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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問102-132【衛生】論点:遺伝毒性試験

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第102回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問132

Q. 化学物質の遺伝毒性試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. Ames試験は、化学物質の遺伝毒性を Salmonella Typhimurium変異株の復帰突然変異の出現頻度により検出する方法である。
2. Ames試験で用いる細菌は、ヒトや動物の組織と同様の異物代謝反応を起こす変異株である。
3. 化学物質による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験として、特定の細菌を用いたコメットアッセイがある。
4. ほ乳動物細胞を用いた in vitro 小核試験では、細胞分裂が阻害されて生じる小核を検出する。
5. 遺伝毒性の有無は、Ames試験に加え、げっ歯類又はほ乳動物細胞を用いた試験を組み合せて評価される。
(論点:遺伝毒性試験)
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滝沢 幸穂

PhD (Pharmacokinetics)
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前置き|

今年の7月に matsunoya PROJECT というウェブサイトを新設しました。

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問102-132【衛生】論点:遺伝毒性試験

こんにちは!薬学生の皆さん。BLNtです。解説します。薬剤師国家試験の衛生 / 遺伝毒性試験を論点とした問題です。第102回薬剤師国家試験の問132(問102-132)では、変異原性試験、Ames試験、小核試験、コメットアッセイなどの主な遺伝毒性試験に関する理解が問われました。

スライド1

問102-132を、遺伝毒性試験に関わる5つのテーマに分けて解説します。

※画像はタップすると拡大できます。
矢印を押すと ←□→ 画像のみのスライドショーになります。

苦手意識がある人も、この機会に、遺伝毒性試験を一緒に完全攻略しましょう!

第1回は、選択肢5および選択肢1について解説します。
第2回は、選択肢2(および類題)について解説します。
また、第3回は、選択肢4および選択肢3について解説します。

目次|

選択肢5. 遺伝毒性の評価 / 遺伝毒性試験
選択肢1. 変異原性試験 / Ames試験(1)
選択肢2. 変異原性試験 / Ames試験(2)
選択肢4. 変異原性試験 / 小核試験
選択肢3. インディケーター試験 / コメットアッセイ・不定期DNA合成試験

選択肢5. 論点:遺伝毒性の評価 / 遺伝毒性試験
Q5. 遺伝毒性の有無は、Ames試験に加え、げっ歯類又はほ乳動物細胞を用いた試験を組み合せて評価される。A.【正|誤】

解説します。遺伝毒性の評価 / 遺伝毒性試験を論点とした記述です。

科学的根拠としては、文献1(下記)が参考となると思いますので引用します。変異原性(mutagenicity)および発がん性(carcinogenicity)についての用語解説がありました。

新規化学物質届出時の変異原性試験の規定としては、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)ならびに労働安全衛生法(安衛法)に基づく規定があります。

参考資料|
化審法|
e-Gov https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=348AC0000000117
安衛法|
e-Gov https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=347AC0000000057

これら新規化学物質届出時の変異原性試験では、微生物を用いる復帰突然変異試験Ames試験)、および、ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験によって、変異原性の有無を評価します。

スライド11

生物の遺伝子に突然変異が生じる現象を「変異」といいます。

突然変異を引き起こす因子(物理学的、化学的、生物学的)が変異原物質(mutagen)です。

変異原性とは、生物の遺伝子に突然変異を引き起こす性質を意味します。

スライド12

一方、発がん性とは、化学物質が人または動物に対して、がんを生じさせる性質です。

がんを誘発、または、がんの発生頻度を増大させる化学物質を発がん性物質(carcinogen)といいます。

IARC(国際がん研究機関)、NTP(米国・国家毒性プログラム)、日本産業衛生学会等で化学物質の発がん性が定性的に分類されています。発がん性分類は、IARC等の機関が疫学調査あるいは動物実験から発がん性物質を分類したものがあります。

遺伝毒性試験についてのより詳しい解説は、文献2(下記)にありましたので引用します。

世界保健機関/化学物質安全性国際プログラム(WHO/IPCS)は、遺伝毒性(genotoxicity)と変異原性(mutagenicity)を区別し、遺伝毒性は、DNA損傷の誘発およびDNA損傷に基づく広義の遺伝毒性(突然変異だけでなく、不定期DNA合成・姉妹染色分体交換・DNA鎖切断の誘発、など含む)を意味し、変異原性は狭義の遺伝毒性(遺伝子突然変異・染色体異常誘発 / 嬢細胞や次世代にゲノム変化が伝わる毒性)としています。

スライド13

この定義に従い、遺伝毒性試験(genotoxicity tests)は、変異原性試験(mutagenicity tests)とインディケーター試験(indicator tests) の2つに分類されます。

スライド15

後述するように、インディケーター試験は、変異原性試験と比較して、迅速・簡便に結果を得ることができますが、陽性の結果が必ずしも突然変異や染色体異常の誘発を意味するものではないので、多くは、他の遺伝毒性試験(特に変異原性試験)で結果を確認します。

すでに、上述したように、化審法および安衛法に規定がある新規化学物質届出時に必要な変異原性試験は、遺伝子突然変異試験(Ames試験)ならびに染色体異常試験です。それぞれ、細菌あるいはほ乳類培養細胞を用いて試験を行います。

スライド16

なお、遺伝毒性試験法は、in vitro試験(細菌・ほ乳類培養細胞などを用いる)と、in vivo試験(マウス・ラットなどの個体を用いる)とに分類できます。

もう一度、選択肢5を確認しましょう。

Q5. 遺伝毒性の有無は、Ames試験に加え、げっ歯類又はほ乳動物細胞を用いた試験を組み合せて評価される。A.【正|誤】

Ames試験:in vitro試験 / 変異原性試験 / 微生物を用いる復帰突然変異試験
げっ歯類:in vivo試験 / マウス・ラットなどの個体を用いる試験
ほ乳動物細胞:in vitro試験 / 変異原性試験 / ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験

薬学生の皆さんなら気づく方もいらっしゃると思いますが、この選択肢5の記述は、「又は」の使い方がヘンです。これは、国語の構文の理解と科学的記述におけるリテラシーに関わる部分です。

試しに選択肢5の記述を機械翻訳で英語に翻訳してみました。

"The presence or absence of genetic toxicity is evaluated by combining the Ames test with a test using rodent or mammalian cells."

この英語を日本語に機械翻訳してみました。

「遺伝毒性の有無は、エームス試験とげっ歯類または哺乳類細胞を使用した試験を組み合わせることによって評価されます。」

正しいと思う記述に(このワタシが)書き直してみます。

遺伝毒性の有無は主に、化審法および安衛法に規定がある新規化学物質届出時に必要な変異原性試験としての in vitro 試験である細菌(Salmonella Typhimurium / ネズミチフス菌)の変異株を用いた遺伝子突然変異試験(Ames試験)ならびにほ乳類培養細胞を用いた染色体異常試験、そして、げっ歯類を用いた in vivo 試験を組み合わせて評価される。

それ以外の遺伝毒性試験の位置づけは、スクリーニング試験、参考資料として推定や考察に用いるものです。
遺伝毒性の有無の決定は、上述のとおり in vitro 試験である細菌(Salmonella Typhimurium / ネズミチフス菌)の変異株を用いた遺伝子突然変異試験(Ames試験)ならびにほ乳類培養細胞を用いた染色体異常試験、そして、げっ歯類を用いた in vivo 試験を組み合わせて評価されます。

例えば、ほ乳動物細胞(齧歯類細胞またはヒト末梢血リンパ球の初代培養細胞)を用いる小核試験は、染色体の形態観察と比較すると、脱核後の(核がない)細胞の小核の検出は容易なので、より簡便に染色体異常誘発性を検索することが可能ですが、染色体異常は、第一義的には化学物質がDNA鎖切断を誘発するため起こりますが、他の因子(培地のpH・浸透圧の変化・アポトーシスの誘発等)によっても誘発され、偽陽性結果が多い難点があります。

厚生労働省の正答では、選択肢5を正答として選ばせることとしています。正しい日本語を習得し科学的な記述法を履修している学生にとっては、解読困難な(残念な)記述であったことは否めません。
これで〇を付けた学生は薬剤師の資質があると判断されるのですか?
正直にいってキツイです。
構文だけではなく言葉の揺れがゆるすぎて何を言っているのかわからない。

薬剤師という医薬品を科学的な考察から正しく扱い、医薬品の物品管理ならびに医療従事者の管理責任を負う役割である国家資格を検定する厚生労働省の試験で、この高校入試でさえありえないレベルの、国語理解力が低い記述が使われるというシステムの脆弱性は想定外です。
正答として選ばせる記述において解読困難なほどに、意図的に記述のレベルを下げているとしたら、大変憂慮すべき事態であるといえます。

科学的にテクニカルタームと概念が一対一で最も連関する組み合わせで記述問題を作ることは義務化すべきだと思われます。この問題では5つの記述を読んで正しい記述を2つ選ぶという作業を2.5分間で行わせるのですから。

気づきがカイゼンに繋がります!

なお、カピバラは、ほ乳類げっ歯目カピバラ科に分類されます。

選択肢1. 論点:変異原性試験 / Ames試験(1)
Q1. Ames試験は、化学物質の遺伝毒性を Salmonella Typhimurium変異株の復帰突然変異の出現頻度により検出する方法である。A.【正|誤】

解説します。Ames試験を論点とした記述です。

Ames試験については、文献2に詳細な解説がありましたので引用します。

Ames試験は、細菌Salmonella Typhimurium / ネズミチフス菌)の変異株を用いる復帰突然変異試験です。Ames博士が開発した試験法で、Salmonella typhimurium変異株を用い、汎用される変異原性試験です。

Ames試験では、複数の変異株を組み合わせて用います。

スライド3

変異株はヒスチジン (histidine) 生合成に関与する酵素の遺伝子に変異があるため、ヒスチジン(-)培地上では生育できません(ヒスチジン要求性)。しかし、変異している遺伝子に、化学物質の作用によって、再び変異が起こった場合、ヒスチジンを合成できるようになり(ヒスチジン非要求性)、ヒスチジン(-)培地上でコロニーを形成します。

試験菌株の表現型がヒスチジン要求性からヒスチジン非要求性復帰するため、復帰突然変異試験と呼ばれます。多くは変異部位の周辺あるいはtRNA遺伝子に変異が起きて表現型が復帰します(suppressor mutations)。変異部位が変異することによって元に戻る(true back mutations)場合がありますが、主要な変異ではありません。このため、多様な変異を検出することができます。

スライド4

第2回に続く。。

YouTube|

※論点解説動画で予習・復習ができます。
走る!「衛生」Twitter Ver. 遺伝毒性試験/第102回-問132|薬剤師国家試験対策ノート
(1)選択肢1-選択肢2 こちら→ https://youtu.be/gD3nMruKX-E
選択肢1. 変異原性試験 / Ames試験(1)
選択肢2. 変異原性試験 / Ames試験(2)

(2)選択肢3-選択肢5 こちら→ https://youtu.be/-tUP3e4aCN8
選択肢3. インディケーター試験 / コメットアッセイ・不定期DNA合成試験
選択肢4. 変異原性試験 / 小核試験
選択肢5. 選択肢5. 遺伝毒性の評価 / 遺伝毒性試験

(3)第3回 まとめ / 遺伝毒性試験の一覧 こちら→ https://youtu.be/ezP1PeUFbME

ポイント|

新規【A】届出時の【B】試験の規定としては、【A】の【C】(【D】)ならびに【E】に基づく規定がある。

これら新規【A】届出時の【B】試験では、【F】を用いる【G】突然【B】試験(【H】)、および、【I】を用いる【J】試験を用い、【B】の有無を評価する。世界保健機関/【A】安全性国際プログラム(WHO/IPCS)は、【K】と【B】を区別し、【K】は、【L】の誘発および【L】に基づく広義の毒性(【M】だけでなく、【N】・姉妹染色分体交換・【O】の誘発、など含む)を意味し、【B】は狭義の【K】(【S】【M】・【J】誘発 / 嬢細胞や次世代に【P】毒性)としている。【H】は、細菌(【Q】)を用いる【G】【M】試験である。

【Q】は【R】生合成に関与する酵素【S】に変異があるため、【R】(-)培地上では生育できない【R】要求性をもつが、変異している【S】に、【A】の作用によって、再び変異が起こった場合、【R】を合成できるようになり、【R】非要求性となって、【R】(-)培地上で【T】する。菌株の表現型が【R】要求性から【R】非要求性に【G】するため、【G】【M】試験と呼ばれ、多くは【U】の周辺あるいはtRNA【S】に変異が起きて表現型が【G】するsuppressor mutationsである。【U】が変異することによって元に戻る(true back mutations)場合があるが主要な変異ではない。

このため、【V】することができる。

in vitro【K】試験に用いられる細菌または【I】は、一般に【W】を欠いているため、【A】の代謝物の【K】を検索する場合には、【X】を添加して試験を行う。

肝臓のホモジネートを12,000gmaxで遠心分離した上清が【X】である。

【X】は、ホモジネートから細胞膜などが取り除かれたサイトゾルとミクロソームの混合物で、NADPHなどの電子伝達系に関わる補助因子を添加して【X】 mixとして用いる。

【X】をさらに104,000 gmaxで遠心分離した上清がサイトゾルである。未変化体に【B】がなく、代謝物に【B】がある場合、【X】 mix添加によって、【X】 mix非添加と比較して、【G】変異による【T】が増加する。

【B】試験の【J】試験として、ほ乳動物細胞を用いた in vitro 【Y】試験があり、細胞分裂が阻害されて生じる【Y】を検出する。

染色体の形態観察と比較すると、【Y】の検出は容易であり、より簡便に【J】誘発性を検索することが可能である。

【K】試験のインディケーター試験として、【A】による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験がある。DNA修復合成を行う細胞数を計測することによって【A】の【L】作用を検索する試験法であり、【N】(UDS)試験という。

一方、【Z】は、【O】を検出する試験である。

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A. 化学物質
B. 変異原性(mutagenicity)
C. 審査及び製造等の規制に関する法律
D. 化審法
E. 労働安全衛生法
F. 微生物
G. 復帰
H. Ames試験
I. ほ乳類培養細胞
J. 染色体異常
K. 遺伝毒性(genotoxicity)
L. DNA損傷
M. 突然変異
N. 不定期DNA合成
O. DNA鎖切断
P. ゲノム変化が伝わる
Q. Salmonella Typhimurium/ネズミチフス菌の変異株
R. ヒスチジン
S. 遺伝子
T. コロニー形成
U. 変異部位
V. 多様な変異を検出
W. 薬物代謝酵素活性(CYP酵素等)
X. S9
Y. 小核
Z. コメットアッセイ

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第102回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問132

Q. 化学物質の遺伝毒性試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. Ames試験は、化学物質の遺伝毒性を Salmonella Typhimurium変異株の復帰突然変異の出現頻度により検出する方法である。
2. Ames試験で用いる細菌は、ヒトや動物の組織と同様の異物代謝反応を起こす変異株である。
3. 化学物質による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験として、特定の細菌を用いたコメットアッセイがある。
4. ほ乳動物細胞を用いた in vitro 小核試験では、細胞分裂が阻害されて生じる小核を検出する。
5. 遺伝毒性の有無は、Ames試験に加え、げっ歯類又はほ乳動物細胞を用いた試験を組み合せて評価される。
(論点:遺伝毒性試験)

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第2回は、選択肢2(および類題)について解説します。

選択肢2. 論点:変異原性試験 / Ames試験(2)
Q2. Ames試験で用いる細菌は、ヒトや動物の組織と同様の異物代謝反応を起こす変異株である。
A.【正|誤】

解説します。Ames試験を論点とした記述です。

文献2から引用します。

遺伝毒性を有する物質の多くは薬物代謝酵素などにより代謝的活性化され、生じた活性代謝物がDNA損傷を誘発します。

一方、in vitro試験に用いられる細菌・ほ乳類培養細胞は、一般に薬物代謝酵素活性(CYP酵素等)を欠いています。化学物質の代謝物の遺伝毒性を検索する場合には、S9(肝臓ホモジネートの9,000xg上清)を添加して試験を行います。S9は、薬物代謝酵素誘導剤(フェノバルビタールと5,6-ベンゾフラボンの併用など)で処理したラットから調製する場合が多く、目的に応じて他の齧歯類やヒト由来S9を用います。S9にはNADPHなどの電子伝達系に関わる補助因子を添加します。

スライド5

S9と補助因子の混合液を S9 mix と呼びます。未変化体に変異原性がなく、代謝物に変異原性がある場合、S9 mix添加によって、S9 mix非添加と比較して、復帰変異によるコロニー形成が増加します。

S9 mixでの代謝は、抱合酵素などによる解毒代謝が進みにくいため in vivo に比べ代謝的活性化が起こりやすいと考えられます。

その一方で、1,2-ジブロモエタンのようにグルタチオンS-転移酵素により代謝的活性化される化学物質が存在します。1,2-ジブロモエタンは、グルタチオンS-転移酵素が存在しなければその遺伝毒性を過小評価してしまう恐れがあります。

また、アゾ色素の還元反応はS9 mixでは起こりにくいこと、あるいは、配糖体(例えばサイカシン)からアグリコン(非糖体)を生ずる代謝的活性化反応はS9 mixでは起こらないことが知られています。

S9 mix添加の代替として、クローニングしたヒトCYP酵素遺伝子導入微生物株・ほ乳類培養細胞が樹立され、in vitro遺伝毒性試験に利用されています。また、薬物代謝酵素活性を残している初代肝細胞をin vitro試験に用いる場合もあります。

スライド6

もう一度選択肢2を読んでみましょう。

Q2. Ames試験で用いる細菌は、ヒトや動物の組織と同様の異物代謝反応を起こす変異株である。
A.【正|誤】

この記述は、クローニングしたヒトCYP酵素遺伝子導入微生物株・ほ乳類培養細胞が樹立されている現在、必ずしも明確に「誤」とはいえないことを理解しておきましょう。

最新の科学技術を応用した遺伝毒性試験の各論を知っている場合に正誤が明確に判断できないような拙い表現の微妙な記述を、誤りとして選ばせることは、薬剤師の資質を検定するうえでその検出力を著しく損なう行為です。

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追記|

Ames試験を論点とした類題に第99回薬剤師国家試験 問133(問99-133)があります。合わせてチャレンジ。

第99回薬剤師国家試験|薬学理論問題/問133

Q. 図は、ある被検化合物について、ネズミチフス菌(Salmonella enterica serover Typhimurium)のTA100株を用いてAmes試験を行った結果である。この実験に関する記述のうち、正しいのはどれか。

スライド2

選択肢|

1. ネズミチフス菌のTA100株は、ヒスチジン要求性である。
2. 復帰突然変異部位のDNA配列は、野生株の当該部位のDNA配列と常に同一である。
3. 被検化合物は、塩基対置換型の変異原性を示す。
4. S9mixは、動物の肝可溶性画分にNADPHなどの補酵素類を加えたものである。
5. 被検化合物のS9mixによる代謝産物は、変異原性を示さない。

選択肢4(問99-133-4)の記述に、肝可溶性画分という言葉が出てきます。

解説します。肝組織画分の調製法の理解を問う正誤問題の記述です。

ヒト肝組織画分の調整法(フナコシ|ヒト・動物肝由来画分 https://www.funakoshi.co.jp/contents/65635 Sekisui XenoTech社カタログ https://fnkprddata.blob.core.windows.net/domestic/download/pdf/SXT_65635_4.pdf )によれば、肝臓のホモジネート12,000 gmaxで遠心分離した上清が S9 fraction(S9)です。

この S9 fraction(S9)と呼ばれる画分は、組織ホモジネートから細胞膜などが取り除かれたサイトゾルとミクロソームの混合物です。様々な薬物代謝酵素が含まれます。

S9をさらに104,000 gmaxで遠心分離した上清が cytosolic fraction です(サイトゾル|かつての肝代謝酵素をテーマとした論文では、可溶性画分と呼ばれている場合があります。近年は可溶性画分という言葉を使用しなくなったようです。)。

問99-133-4の記述としては、可溶性画分という用語でサイトゾルのことを表現したかったのかもしれません。サイトゾルと読み替えましょう。今の薬学生の皆さんは、cytosolic fraction という言葉で覚えることが普通かと思われます。

サイトゾルにはグルタチオン S-転移酵素、硫酸転移酵素、NAT2、aldehyde oxidase などが含まれます。

一方、S9 を104,000 gmaxで遠心分離した沈殿物がMicrosomal Fraction(ミクロゾーム)です。ミクロゾームには、P450(CYP)、UDP-グルクロン酸転移酵素などが含まれます。

なお、植物から有機化合物を抽出する場合、フラクションを「エタノール可溶性画分」などの用語で表現します。可溶性画分というテクニカルタームは、有機溶媒を添加して抽出/分画する場合に使用することが多いと思われます。

薬剤師の資質を正しく検定する国家試験問題としてのあるべき姿は、テクニカルタームとその概念が一対一対応するような言葉の揺れのない科学的記述です。記述に関する QA (信頼性保証)の義務化が望まれます。

気づきがカイゼンに繋がります!

第3回に続く。。

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第3回は、選択肢4および選択肢3について解説します。

選択肢4. 論点:変異原性試験 / 小核試験
Q4. ほ乳動物細胞を用いた in vitro 小核試験では、細胞分裂が阻害されて生じる小核を検出する。A.【正|誤】

解説します。変異原性試験から小核試験を論点(テーマ)とした記述です。

文献2の解説および文献3の図を引用してin vitro小核試験について解説します。

ほ乳動物細胞を用いた in vitro 小核試験では、細胞分裂が阻害されて生じる小核を検出し、化学物質の染色体異常誘発性を検索します。ほ乳動物細胞(齧歯類細胞またはヒト末梢血リンパ球の初代培養細胞)で実施されます。

スライド10

図1に、文献3からげっ歯類の骨髄における小核生成機構(文献3, Fig.1)を抜粋して示します。

染色体異常が誘発された状態では、染色分体(acentric fragment)は、細胞質中に小核(micronucleus)を形成します。染色体異常では、染色体の構造異常に由来する動原体(centromere)を持たない染色分体、または、分裂装置に異常が起きたため嬢核に取り込まれなかった染色分体が発生して小核を形成します。

赤血球の生成過程において、最終の細胞分裂時に染色体異常が誘発されると、その一部が小核を形成し、脱核の過程で細胞質内に取り残され、本来無核の赤血球中に小核が出現します。

小核形成の効率は、染色体異常の型により異なり、単純な切断ではそれらの約90%が小核を形成し、一方、交換型の異常はその約35%程度が小核を形成します。

小核試験では、化学物質処理した細胞の細胞分裂あるいは核の分裂を終了させて細胞染色し、脱核後間もない幼若な赤血球を顕微鏡下に観察し、小核を有する幼若赤血球の出現頻度から、最終細胞分裂時における染色体異常誘発性を推定します。

染色体の形態観察と比較すると、脱核後の(核がない)細胞の小核の検出は容易なので、より簡便に染色体異常誘発性を検索することが可能です。

スライド9

図1 げっ歯類の骨髄における小核生成機構ほ乳動物細胞(齧歯類細胞またはヒト末梢血リンパ球の初代培養細胞)

出典:文献3, Fig. 1

なお、染色体異常は、第一義的には化学物質がDNA鎖切断を誘発するため起こりますが、他の因子(培地のpH・浸透圧の変化・アポトーシスの誘発等)によっても誘発され、偽陽性結果が多い難点があります。

選択肢3. 論点:インディケーター試験 / コメットアッセイ・不定期DNA合成試験
Q3. 化学物質による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験として、特定の細菌を用いたコメットアッセイがある。A.【正|誤】

解説します。遺伝毒性試験のうち、インディケーター試験を論点(テーマ)とした記述です。

遺伝毒性試験 (genotoxicity tests) は
(1) 変異原性試験 (mutagenicitytests) と
(2) インディケーター試験 (indicator tests) に
分類されます。

スライド15

コメットアッセイおよび不定期DNA合成試験についての理解を問われました。

文献2に詳細な解説がありましたので引用します。

化学物質による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験は、不定期DNA合成(unscheduled DNA synthesis|UDS)試験です。DNA付加体を除去修復する際のDNA合成を不定期DNA合成 (UDS) と呼びますが、このDNA修復合成を行う細胞数を計測することによって化学物質のDNA損傷作用を検索する試験法を、不定期DNA合成(UDS)試験といいます。

化学物質処理した細胞で、S期以外の細胞周期に3HチミジンあるいはBrdUを取り込んだ細胞数を計測します。

スライド8

一方、コメットアッセイ(アルカリ単細胞ゲル電気泳動法)は、DNA鎖切断を検出する試験です。

DNA鎖の切断は、欠失、転座など染色体異常の原因となります。DNAをアルカリ条件下におくと、対合するポリヌクレオチド鎖が分離するため単鎖DNA切断が検出できるようになります。

細胞を温和に破壊しアルカリ条件下で電気泳動を行います。DNA染色して細胞を顕微鏡で観察します。切断されたDNA断片は陽極側早く泳動するため、彗星の尾(comet tail)のような泳動像が得られます。

Comet tailを定量することにより、化学物質のDNA損傷性(DNA鎖切断)を調べます。in vitroおよびin vivoの試験があります。

スライド17

インディケーター試験は、変異原性試験と比較して、迅速・簡便に結果を得ることができますが、陽性の結果が必ずしも突然変異や染色体異常の誘発を意味するものではないので、多くは、他の遺伝毒性試験(特に変異原性試験)で結果を確認します。

スライド16

完。。

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走る!「衛生」Twitter Ver. 遺伝毒性試験/第102回-問132
|薬剤師国家試験対策ノート
(1)選択肢1-選択肢2 こちら→ https://youtu.be/gD3nMruKX-E
選択肢1. 変異原性試験 / Ames試験(1)
選択肢2. 変異原性試験 / Ames試験(2)

(2)選択肢3-選択肢5 こちら→ https://youtu.be/-tUP3e4aCN8
選択肢3. インディケーター試験 / コメットアッセイ・不定期DNA合成試験
選択肢4. 変異原性試験 / 小核試験
選択肢5. 選択肢5. 遺伝毒性の評価 / 遺伝毒性試験

(3)第3回 まとめ / 遺伝毒性試験の一覧 こちら→ https://youtu.be/ezP1PeUFbME

ポイント|

新規【A】届出時の【B】試験の規定としては、【A】の【C】(【D】)ならびに【E】に基づく規定がある。これら新規【A】届出時の【B】試験では、【F】を用いる【G】突然【B】試験(【H】)、および、【I】を用いる【J】試験を用い、【B】の有無を評価する。世界保健機関/【A】安全性国際プログラム(WHO/IPCS)は、【K】と【B】を区別し、【K】は、【L】の誘発および【L】に基づく広義の毒性(【M】だけでなく、【N】・姉妹染色分体交換・【O】の誘発、など含む)を意味し、【B】は狭義の【K】(【S】【M】・【J】誘発 / 嬢細胞や次世代に【P】毒性)としている。【H】は、細菌(【Q】)を用いる【G】【M】試験である。【Q】は【R】生合成に関与する酵素【S】に変異があるため、【R】(-)培地上では生育できない【R】要求性をもつが、変異している【S】に、【A】の作用によって、再び変異が起こった場合、【R】を合成できるようになり、【R】非要求性となって、【R】(-)培地上で【T】する。菌株の表現型が【R】要求性から【R】非要求性に【G】するため、【G】【M】試験と呼ばれ、多くは【U】の周辺あるいはtRNA【S】に変異が起きて表現型が【G】するsuppressor mutationsである。【U】が変異することによって元に戻る(true back mutations)場合があるが主要な変異ではない。このため、【V】することができる。in vitro【K】試験に用いられる細菌または【I】は、一般に【W】を欠いているため、【A】の代謝物の【K】を検索する場合には、【X】を添加して試験を行う。肝臓のホモジネートを12,000gmaxで遠心分離した上清が【X】である。【X】は、ホモジネートから細胞膜などが取り除かれたサイトゾルとミクロソームの混合物で、NADPHなどの電子伝達系に関わる補助因子を添加して【X】 mixとして用いる。【X】をさらに104,000 gmaxで遠心分離した上清がサイトゾルである。未変化体に【B】がなく、代謝物に【B】がある場合、【X】 mix添加によって、【X】 mix非添加と比較して、【G】変異による【T】が増加する。【B】試験の【J】試験として、ほ乳動物細胞を用いた in vitro 【Y】試験があり、細胞分裂が阻害されて生じる【Y】を検出する。染色体の形態観察と比較すると、【Y】の検出は容易であり、より簡便に【J】誘発性を検索することが可能である。【K】試験のインディケーター試験として、【A】による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験がある。DNA修復合成を行う細胞数を計測することによって【A】の【L】作用を検索する試験法であり、【N】(UDS)試験という。一方、【Z】は、【O】を検出する試験である。

_____

A. 化学物質
B. 変異原性(mutagenicity)
C. 審査及び製造等の規制に関する法律
D. 化審法
E. 労働安全衛生法
F. 微生物
G. 復帰
H. Ames試験
I. ほ乳類培養細胞
J. 染色体異常
K. 遺伝毒性(genotoxicity)
L. DNA損傷
M. 突然変異
N. 不定期DNA合成
O. DNA鎖切断
P. ゲノム変化が伝わる
Q. Salmonella Typhimurium/ネズミチフス菌の変異株
R. ヒスチジン
S. 遺伝子
T. コロニー形成
U. 変異部位
V. 多様な変異を検出
W. 薬物代謝酵素活性(CYP酵素等)
X. S9
Y. 小核
Z. コメットアッセイ

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第102回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問132

Q. 化学物質の遺伝毒性試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. Ames試験は、化学物質の遺伝毒性を Salmonella Typhimurium変異株の復帰突然変異の出現頻度により検出する方法である。
2. Ames試験で用いる細菌は、ヒトや動物の組織と同様の異物代謝反応を起こす変異株である。
3. 化学物質による染色体切断後の修復の度合いを観察する試験として、特定の細菌を用いたコメットアッセイがある。
4. ほ乳動物細胞を用いた in vitro 小核試験では、細胞分裂が阻害されて生じる小核を検出する。
5. 遺伝毒性の有無は、Ames試験に加え、げっ歯類又はほ乳動物細胞を用いた試験を組み合せて評価される。
(論点:遺伝毒性試験)

以下に示す引用文献は、論点のより深い理解や応用力を養うために有効なので、時間のゆとりがあれば走り読みしておくことをお勧めします。

引用文献|

文献1. 厚生労働省 職場のあんぜんサイト|有害性・GHS関係用語解説>変異原性 http://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/kag_yogo.html
文献2. 国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター変異遺伝部>関連リンク http://www.nihs.go.jp/dgm/link.html 用語の解説http://www.nihs.go.jp/dgm/words.html
文献3. J-Stage|林 真, げっ歯類を用いる小核試験の基礎研究ならびにその行政面への応用, 環境変異原研究, 27(1), 13-20, 2005 DOI https://doi.org/10.3123/jems.27.13

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