれは、柔道において、頭だけで考えるのではなく、体全体、細胞一つ一つが協力して技を繰り出すのと似ています。

各部門がお互いに協力し合うことで、納期遵守率を向上させ、顧客に喜ばれるものづくりを実現していきましょう。

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