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大卒を採用しなくなった理由ー謙虚さが大事

仕事をする上でなぜ謙虚さが大切なのか、それをどうやって学ぶのかについて書いています。


最近大卒を採用しなくなった理由

最近、大卒を採用していない。それには理由がある。大卒は他の人を見下すような振る舞いをする人が多くなったように思うからだ。それは何故か。江戸時代に武士の心得として書かれた「葉隠はがくれ」にその答えの一つを見つけることができる。

物識りの道に疎き事は、東に行く筈の者が西へ行くがごとくにて候。物を知るほど道には遠ざかり候。その仔細は、古の聖賢の言行を書物にて見覚え、見解高くなり、はや我が身も聖賢の様に思ひて、平人は蟲の様に見なすなり。これ道に疎き所にて候。道と云ふは、我が非を知る事なり。念々に非を知つて一生打ち置かざるを道と云ふなり。聖の字をヒジリと訓むは、非を知り給ふ故にて候。

『葉隠聞書』第一巻

大卒にはここに書かれたような「我が非を知る」という気概を持った人が少ないように思う。つい、無意識にも自分は高学歴だということが頭にあって、彼らは高慢になってしまっている。

高慢になるとミスが増える

「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」ということわざもあるように、人は、地位が高くなるほど、知識を得れば得るほど、謙虚になっていかなければならないのに、大抵の人は逆に自分が賢くなったような気持ちになってしまう。

仕事の上での大抵のミスや問題は、自分が高慢になってしまっている時に起きている。道を極める、プロとして仕事をするにはどうしたら良いか。「自分は未熟と知って一生涯精進する」ことこそが大切だと、先哲は教えてくれている。

稽古は自分の未熟さを思い出させてくれる

プロは仕事の上で、ミスを犯すことは許されない。しかし柔道の稽古で、新しい技へ挑み、あるいは技を工夫し、それがうまくできないという経験を重ねることで、己の至らなさ、未熟さを思い出すことができる。稽古のありがたみを、あらためて感じている。

忙しい時こそ稽古に出よう。そして自分の至らなさに気付こう。そうすればミスも減ってくる。稽古しなかった日は自分が高慢になりかけているときだと思って、意識して謙虚になろう。仕事をする上では、それくらいの気持ちがあって当然だと、僕は思う。


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