薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 物理 第106回-第109回 全20問 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot
こんにちは!Mats & BLNtです。
matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、必須問題【物理】 を一緒に完全攻略しよう!
今回は、2024年2月に実施された最新の薬剤師国家試験までの4回分、第106回薬剤師国家試験-第109回薬剤師国家試験 必須問題【物理】全20問の論点解説を powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot との対話を基盤にして一挙公開します。
GPT4, Copilot との対話を基盤にした論点解説と Gemini 1.5 Pro との対話を基盤にした論点解説を両方掲載していますので、追加の情報を得られ、また、両者の回答を比較することも可能です。
薬剤師国家試験の勉強法は色々ありますが、必須問題を一通り解いてみて、そこから自分に合った勉強法の傾向と対策を立てることは効率的な方法のひとつです。
Matsunoya品質の論点解説でサクッと学べば、それはそれで、薬剤師国家資格取得に向け走り出すきっかけになると思います。
薬剤師にしかできない仕事がある。
さあ、はじめよう。
Here; https://note.com/matsunoya_note/n/n3c4cee29d668
薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 物理 第106回-第109回 全20問 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot
1. 論点一覧 全20問 必須問題【物理】
問番号は[試験の回]-[問番号]です。問番号順に並んでいます。
まず、論点を確認しましょう。
薬剤師国家試験問題 必須問題【物理】第106回 - 第109回
論点:
■■Gemini 1.5 Pro
物理 論点リスト (問106-001 から 問109-005)
問番号 |論点
問106-001 沸点測定法と蒸留試験法に用いる装置
問107-001 強塩基水溶液のpH計算
問108-001 水の状態図における相変化
問109-001 永久双極子モーメントを持つ分子の性質
問106-002 単位の換算
問107-002 平衡状態における化学反応系の変化とルシャトリエの原理
問108-002 共役反応の平衡定数の計算
問109-002 SDS-PAGE後のタンパク質染色に用いる試薬
問106-003 分析法バリデーションにおける特異性
問107-003 標準水素電極の構成
問108-003 炎色反応と沈殿反応による金属イオンの特定
問109-003 放射性壊変の種類と娘核種の生成
問106-004 塩化水素の分子内結合様式
問107-004 共通イオン効果による溶解度への影響
問108-004 チオ硫酸ナトリウム液の標定に用いる標準試薬
問109-004 粉末X線回折パターンの横軸に用いられるパラメータ
問106-005 クーロン力の法則
問107-005 液体クロマトグラフィー/質量分析法におけるイオン化法
問108-005 除タンパクに用いる酸
問109-005 弱酸水溶液のpH計算
2. 試験問題 全20問 必須問題【物理】
論点を確認し終わったら、問題を解いてみましょう。
2. 試験問題 全20問の後に、3. 論点解説 全20問があります。
わからなかった問題に関して、論点解説を読み、重点的に復習してみましょう。正解だった問題も、時間があったら、解説を確認するとよいです。
薬剤師国家試験問題 必須問題【物理】第106回 - 第109回
・正答の選択肢を一つ選んでください。
物理|問 106-001
日本薬局方一般試験法において、次の装置が用いられる試験法はどれか。
■選択肢
1. 融点測定法
2. 沸点測定法及び蒸留試験法
3. 凝固点測定法
4. 屈折率測定法
5. 比重及び密度測定法
106_101
物理|問 107-001
0.010mol/L水酸化ナトリウム水溶液のpHとして最も近い値はどれか。ただし、水のイオン積Kw=[H+][OH-]=1.0×10^(-14)(mol/L)^2とする。
■選択肢
1. 1
2. 2
3. 7
4. 12
5. 13
物理|問 108-001
下図は水の状態図である。アからイへの矢印が表す相変化はどれか。
■選択肢
1. 融解
2. 凝縮
3. 昇華
4. 凝固
5. 蒸発
108_101
物理|問 109-001
永久双極子モーメントをもつ分子はどれか。
■選択肢
1. ベンゼン
2. メタン
3. 二酸化炭素
4. 水
5. 四塩化炭素
物理|問 106-002
単位に関する記述のうち、正しいのはどれか。
■選択肢
1. 1mは1×10^8nmである。
2. 1kgは1×10^6μgである。
3. 1mg/kgは10ppmである。
4. 1%は1×10^4ppmである。
5. 1nmol/100mLは1×10^3pmol/Lである。
物理|問 107-002
平衡状態にある次の化学反応系に関する記述のうち、正しいのはどれか。ΔfH°は標準生成エンタルピー、⒢は気体状態を表す。(3/2)*H2(g) + (1/2)*N2(g) ⇔ NH3(g)
■選択肢
1. 系の温度を下げると、平衡は右側へ移動する。
2. 系の圧力を下げると、平衡は右側へ移動する。
3. 系に水素ガスを加えると、平衡は左側へ移動する。
4. この反応は吸熱反応である。
5. この反応の平衡定数は系の温度に依存しない。
107_102
物理|問 108-002
反応1と反応2が共役して起こる反応3の平衡定数Kの値を、反応1と反応2それぞれの平衡定数であるK1、K2で表したのはどれか。
■選択肢
1. K=K1+K2
2. K=K2-K1
3. K=K1×K2
4. K=K1/K2
5. K=K2/K1
108_102
物理|問 109-002
SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後、タンパク質の染色に用いる最も適切な化合物はどれか。
■選択肢
1. ニンヒドリン
2. 臭化エチジウム
3. o-フタルアルデヒド
4. フルオレセインイソチオシアネート
5. クーマシーブリリアントブルー(クマシーブリリアントブルー)
物理|問 106-003
医薬品の分析法バリデーションにおいて、試料中に共存すると考えられる物質の存在下で、分析対象物を正確に測定する能力を示すパラメーターはどれか。
■選択肢
1. 検出限界
2. 真度
3. 精度
4. 直線性
5. 特異性
物理|問 107-003
図は、電位の基準となる標準水素電極の模式図である。図中の空欄 アにあてはまる数値はどれか。なお、1atmは1.013×10^5Paを表す。標準水素電極の模式図では、容器の中にH+の活量が[ア]の希塩酸が入っており、白金の板が差し込まれていて、分圧が1atmのH2が希塩酸の中に吹き込まれている。
■選択肢
1. 0
2. 0.1
3. 1
4. 7
5. 14
107_103
物理|問 108-003
白金線を用いた炎色反応で黄赤(橙)色を呈し、その溶液に炭酸アンモニウム試液を加えるとき、白色の沈殿を生じる金属イオンはどれか。
■選択肢
1. Ca2+
2. Ba2+
3. Cu2+
4. Al3+
5. K+
108_103
物理|問 109-003
質量数は変わらず原子番号が1増加した娘核種が生成するのはどれか。
■選択肢
1. α壊変
2. β-壊変
3. β+壊変
4. 軌道電子捕獲
5. 核異性体転移
物理|問 106-004
塩化水素(気体)のH原子とCl原子の間の結合として正しいのはどれか。
■選択肢
1. 共有結合
2. イオン結合
3. 水素結合
4. 金属結合
5. 疎水結合
物理|問 107-004
0.10mol/L硫酸ナトリウム水溶液中における硫酸バリウムの溶解度に最も近いのはどれか。ただし、温度は25℃とし、同温度における硫酸バリウムの溶解度積を1.0×10^(-10)(mol/L)^2とし、硫酸バリウムの溶解による溶液の体積変化は無視できるものとする。
■選択肢
1. 1.0×10^(-19)mol/L
2. 1.0×10^(-11)mol/L
3. 1.0×10^(-9)mol/L
4. 1.0×10^(-5)mol/L
5. 1.0×10^(-4)mol/L
物理|問 108-004
日本薬局方容量分析用標準液0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の標定に用いられる標準試薬はどれか。
■選択肢
1. I2
2. NaI
3. KI
4. KIO4
5. KIO3
108_104
物理|問 109-004
粉末X線回折パターンの横軸に表されるパラメータはどれか。ただし、θは入射X線と格子面群との間の角度である。
■選択肢
1. 2θ
2. θ
3. θ/2
4. √θ
5. sinθ
物理|問 106-005
イオン間にはたらくクーロン力の特徴として誤っているのはどれか。
■選択肢
1. 媒質の比誘電率に反比例する。
2. イオン間の距離に反比例する。
3. イオンのもつ電荷の大きさに比例する。
4. 同じ符号の電荷をもつイオン間では斥力となる。
5. 真空中で最も強くなる。
物理|問 107-005
液体クロマトグラフィー/質量分析法において、用いられるイオン化法はどれか。
■選択肢
1. エレクトロスプレーイオン化(ESI)法
2. 化学イオン化(CI)法
3. 高速原子衝撃(FAB)法
4. 電子イオン化(EI)法
5. マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法
物理|問 108-005
血清試料の前処理において、除タンパクに用いる酸として最も適しているのはどれか。
■選択肢
1. 塩酸
2. 硝酸
3. 硫酸
4. 過塩素酸
5. 乳酸
物理|問 109-005
25℃における0.01mol/L安息香酸水溶液のpHに最も近い値はどれか。ただし、安息香酸のpKa=4.2(25℃)とする。
■選択肢
1. 1.5
2. 3
3. 4.5
4. 6
5. 7.5
3. 論点解説 全20問 必須問題【物理】
薬剤師国家試験問題 必須問題【物理】第106回 - 第109回
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Matsunoya|薬剤師国家試験対策ノート
物理|問 106-001 ■正答| 2
日本薬局方一般試験法において、次の装置が用いられる試験法はどれか。
■選択肢
融点測定法
沸点測定法及び蒸留試験法
凝固点測定法
屈折率測定法
比重及び密度測定法
図| 106_101
■■Copilot
■論点|「日本薬局方一般試験法における装置の使用目的」についての理解です。
融点測定法:融点測定法は、物質が固体から液体へと変化する温度を測定するための方法です。しかし、図示された装置は冷却機に接続されており、これは融点測定には一般的に必要とされません。
沸点測定法及び蒸留試験法:沸点測定法と蒸留試験法は、物質が液体から気体へと変化する温度を測定するための方法です。図示された装置は、フラスコ、冷却機、温度計を含んでおり、これらは沸点の測定や蒸留に使用されます。したがって、この選択肢が最も可能性が高いです。
凝固点測定法:凝固点測定法は、物質が液体から固体へと変化する温度を測定するための方法です。しかし、図示された装置は冷却機に接続されており、これは凝固点測定には一般的に必要とされません。
屈折率測定法:屈折率測定法は、光が物質を通過する際の速度の変化を測定するための方法です。しかし、図示された装置は光学的な要素を含んでいないため、この選択肢は不適切です。
比重及び密度測定法:比重及び密度測定法は、物質の質量と体積の比率を測定するための方法です。しかし、図示された装置は質量や体積を直接測定する要素を含んでいないため、この選択肢は不適切です。
正答は「2. 沸点測定法及び蒸留試験法」です。このような理解は、科学的な装置とその使用目的についての基本的な知識を確認する上で重要です。この問題は、装置の構造と機能を理解し、それを特定の科学的な目的に関連付ける能力を試すものです。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|図示された装置を用いる試験法
日本薬局方一般試験法において、添付された図に示される装置を用いる試験法を特定する。図示された装置は、加熱・冷却・蒸留を行うための典型的な構成となっています。
■解説1|
日本薬局方一般試験法には、様々な物理的・化学的性質を測定するための試験法が収載されています。その中で、図示された装置のように、加熱・冷却・蒸留を行う試験法としては、沸点測定法及び蒸留試験法が挙げられます。
沸点測定法は、液体が気化し始める温度 (沸点) を測定するための方法です。蒸留試験法は、液体の混合物を沸点の違いを利用して分離・精製する方法であり、蒸留中に得られる留分の量や沸点範囲を測定します。
■解説2|
沸点測定法及び蒸留試験法における装置の役割:
フラスコ: 試料を保持し、加熱するための容器です。
温度計: 試料の温度を測定するための器具です。沸点測定では、蒸留が始まった時点の温度を測定します。
冷却機: 蒸発した試料を冷却し、液体に戻すための装置です。
メスシリンダー: 留分の量を測定するための器具です。
結論:
図示された装置は、沸点の測定や蒸留に必要な構成要素を備えているため、選択肢 2. 沸点測定法及び蒸留試験法 が正答です。
物理|問 107-001 ■正答| 4
0.010mol/L水酸化ナトリウム水溶液のpHとして最も近い値はどれか。ただし、水のイオン積Kw=[H+][OH-]=1.0×10^(-14)(mol/L)^2とする。
■選択肢
1
2
7
12
13
■■Copilot
■論点|「水酸化ナトリウム水溶液のpH値」についての理解です。
水酸化ナトリウム(NaOH)の溶液:水酸化ナトリウムは強塩基であり、水に溶けると完全に離解してナトリウムイオン(Na+)と水酸化イオン(OH-)を生成します。したがって、0.010mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液では、水酸化イオンの濃度も0.010mol/Lです。
水のイオン積(Kw):水のイオン積は、水素イオン(H+)の濃度と水酸化イオン(OH-)の濃度の積であり、25℃では1.0×10^(-14)(mol/L)^2とされています。この値は一定であるため、水酸化イオンの濃度がわかれば、水素イオンの濃度も計算することができます。
pHの定義:pHは、水素イオンの濃度の負の対数(-log[H+])と定義されています。したがって、水素イオンの濃度がわかれば、pHを計算することができます。
正答は「4. 12」です。水酸化ナトリウムの溶液は強塩基であるため、pHは7より大きく、水酸化イオンの濃度から計算した結果、最も近い値は12です。このような理解は、酸塩基の性質とpHの計算に関する基本的な知識を確認する上で重要です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|強塩基水溶液のpH
25℃における0.010 mol/L水酸化ナトリウム水溶液のpH を特定する。水酸化ナトリウムは強塩基であり、水溶液中では完全に電離してOH⁻を放出するため、pHは7よりも大きくなります。
■解説1|
水のイオン積 (Kw) は、25℃において以下の式で表されます。
Kw = [H⁺][OH⁻] = 1.0 × 10⁻¹⁴ (mol/L)²
この式から、水溶液中の水素イオン濃度 ([H⁺]) と水酸化物イオン濃度 ([OH⁻]) の関係が分かります。強塩基が完全に電離する場合、水酸化物イオン濃度は強塩基の濃度に等しくなります。
[OH⁻] = 強塩基の濃度
そして、水のイオン積の式から水素イオン濃度を求め、pHを計算することができます。
■解説2|
pHの計算:
水酸化物イオン濃度([OH⁻]) の計算: 強塩基が完全に電離するため、[OH⁻] = 0.010 mol/L
水素イオン濃度([H⁺]) の計算: [H⁺] = Kw / [OH⁻] = 1.0 × 10⁻¹⁴ / 0.010 = 1.0 × 10⁻¹² mol/L
pHの計算: pH = -log[H⁺] = -log(1.0 × 10⁻¹²) = 12
結論:
計算の結果、pHは12となり、選択肢の中では 4. 12 が最も近い値です。
物理|問 108-001 ■正答| 2
下図は水の状態図である。アからイへの矢印が表す相変化はどれか。
■選択肢
融解
凝縮
昇華
凝固
蒸発
図| 108_101
■■Copilot
■論点|「水の状態図における相変化」についての理解です。
融解:融解は固体が液体に変わる相変化を指します。しかし、図ではアからイへの矢印はガス相から液体相への変化を示しているため、この選択肢は不適切です。
凝縮:凝縮はガスが液体に変わる相変化を指します。図ではアからイへの矢印はガス相から液体相への変化を示しているため、この選択肢が正解です。
昇華:昇華は固体が直接ガスに変わる相変化を指します。しかし、図ではアからイへの矢印はガス相から液体相への変化を示しているため、この選択肢は不適切です。
凝固:凝固は液体が固体に変わる相変化を指します。しかし、図ではアからイへの矢印はガス相から液体相への変化を示しているため、この選択肢は不適切です。
蒸発:蒸発は液体がガスに変わる相変化を指します。しかし、図ではアからイへの矢印はガス相から液体相への変化を示しているため、この選択肢は不適切です。
正答は「2. 凝縮」です。このような理解は、状態図と相変化についての基本的な知識を確認する上で重要です。この問題は、状態図を読み解き、それを特定の相変化に関連付ける能力を試すものです。
状態図(または相図)は、物質の状態(固体、液体、ガス)を温度と圧力の関数として表した図です。状態図は、物質が一つの状態から別の状態に変化する条件を視覚的に示すための便利なツールです。
状態図の主な要素は以下の通りです:
軸:状態図の横軸は通常、温度を表し、縦軸は圧力を表します。
領域:図の各領域は、特定の温度と圧力の下で物質が存在する状態(固体、液体、ガス)を表します。
線:図の線(相境界)は、一つの状態から別の状態に変化する点を表します。これらの線上では、二つの相が共存します。
三重点:三重点は、固体、液体、ガスの三つの相が共存する特定の温度と圧力を表します。
臨界点:臨界点は、液体とガスが区別できなくなる特定の温度と圧力を表します。
状態図は、物質の性質を理解し、予測するための重要なツールです。例えば、水の状態図は、水が固体(氷)、液体、ガス(水蒸気)のどの状態になるかを示します。
温度 (℃)0°C(氷点)
100°C(沸点)
374°C(臨界温度)
圧力 (atm)0.006 atm(三重点の圧力)
1 atm(標準大気圧)
218 atm(臨界圧力)
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|水の状態図における相変化
水の状態図において、アからイへの矢印が示す相変化を特定する。特に、温度一定、圧力上昇という条件下での相変化について理解が求められています。
■解説1|
図に示される水の状態図において、アからイへの矢印は、温度を一定に保ったまま圧力を上昇させる変化を表しています。この変化に対応する相変化は、気体から液体への変化、つまり 凝縮 です。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 2: 正解です。凝縮は、気体から液体への変化です。
物理|問 109-001 ■正答| 4
永久双極子モーメントをもつ分子はどれか。
■選択肢
ベンゼン
メタン
二酸化炭素
水
四塩化炭素
■■Copilot
■論点|「永久双極子モーメントをもつ分子」についての理解です。
ベンゼン:ベンゼンは対称性のある構造を持つため、全体としての双極子モーメントはゼロです。したがって、ベンゼンは永久双極子モーメントを持たない分子です。
メタン:メタンもまた、対称性のある構造を持つため、全体としての双極子モーメントはゼロです。したがって、メタンも永久双極子モーメントを持たない分子です。
二酸化炭素:二酸化炭素は直線状の分子で、両端の酸素原子が電子を引きつける力(電気陰性度)が同じであるため、全体としての双極子モーメントはゼロです。したがって、二酸化炭素も永久双極子モーメントを持たない分子です。
水:水分子はV字型の構造を持ち、酸素原子が電子を強く引きつけるため、全体としての双極子モーメントはゼロではありません。したがって、水は永久双極子モーメントを持つ分子です。
四塩化炭素:四塩化炭素は対称性のある構造を持つため、全体としての双極子モーメントはゼロです。したがって、四塩化炭素も永久双極子モーメントを持たない分子です。
正答は「4. 水」です。水分子だけが、非対称な構造と異なる電気陰性度を持つ原子の組み合わせにより、永久双極子モーメントを持つことができます。このような理解は、分子の形状と電気陰性度が双極子モーメントにどのように影響するかを理解する上で重要です。
双極子モーメントは、分子内の電荷の分布を表す物理的な量です。具体的には、正と負の電荷が分子内でどの程度離れているかを示します。
分子が非対称で、その結果として分子内の正と負の電荷が完全に一致しない場合、その分子は双極子モーメントを持つと言われます。この非対称性は、分子の形状(例えば、水分子のV字型)や原子の電気陰性度(電子を引きつける能力)の違いによって生じます。
双極子モーメントは、分子の物理的、化学的性質に大きな影響を与えます。例えば、双極子モーメントを持つ分子は、電場に対して特定の向きを持つ傾向があります。これは、分子間の相互作用や溶解度など、多くの化学反応の性質を決定します。
したがって、双極子モーメントは、分子の構造と性質を理解するための重要な概念です。この概念を理解することで、分子がどのように相互作用し、どのように反応するかを予測することが可能になります。
永久双極子モーメントは、分子が自然状態で持つ双極子モーメントのことを指します。これは、分子内の電荷の分布が非対称であるために生じます。
具体的には、分子内の原子間で電子が均等に分布していない場合、分子は正と負の電荷を持つことになります。これらの電荷が分子内で一定の距離を保つと、分子は永久双極子モーメントを持つと言われます。
例えば、水分子(H2O)は永久双極子モーメントを持つ典型的な例です。水分子では、酸素原子が電子をより強く引きつけるため、分子全体としては電荷が均等に分布していません。この結果、水分子は正と負の電荷を持ち、これが永久双極子モーメントを形成します。
永久双極子モーメントは、分子間の相互作用や物質の物理的・化学的性質に影響を与えます。例えば、溶解度、沸点、融点などの性質は、分子の双極子モーメントに大きく依存します。また、分子が電場に対して反応する方法も、双極子モーメントによって決まります。したがって、双極子モーメントは化学や物理学で非常に重要な概念です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|永久双極子モーメントを持つ分子
選択肢の中でどの分子が永久双極子モーメントを持っているかを特定する。双極子モーメントは、分子内における電荷の偏りを表す指標であり、分子の極性を決定する重要な要素です。
■解説1|
分子が永久双極子モーメントを持つためには、以下の条件が必要です:
極性結合の存在: 分子を構成する原子間の電気陰性度の差によって、電子の偏りが生じ、極性結合が形成されます。
分子の非対称性: 極性結合を持つ分子でも、分子の形状が対称である場合、双極子モーメントは打ち消し合い、全体として無極性です。
選択肢の中で、水 (H₂O) は、酸素原子と水素原子の間に大きな電気陰性度の差があるため、極性結合を持ちます。また、水分子の形状は折れ線形であり、対称ではないため、双極子モーメントが打ち消し合わず、永久双極子モーメントを持ちます。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1, 2, 3, 5: これらの分子は、対称的な形状をしているか、または極性結合を持たないため、永久双極子モーメントを持ちません。
選択肢 4: 水 (H₂O) は、極性結合と非対称な形状を持つため、永久双極子モーメントを持ちます。
結論:
選択肢 4. 水 が正答です。
物理|問 106-002 ■正答| 4
単位に関する記述のうち、正しいのはどれか。
■選択肢
1mは1×10^8nmである。
1kgは1×10^6μgである。
1mg/kgは10ppmである。
1%は1×10^4ppmである。
1nmol/100mLは1×10^3pmol/Lである。
■■Copilot
■論点|「単位変換」についての理解です。
1mは1×10^8nmである:これは不正確です。1メートルは1,000,000,000(10^9)ナノメートルに相当します。
1kgは1×10^6μgである:これは不正確です。1キログラムは1,000,000,000(10^9)マイクログラムに相当します。
1mg/kgは10ppmである:これは不正確です。1mg/kgは1ppmに相当します。
1%は1×10^4ppmである:これは正確です。1パーセントは10,000(10^4)ppmに相当します。
1nmol/100mLは1×10^3pmol/Lである:これは不正確です。1nmol/100mLは10pmol/mL、つまり10,000(10^4)pmol/Lに相当します。
正答は「4. 1%は1×10^4ppmである」です。このような理解は、単位変換についての基本的な知識を確認する上で重要です。この問題は、単位間の変換を理解し、それを特定の数値に適用する能力を試すものです。このスキルは、科学的な計算やデータ解析において非常に重要です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|単位換算の正確さ
選択肢の中でどの単位換算の記述が正しいかを特定する。単位換算は、異なる単位系の間で値を変換する際に必要な操作であり、科学的な計算を行う上で正確な理解が求められます。
■解説1|
単位換算を行う際には、それぞれの単位の接頭語の意味と、その変換方法を理解することが重要です。
接頭語: ミリ (m), マイクロ (µ), ナノ (n), ピコ (p) などは、それぞれ10⁻³, 10⁻⁶, 10⁻⁹, 10⁻¹² 倍を表す接頭語です。
換算法: 単位換算を行う際には、元の単位と変換後の単位の倍率を考慮して計算します。
例えば、1mをnmに変換する場合、mは10⁰ (1倍)、nmは10⁻⁹倍を表すので、1m = 10⁹ nm です。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1: 誤り。1m = 10⁹ nm です。
選択肢 2: 誤り。1kg = 10⁹ µg です。
選択肢 3: 誤り。1mg/kg = 1ppm です。
選択肢 4: 正しい。1% = 10⁻² 倍、1ppm = 10⁻⁶ 倍なので、1% = 10⁴ ppmです。
選択肢 5: 誤り。1nmol/100mL = 10pmol/L です。
結論:
選択肢 4 が正答です。
物理|問 107-002 ■正答| 1
平衡状態にある次の化学反応系に関する記述のうち、正しいのはどれか。Δ1H°は標準生成エンタルピー、⒢は気体状態を表す。
水素と窒素からアンモニアが生成する反応
(3/2)H2(g) + (1/2)N2(g) ⇔ NH3(g)
反応物の分子数は、(3/2) + (1/2) = 2
生成物の分子数は、1
■選択肢
系の温度を下げると、平衡は右側へ移動する。
系の圧力を下げると、平衡は右側へ移動する。
系に水素ガスを加えると、平衡は左側へ移動する。
この反応は吸熱反応である。
この反応の平衡定数は系の温度に依存しない。
■■Copilot
■論点|「化学反応の平衡状態とその変動」についての理解です。
系の温度を下げると、平衡は右側へ移動する:これは正しいです。反応が吸熱反応(エネルギーを吸収する反応)である場合、系の温度を下げると、エネルギーを吸収する方向、つまり反応が進行する方向(この場合は右側)へ平衡が移動します。
系の圧力を下げると、平衡は右側へ移動する:これは不正確です。反応の平衡は、反応物と生成物のモル数の差によって圧力の変化に反応します。この反応では、反応物のモル数(2)は生成物のモル数(1)よりも大きいため、圧力を下げると平衡は左側へ移動するはずです。
系に水素ガスを加えると、平衡は左側へ移動する:これは不正確です。反応物の濃度を増やすと、反応は生成物の生成を促進する方向、つまり反応が進行する方向(この場合は右側)へ平衡が移動します。
この反応は吸熱反応である:この問題では反応の熱力学的性質についての情報は提供されていません。したがって、この反応が吸熱反応であるかどうかを判断することはできません。
この反応の平衡定数は系の温度に依存しない:これは不正確です。反応の平衡定数は温度に依存します。温度が変わると、反応速度定数が変わり、それによって平衡定数も変わります。
正答は「1. 系の温度を下げると、平衡は右側へ移動する」です。このような理解は、化学反応の平衡とその変動についての基本的な知識を確認する上で重要です。この問題は、化学反応の平衡を理解し、それが温度、圧力、反応物の濃度の変化にどのように反応するかを理解する能力を試すものです。このスキルは、化学反応の予測と制御において非常に重要です。
化学反応の平衡状態とは、反応物と生成物の間で反応が進行し、その速度が等しくなった状態を指します。つまり、反応物が生成物に変わる速度と、生成物が反応物に戻る速度が等しくなります。しかし、これはマクロ的な観点からの説明であり、微視的なレベルでは分子は絶えず反応しています。
この平衡状態は、反応条件(温度、圧力、物質の濃度など)によって変動します。例えば、反応物の濃度を増やすと、反応は生成物の方向へ進み、平衡が移動します。これはルシャトリエの原理として知られています。
一方、標準生成エンタルピー(ΔfH°)は、1モルの物質がその標準状態の元素から生成する際に放出または吸収するエネルギーの量を表します。これは反応の熱力学的性質を示し、反応が吸熱(エネルギーを吸収)か発熱(エネルギーを放出)かを示します。
標準生成エンタルピーは、反応の平衡位置に大きな影響を与えます。例えば、反応が吸熱である場合、系の温度を上げると、エネルギーを吸収する方向(つまり反応が進行する方向)へ平衡が移動します。逆に、反応が発熱である場合、系の温度を上げると、エネルギーを放出する方向(つまり反応が逆行する方向)へ平衡が移動します。
したがって、化学反応の平衡状態とその変動を理解するためには、反応条件と反応の熱力学的性質(特に標準生成エンタルピー)の両方を考慮する必要があります。これにより、特定の条件下で反応がどのように進行し、どのように制御できるかを予測することが可能になります。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|平衡反応とルシャトリエの原理
ルシャトリエの原理に基づいて、与えられた化学平衡反応系がどのように変化するかを予測する。ルシャトリエの原理とは、平衡状態にある系に変化を加えたとき、その変化を緩和する方向に平衡が移動するという原理です。
■解説1|
問題文に示された化学反応式は、水素と窒素からアンモニアが生成する反応であり、標準生成エンタルピー (ΔfH°) が負の値であることから、発熱反応であることが分かります。ルシャトリエの原理によると、発熱反応は温度を下げると平衡が生成系 (右側) に移動し、吸熱反応は温度を上げると平衡が生成系に移動します。
また、この反応では反応物の分子数 (2 mol) が生成物の分子数 (1 mol) よりも多いため、圧力を上げると平衡が分子数の少ない生成系に移動し、圧力を下げると平衡が分子数の多い反応系に移動します。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1: 正しい。発熱反応であるため、温度を下げると平衡は右側へ移動します。
選択肢 2: 誤り。反応物の分子数が多いので、圧力を下げると平衡は左側へ移動します。
選択肢 3: 誤り。平衡は、変化を緩和する方向に移動するため、水素を加えると平衡は右側へ移動します。
選択肢 4: 誤り。ΔfH° が負の値であることから、この反応は発熱反応です。
選択肢 5: 誤り。平衡定数は温度によって変化します。
結論:
選択肢 2 が正答です。
物理|問 108-002 ■正答| 3
反応1と反応2が共役して起こる反応3の平衡定数Kの値を、反応1と反応2それぞれの平衡定数であるK1、K2で表したのはどれか。A+B⇔C (反応1、平衡定数K1)、C+D⇔E+F (反応2、平衡定数K2)、A+B+D⇔E+F (反応3、平衡定数K)
■選択肢
K=K1+K2
K=K2-K1
K=K1×K2
K=K1/K2
K=K2/K1
■■Copilot
反応1と反応2が共役して起こる反応3の平衡定数 K の値を、反応1と反応2それぞれの平衡定数である K1 と K2 で表す方法は、K = K1 × K2 です。
この問題では、反応1と反応2が共役して反応3が生じる場合、反応3の平衡定数は、反応1と反応2の平衡定数を掛け合わせて求めることができます。したがって、選択肢3が正解です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|共役反応の平衡定数
2つの反応が共役して起こる場合の、全体の反応の平衡定数の求め方を理解する。平衡定数は、反応がどこまで進行するかを示す指標であり、反応物と生成物の濃度の比で表されます。
■解説1|
2つの反応が共役して起こる場合、全体の反応の平衡定数は、それぞれの反応の平衡定数の積です。これは、共役反応の全体的な変化は、それぞれの反応の変化の組み合わせであるためです。
平衡定数の公式:
反応1: K₁ = [C] / ([A][B])
反応2: K₂ = ([E][F]) / ([C][D])
反応3: K = ([E][F]) / ([A][B][D])
反応3の平衡定数の式を見ると、反応1と反応2の平衡定数の式を掛け合わせたものと同じ形になっていることが分かります。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1, 2, 4, 5: これらの選択肢は、共役反応の平衡定数の求め方として誤りです。
選択肢 3: 正しい。共役反応の平衡定数は、それぞれの反応の平衡定数の積になります。
結論:
選択肢 3 が正答です。
物理|問 109-002 ■正答| 5
SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後、タンパク質の染色に用いる最も適切な化合物はどれか。
■選択肢
ニンヒドリン
臭化エチジウム
o-フタルアルデヒド
フルオレセインイソチオシアネート
クーマシーブリリアントブルー(クマシーブリリアントブルー)
■■Copilot
SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)は、タンパク質を分離するための一般的な方法であり、タンパク質のバンドを視覚化するために染色が必要です。この問題では、SDS-PAGE後にタンパク質を染色するために最適な化合物を選ぶ必要があります。
正解は、クーマシーブリリアントブルー(クマシーブリリアントブルー) です。この染料はタンパク質を可視化するのに適しています。
SDS-PAGEでは、タンパク質を変性させ、分子量に応じて分離するためにポリアクリルアミドゲルを使用します。そして、クーマシーブリリアントブルーはこのゲル上でタンパク質バンドを染色するために一般的に使用されます。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|SDS-PAGEにおけるタンパク質染色
SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)でタンパク質を分離した後、そのタンパク質を染色するのに最も適した化合物を特定する。SDS-PAGEは、タンパク質の分子量に基づいて分離する一般的な手法であり、分離後のタンパク質を可視化するために染色を行います。
■解説1|
選択肢の中で、タンパク質染色に一般的に用いられる化合物は、クーマシーブリリアントブルー (CBB) です。CBBは、タンパク質と結合して青色を呈するため、ゲル上で分離されたタンパク質バンドを可視化できます。
■解説2|
CBBがタンパク質染色に適している理由:
タンパク質との結合性: CBBは、タンパク質のペプチド結合やアミノ酸側鎖などと静電相互作用や疎水性相互作用によって結合します。
感度が高い: CBBは、微量のタンパク質でも検出できる感度を持っています。
操作が簡単: CBB染色は、比較的簡単な手順で行うことができます。
他の選択肢の検討:
選択肢 1: ニンヒドリンは、アミノ酸を検出するための試薬であり、タンパク質染色には適していません。
選択肢 2: 臭化エチジウムは、DNAを染色するための試薬であり、タンパク質染色には適していません。
選択肢 3: o-フタルアルデヒドは、アミノ酸を検出するための試薬であり、タンパク質染色には適していません。
選択肢 4: フルオレセインイソチオシアネート (FITC) は、タンパク質を蛍光標識するための試薬であり、SDS-PAGEのタンパク質染色には一般的に使用されません。
結論:
選択肢 5. クーマシーブリリアントブルー(クマシーブリリアントブルー)が正答です。
物理|問 106-003 ■正答| 5
医薬品の分析法バリデーションにおいて、試料中に共存すると考えられる物質の存在下で、分析対象物を正確に測定する能力を示すパラメーターはどれか。
■選択肢
検出限界
真度
精度
直線性
特異性
■■Copilot
■論点|医薬品の分析法バリデーションにおいて、試料中に共存する物質の存在下で、分析対象物を正確に測定する能力を示すパラメーターについてです。以下に、各選択肢についての解説をまとめます。
検出限界:
検出限界は、分析法の感度を示すパラメーターです。
これは、試料中の物質を検出できる最小濃度を表します。
検出限界が低いほど、分析法は微量の物質を検出できる能力が高いことを示します。
真度:
真度は、測定値の正確さを示すパラメーターです。
真度が高い場合、測定値は真の値に近いことを意味します。
精度:
精度は、測定値のばらつきを示すパラメーターです。
精度が高い場合、同じ条件で繰り返し測定した場合に、測定値が一致することを意味します。
直線性:
直線性は、測定法の応答が直線的であるかどうかを示すパラメーターです。
直線性が高い場合、測定法は広範囲の濃度で正確に測定できることを意味します。
特異性:
特異性は、試料中に共存する他の物質の影響を受けずに、分析対象物を正確に測定できる能力を示すパラメーターです。
特異性が高い場合、他の物質の影響を受けずに正確な測定ができることを意味します。
したがって、正解は選択肢 5. 特異性 です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|分析法バリデーションのパラメータ
医薬品の分析法バリデーションにおいて、試料中に共存する可能性のある物質の存在下でも、分析対象物を正確に測定できる能力を示すパラメータを特定する。分析法バリデーションは、分析法が意図した目的に適していることを検証するためのプロセスであり、様々なパラメータを評価します。
■解説1|
分析法バリデーションのパラメータには、特異性、直線性、正確さ、精度、検出限界、定量限界などがあります。これらのパラメータは、分析法の性能や信頼性を評価するために重要です。
選択肢の中で、試料中に共存する可能性のある物質の存在下でも、分析対象物を正確に測定できる能力を示すパラメータは、特異性です。特異性とは、分析法が目的の分析対象物のみを測定し、他の物質の影響を受けない能力を指します。
■解説2|
特異性の重要性:
医薬品には、有効成分以外にも、添加剤や分解物など、様々な物質が含まれています。分析法が特異性を備えていない場合、これらの共存物質の影響を受けて、分析結果が不正確になる可能性があります。
他の選択肢の検討:
選択肢 1: 検出限界は、分析法で検出可能な分析対象物の最小量を示すパラメータです。
選択肢 2: 真度は、測定値が真の値にどれだけ近いかを示すパラメータです。
選択肢 3: 精度は、測定値のばらつきの程度を示すパラメータです。
選択肢 4: 直線性は、分析対象物の濃度と測定値の関係が直線的である範囲を示すパラメータです。
これらのパラメータは、分析法の性能を評価する上で重要ですが、共存物質の影響を受けずに分析対象物を測定できる能力を示すものではありません。
結論:
選択肢 5. 特異性 が正答です。
参考資料:松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問97-96・問100-4【物理】論点:分析法バリデーション URL: https://note.com/matsunoya_note/n/n16daba9e9c5a
物理|問 107-003 ■正答| 3
図は、電位の基準となる標準水素電極の模式図である。図中の空欄 アにあてはまる数値はどれか。なお、1atmは1.013×10^5Paを表す。標準水素電極の模式図では、容器の中にH+の活量が[ア]の希塩酸が入っており、白金の板が差し込まれていて、分圧が1atmのH2が希塩酸の中に吹き込まれている。
■選択肢
0
0.1
1
7
14
図| 107_103
■■Copilot
標準水素電極(SHE)は、電気化学的な測定において基準となる重要な装置であり、電位の基準点を提供します。以下に、標準水素電極について詳しく説明します。
構造と電極反応:
- 標準水素電極は、水素ガスと水素イオン(H+)の活量が全て1である電極です。
- 構造は次のようになっています:
- 白金(プラチナ)メッキの白金電極
- 1 mol/Lの水素イオン(H+)活性を持つ酸性溶液
- 水素ガスバブラ
- ガストラップ(ガスの流入を制御する装置)
- 液絡(電解質溶液の接触部分)
したがって、正解は選択肢 3. 1 です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|標準水素電極のH⁺活量
電位の基準となる標準水素電極において、用いられる希塩酸のH⁺活量を特定する。標準水素電極は、他の電極の電位を測定する際の基準となる電極であり、その構成要素や条件は厳密に定められています。
■解説1|
標準水素電極は、以下の構成要素からなります:
白金の電極: 白金は触媒として働き、水素ガスと水素イオンの反応を促進します。
水素ガス: 分圧 1 atm の水素ガスを溶液中に吹き込みます。
希塩酸: H⁺活量が 1 の希塩酸を使用します。
H⁺活量が 1 であるということは、溶液中のH⁺濃度が 1 mol/L であり、かつH⁺が理想的な状態 (相互作用がない状態) で存在することを意味します。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1, 2, 4, 5: これらの選択肢は、標準水素電極のH⁺活量としては誤りです。
選択肢 3: 正しい。標準水素電極では、H⁺活量が 1 の希塩酸が使用されます。
結論:
選択肢 3 が正答です。
物理|問 108-003 ■正答| 1
白金線を用いた炎色反応で黄赤(橙)色を呈し、その溶液に炭酸アンモニウム試液を加えるとき、白色の沈殿を生じる金属イオンはどれか。
■選択肢
Ca2+
Ba2+
Cu2+
Al3+
K+
■■Copilot
■論点|白金線を用いた炎色反応において、どの金属イオンが白色の沈殿を生じるかを特定する。
炎色反応:
炎色反応は、特定の金属元素を調べるために利用される方法です。
溶液中に含まれている金属イオンを炎の中に入れると、その元素特有の色を示します。
白金線を用いた炎色反応:
白金線を塩酸で洗った後、ガスバーナーの外炎に入れて炎の色の変化を観察します。
特定の金属イオンが炎色反応によって示す色を覚えておく必要があります。
金属イオンと炎色反応の色の関係:
白金線を用いた炎色反応で、以下の金属イオンが示す色を覚えておきましょう:
カルシウムイオン(Ca²⁺):橙色
バリウムイオン(Ba²⁺):黄緑色
したがって、正解は選択肢 1. Ca2+ です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|炎色反応と沈殿反応による金属イオンの特定
■論点|炎色反応と沈殿反応の結果から、該当する金属イオンを特定する。炎色反応は、特定の金属イオンが炎中で特有の色を呈する現象であり、沈殿反応は、特定のイオンが結合して水に溶けない物質を形成する反応です。
■解説1|
選択肢の中で、炎色反応で黄赤色 (橙色) を呈するのは、カルシウムイオン (Ca²⁺) です。また、Ca²⁺は炭酸アンモニウム試液 (炭酸イオンを含む) と反応して、水に溶けにくい炭酸カルシウム (CaCO₃) の白色沈殿を生成します。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1: 正解です。Ca²⁺は炎色反応で黄赤色を呈し、炭酸アンモニウム試液を加えると白色沈殿を生じます。
選択肢 2: Ba²⁺は炎色反応で黄緑色を呈し、炭酸アンモニウム試液を加えても白色沈殿を生じます。
選択肢 3: Cu²⁺は炎色反応で緑色を呈し、炭酸アンモニウム試液を加えると青色の沈殿を生じます。
選択肢 4: Al³⁺は炎色反応を示さず、炭酸アンモニウム試液を加えると白色のゲル状沈殿を生じます。
選択肢 5: K⁺は炎色反応で淡紫色を呈し、炭酸アンモニウム試液を加えても沈殿を生じません。
結論:
炎色反応と沈殿反応の結果から、該当する金属イオンは 1. Ca²⁺ であることが分かります。
物理|問 109-003 ■正答| 2
質量数は変わらず原子番号が1増加した娘核種が生成するのはどれか。
■選択肢
α壊変
β-壊変
β+壊変
軌道電子捕獲
核異性体転移
■■Copilot
■論点|質量数が変わらず原子番号が1増加した娘核種がどれかを特定する。
娘核種:
娘核種は、親核種(元素)が放射性崩壊して生成される新しい核種です。
質量数や原子番号が変化することで、娘核種が生成されます。
選択肢の解説:
α壊変: 質量数が4減少し、原子番号が2減少します。
β-壊変: 質量数は変わらず、原子番号が1増加します。正解です。
β+壊変: 質量数は変わらず、原子番号が1減少します。
軌道電子捕獲: 原子番号が1減少します。
核異性体転移: 質量数や原子番号が変化しない場合もあります。
したがって、正解は選択肢 2. β-壊変 です。
β-壊変の反応式は次のように表されます:
ここで:
n:中性子
p:陽子
e^-:電子
β-壊変は、放射性崩壊の一種であり、原子核が不安定な状態からより安定な状態に変化する過程です。
β-壊変の概要:
β-壊変は、中性子が過剰で不安定な原子核に起こります。
この過程では、中性子が陽子に変化し、電子と反電子ニュートリノを放出します。β-壊変は、原子番号が1だけ増加する特徴を持ちます。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|原子核崩壊の種類と娘核種の性質
放射性壊変の種類と、それぞれによって生成される娘核種の性質に関する理解を問うものです。原子核崩壊には様々な種類があり、それぞれ異なる粒子が放出され、娘核種の質量数や原子番号が変化します。
■解説1|
選択肢の中で、質量数は変わらず原子番号が1増加する壊変は、β⁻壊変です。β⁻壊変では、中性子 (n) が陽子 (p) に変換され、電子 (e⁻) と反電子ニュートリノ (⊽) が放出されます。
β⁻壊変の式:
n → p + e⁻ + ⊽
中性子が陽子に変わることで、原子番号が1増加しますが、電子と反電子ニュートリノの質量は無視できるほど小さいため、質量数は変化しません。
■解説2|
他の選択肢の検討:
選択肢 1: α壊変では、ヘリウム原子核 (⁴He) が放出されるため、質量数は4減少し、原子番号は2減少します。
選択肢 3: β⁺壊変では、陽子 (p) が中性子 (n) に変換され、陽電子 (e⁺) と電子ニュートリノ (ν) が放出されるため、質量数は変わらず、原子番号は1減少します。
選択肢 4: 軌道電子捕獲では、原子核が軌道電子を取り込み、陽子 (p) が中性子 (n) に変換され、ニュートリノ (ν) が放出されるため、質量数は変わらず、原子番号は1減少します。
選択肢 5: 核異性体転移では、励起状態にある原子核がガンマ線 (γ) を放出して基底状態に戻る現象であり、質量数や原子番号は変化しません。
結論:
選択肢 2. β⁻壊変 が正答です。
物理|問 106-004 ■正答| 1
塩化水素(気体)のH原子とCl原子の間の結合として正しいのはどれか。
■選択肢
共有結合
イオン結合
水素結合
金属結合
疎水結合
■■Copilot
■論点|塩化水素(気体)のH原子とCl原子の間の結合がどれかを特定する。
共有結合:
共有結合は、非金属原子同士が電子を共有して結びつく結合です。
塩化水素(HCl)は、水素原子(H)と塩素原子(Cl)が共有結合によって結びついています。
イオン結合:
イオン結合は、金属と非金属の原子が電荷を持つイオンとして結びつく結合です。
塩化水素は共有結合であるため、イオン結合ではありません。
水素結合:
水素結合は、水素原子と電気陰性度の高い原子(通常は酸素や窒素)との間で形成される弱い結合です。
塩化水素には水素結合は存在しません。
金属結合:
金属結合は、金属原子同士が電子雲を共有して結びつく結合です。
塩化水素は非金属原子同士の結合であるため、金属結合ではありません。
疎水結合:
疎水結合は、非極性の分子同士が水との相互作用によって結びつく結合です。
塩化水素は極性分子であり、疎水結合ではありません。
したがって、正解は選択肢 1. 共有結合 です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|塩化水素の結合様式
■論点|塩化水素(HCl)の分子内における水素原子 (H) と塩素原子 (Cl) の間の結合様式を特定する。結合様式は、原子間の電子の共有の仕方によって分類されます。
■解説1|
結合様式には、共有結合、イオン結合、金属結合、水素結合、疎水結合などがあります。
共有結合: 原子同士が電子を共有して結合を作る。
イオン結合: 陽イオンと陰イオンの静電的な引力によって結合を作る。
金属結合: 金属原子の自由電子が原子核全体を結びつける結合。
水素結合: 電気陰性度の高い原子 (O、N、Fなど) に結合した水素原子と、他の電気陰性度の高い原子との間の静電的な引力。
疎水結合: 水分子との親和性が低い物質同士が引き合う相互作用。
HCl分子では、水素原子と塩素原子が電子を共有して結合を作っています。水素原子は1個の電子を持ち、塩素原子は7個の電子を持ちます。共有結合を作ることで、両方の原子が安定な電子配置 (希ガスと同じ) を得ることができます。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1: 正しい。HCl分子は、共有結合によって形成されます。
選択肢 2: 誤り。イオン結合は、金属と非金属の間で形成される結合であり、HCl分子は非金属元素のみで構成されています。
選択肢 3: 誤り。水素結合は、分子間で働く力であり、HCl分子内では働きません。
選択肢 4: 誤り。金属結合は、金属原子間で働く結合であり、HCl分子は非金属元素のみで構成されています。
選択肢 5: 誤り。疎水結合は、水分子との親和性が低い物質同士が引き合う相互作用であり、HCl分子内では働きません。
結論:
選択肢 1 が正答です。
物理|問 107-004 ■正答| 3
0.10mol/L硫酸ナトリウム水溶液中における硫酸バリウムの溶解度に最も近いのはどれか。ただし、温度は25℃とし、同温度における硫酸バリウムの溶解度積を1.0×10^(-10)(mol/L)^2とし、硫酸バリウムの溶解による溶液の体積変化は無視できるものとする。
■選択肢
1.0×10^(-19)mol/L
1.0×10^(-11)mol/L
1.0×10^(-9)mol/L
1.0×10^(-5)mol/L
1.0×10^(-4)mol/L
■■Copilot
■論点|0.10 mol/L硫酸ナトリウム水溶液中における硫酸バリウムの溶解度を特定する。
硫酸バリウム(BaSO4)の溶解度:
共通イオン効果:
0.10 mol/L硫酸ナトリウム水溶液中では、硫酸イオン(SO4^{2-})の濃度は硫酸バリウム由来の値C_sと硫酸ナトリウム由来の値 0.10 mol/Lの合計です。
解答:
硫酸バリウムの溶解度を求めるために、以下の式を使用します:
したがって、0.10 mol/L硫酸ナトリウム水溶液中における硫酸バリウムの溶解度に最も近い選択肢は 3. 1.0×10^(-9)mol/L です。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|硫酸ナトリウム水溶液中における硫酸バリウムの溶解度
0.10 mol/L硫酸ナトリウム水溶液中における硫酸バリウムの溶解度を特定する。
解説1|
硫酸バリウムは難溶性の塩であり、水に溶けると以下の平衡反応式に従ってわずかに電離します:
BaSO₄(s) ⇄ Ba²⁺(aq) + SO₄²⁻(aq)
溶解度積 (Ksp) は、この平衡状態におけるイオン濃度の積で表されます。
Ksp = [Ba²⁺][SO₄²⁻]
純粋な水中の場合、溶解したBaSO₄から等しい量のBa²⁺とSO₄²⁻が発生するため、溶解度は √Ksp で計算できます。
しかし、この問題は硫酸ナトリウム水溶液中での溶解度を問うています。硫酸ナトリウムは強電解質であり、完全に電離してNa⁺とSO₄²⁻を生じます。
Na₂SO₄(s) → 2Na⁺(aq) + SO₄²⁻(aq)
したがって、溶液中には既にSO₄²⁻が存在するため、共通イオン効果によりBaSO₄の溶解度が抑制されます。
つまり、純粋な水に比べて、BaSO₄から溶解するBa²⁺とSO₄²⁻の量はさらに少なくなるということです。
■解説2|
溶解度の計算
硫酸イオン濃度: 0.10 mol/LのNa₂SO₄は、0.10 mol/LのSO₄²⁻を生じます。
仮定: BaSO₄の溶解度は非常に小さく、溶液中のSO₄²⁻濃度に与える影響は無視できます。
溶解度積式: Ksp = [Ba²⁺][SO₄²⁻] = 1.0 × 10⁻¹⁰
Ba²⁺濃度の計算: [Ba²⁺] = Ksp / [SO₄²⁻] = 1.0 × 10⁻¹⁰ / 0.10 = 1.0 × 10⁻⁹ mol/L
結論: BaSO₄の溶解度はBa²⁺濃度に等しいので、1.0 × 10⁻⁹ mol/Lです。
選択肢 3 が正答です。
物理|問 108-004 ■正答| 5
日本薬局方容量分析用標準液0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の標定に用いられる標準試薬はどれか。
■選択肢
I2
NaI
KI
KIO4
KIO3
■■Copilot
■科目|物理|問 108-004 ■正答| 5
■論点 |日本薬局方容量分析用標準液0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の標定に用いられる標準試薬
日本薬局方容量分析用標準液0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の標定に用いられる標準試薬を特定する。
■解説1|
チオ硫酸ナトリウム液の標定には、ヨウ素化カリウム(KIO3)が用いられます。これは、ヨウ素化カリウムが酸化剤として働き、チオ硫酸ナトリウム液を還元する反応を利用したものです。この反応により、チオ硫酸ナトリウム液の濃度を正確に測定することが可能です。
■解説2|
具体的な反応式は以下の通りです。
6Na2S2O3 + KIO3 -> 3I2 + 3S4O6^2- + 6Na+ + K+
この反応により、チオ硫酸ナトリウム液の濃度が正確に決定され、それが標準液として使用されます。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|チオ硫酸ナトリウム液の標定に用いられる標準試薬
0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液の標定に適した標準試薬を特定する。標定とは、濃度が正確にわかっている試薬(標準試薬)を用いて、分析に使用する試薬の正確な濃度を求める操作です。
■解説1|
日本薬局方の「容量分析用標準液」の項 (9.21) を参照すると、0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液の調製と標定方法が記載されています。その標定には、ヨウ素酸カリウム (KIO₃) が標準試薬として使用されることが明記されています。
■解説2|
ヨウ素酸カリウムが標準試薬として用いられる理由:
高純度で安定: ヨウ素酸カリウムは、高い純度で入手可能であり、空気中でも安定な物質です。これは、正確な濃度の標準溶液を調製する上で重要な要素です。
正確な反応: ヨウ素酸カリウムは、酸性条件下でヨウ化カリウムと反応し、正確な量のヨウ素を遊離させます。この遊離ヨウ素は、チオ硫酸ナトリウムと定量的に反応するため、正確な標定が可能です。
反応式:
KIO₃ + 5KI + 6H⁺ → 3I₂ + 6K⁺ + 3H₂O
2Na₂S₂O₃ + I₂ → Na₂S₄O₆ + 2NaI
結論:
選択肢 5. KIO₃ が正答です。
物理|問 109-004 ■正答| 1
粉末X線回折パターンの横軸に表されるパラメータはどれか。ただし、θは入射X線と格子面群との間の角度である。
■選択肢
2θ
θ
θ/2
√θ
sinθ
■■Copilot
■科目|物理|問 109-004 ■正答| 1
■論点 |粉末X線回折パターンの横軸に表されるパラメータ
粉末X線回折パターンの横軸に表されるパラメータを特定する。
■解説1|
粉末X線回折パターンの横軸に表されるパラメータは2θです。ここで、θは入射X線と格子面群との間の角度を表します。この2θはブラッグの法則に基づいています。
■解説2|
ブラッグの法則は、nλ = 2d sinθで表され、ここでnは整数、λはX線の波長、dは格子面間距離、θは入射X線と格子面群との間の角度です。この法則により、X線の回折パターンから結晶構造を決定することが可能です。そのため、粉末X線回折パターンの横軸には2θが表されます。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|粉末X線回折パターンの横軸パラメータ
粉末X線回折測定において、回折パターンを記録する際の横軸に用いられるパラメータを特定する。
■解説1|
粉末X線回折測定は、結晶性物質の同定や結晶構造解析に用いられる手法です。X線を結晶に照射すると、結晶格子によって回折が起こり、特定の方向に回折X線が現れます。この回折X線の強度を回折角に応じて測定し、回折パターンとして記録します。
回折角は、入射X線と回折X線のなす角度、または入射X線と結晶格子のなす角度で表されます。しかし、一般的な粉末X線回折装置では、入射X線と回折X線の両方で同じ角度だけ検出器を回転させるθ-2θスキャンが行われるため、回折パターンは2θの関数として記録されます。
■解説2|
θ-2θスキャンの利点:
装置構成の簡素化: θ-2θスキャンでは、入射X線と回折X線の両方で同じ角度だけ検出器を回転させるため、装置の構成がシンプルになります。
測定範囲の拡大: θ-2θスキャンでは、広い範囲の回折角を効率よく測定することができます。
結論:
選択肢 1. 2θ が正答です。
物理|問 106-005 ■正答| 2
イオン間にはたらくクーロン力の特徴として誤っているのはどれか。
■選択肢
媒質の比誘電率に反比例する。
イオン間の距離に反比例する。
イオンのもつ電荷の大きさに比例する。
同じ符号の電荷をもつイオン間では斥力となる。
真空中で最も強くなる。
■■Copilot
■科目|物理|問 106-005 ■正答| 2
■論点 |イオン間にはたらくクーロン力の特徴
イオン間にはたらくクーロン力の特徴を特定する。
■解説1|
クーロン力は、電荷間の力であり、その大きさは電荷の大きさに比例し、電荷間の距離の二乗に反比例します。したがって、選択肢2の「イオン間の距離に反比例する」は誤りです。正しくは、イオン間の距離の二乗に反比例します。
■解説2|
具体的には、クーロンの法則により、力Fは、F = k * q1 * q2 / r^2と表されます。ここで、kはクーロン定数、q1とq2は二つの電荷、rは電荷間の距離です。したがって、力は電荷の大きさに比例し、電荷間の距離の二乗に反比例します。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|クーロン力の特性
2つの電荷を持つイオン間にはたらくクーロン力の特性に関する理解を問うものです。特に、イオン間の距離と力の強さの関係について、より正確な理解が求められています。
■解説1|
クーロンの法則は、2つの点電荷間の力の大きさを表す法則ですが、その公式において重要な要素の一つは、距離の2乗に反比例するという点です。つまり、電荷間の距離が2倍になると、力の大きさは4分の1になるということです。
クーロン力の公式:
F = k * q₁ * q₂ / (ε * r²)
F: クーロン力
k: クーロン定数
q₁、q₂: それぞれの電荷の大きさ
ε: 媒質の比誘電率
r: 電荷間の距離
選択肢 2 は、クーロン力は距離に反比例すると記載していますが、これは正確ではありません。正しくは、距離の2乗に反比例するです。
■解説2|
選択肢の検討:
選択肢 1: 正しい。媒質の比誘電率が大きいほど、クーロン力は弱くなります。
選択肢 2: 誤り。クーロン力は距離に反比例するのではなく、距離の2乗に反比例する。
選択肢 3: 正しい。電荷の積に比例するため、電荷が大きいほど力は強くなります。
選択肢 4: 正しい。同じ符号の電荷間では斥力が働きます。
選択肢 5: 正しい。真空中では比誘電率が最小となるため、クーロン力は最も強くなります。
結論:
選択肢 2 が誤答です。
物理|問 107-005 ■正答| 1
液体クロマトグラフィー/質量分析法において、用いられるイオン化法はどれか。
■選択肢
エレクトロスプレーイオン化(ESI)法
化学イオン化(CI)法
高速原子衝撃(FAB)法
電子イオン化(EI)法
マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法
■■Copilot
■科目|物理|問 107-005 ■正答| 1
■論点 |液体クロマトグラフィー/質量分析法において、用いられるイオン化法
液体クロマトグラフィー/質量分析法において、用いられるイオン化法を特定する。
■解説1|
液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC/MS)においては、エレクトロスプレーイオン化(ESI)法が一般的に用いられます。ESI法は、液体試料を高電圧で霧状にし、その過程でイオン化します。
■解説2|
ESI法は、大量の生物学的分子(たとえば、タンパク質やペプチド)をイオン化するのに特に適しています。また、ESI法は、分析対象となる分子を破壊せずにイオン化できるため、大きな生物学的分子の構造解析にも利用されます。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|液体クロマトグラフィー/質量分析法のイオン化法
液体クロマトグラフィーと質量分析法を組み合わせた分析手法(LC/MS)において、一般的に用いられるイオン化法を特定する。LC/MSは、混合物の成分を分離し、それぞれの成分の質量情報を取得できる強力な分析手法です。
■解説1|
LC/MSでは、液体クロマトグラフィーで分離された成分を連続的に質量分析計に導入して分析します。しかし、質量分析計はイオンを検出する装置であるため、試料をイオン化する必要があります。LC/MSでは、大気圧下で液相からイオンを生成できるイオン化法が用いられます。
選択肢の中で、大気圧下で液相からイオンを生成できるイオン化法は、エレクトロスプレーイオン化法 (ESI) です。ESIは、高電圧を印加したキャピラリーから試料溶液を噴霧し、微細な液滴を生成します。この液滴から溶媒が蒸発していく過程で、試料分子がイオン化されます。
■解説2|
ESIがLC/MSで用いられる理由:
液相からイオン化: ESIは、溶液中の試料を直接イオン化できるため、LCとの相性が良いです。
ソフトイオン化法: ESIは、試料分子を壊さずにイオン化できるため、分子量情報が得やすくなります。
多価イオンの生成: ESIでは、多価イオンが生成されやすいため、タンパク質やペプチドなどの高分子化合物の分析に適しています。
他の選択肢の検討:
選択肢 2, 3, 4: これらのイオン化法は、気相の試料をイオン化するのに適しており、LC/MSでは一般的に使用されません。
選択肢 5: MALDIは、固体試料をイオン化するのに適しており、LC/MSでは一般的に使用されません。
結論:
選択肢 1. エレクトロスプレーイオン化(ESI)法 が正答です。
物理|問 108-005 ■正答| 4
血清試料の前処理において、除タンパクに用いる酸として最も適しているのはどれか。
■選択肢
塩酸
硝酸
硫酸
過塩素酸
乳酸
■■Copilot
■科目|物理|問 108-005 ■正答| 4
■論点 |血清試料の前処理において、除タンパクに用いる酸
血清試料の前処理において、除タンパクに用いる酸を特定する。
■解説1|
血清試料の前処理において、除タンパクに用いる酸として最も適しているのは過塩素酸です。過塩素酸は強力な酸化剤であり、タンパク質を分解する能力があります。
■解説2|
過塩素酸は、タンパク質を酸化して分解し、タンパク質が分析結果に影響を与えるのを防ぎます。そのため、血清試料の前処理において、過塩素酸は除タンパクに用いる酸として最も適しています。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|血清試料の前処理における除タンパクに適した酸
血清試料の前処理において、タンパク質を除去するために最も適した酸を特定する。血清中には様々なタンパク質が存在するため、目的の分析対象物を測定する際には、前処理としてタンパク質の除去が必要です。
■解説1|
除タンパクに用いられる酸は、タンパク質を変性させ沈殿させる働きが必要です。選択肢の中で、タンパク質を変性させる作用が強く、除タンパクによく用いられるのは、過塩素酸、トリクロロ酢酸、スルホサリチル酸などです。
過塩素酸は、強酸であり、タンパク質の変性作用が強いため、除タンパクに適しています。また、過塩素酸は揮発性があるため、後処理で除去しやすいという利点もあります。
■解説2|
過塩素酸が除タンパクに適している理由:
タンパク質の変性作用が強い: 過塩素酸は、タンパク質のペプチド結合や水素結合などを切断し、タンパク質の立体構造を破壊して変性させます。
沈殿効率が高い: 過塩素酸によって変性したタンパク質は、凝集して沈殿しやすくなります。
後処理で除去しやすい: 過塩素酸は揮発性があるため、加熱処理などにより簡単に除去できます。
他の選択肢の検討:
選択肢 1, 2, 3: これらの酸もタンパク質を変性させる作用がありますが、過塩素酸に比べて沈殿効率が低い傾向があります。
選択肢 5: 乳酸は、酸としては弱く、タンパク質を変性させる作用はほとんどありません。
結論:
選択肢 4. 過塩素酸 が正答です。
物理|問 109-005 ■正答| 2
25℃における0.01mol/L安息香酸水溶液のpHに最も近い値はどれか。ただし、安息香酸のpKa=4.2(25℃)とする。
■選択肢
1.5
3
4.5
6
7.5
■■Copilot
■科目|物理|問 109-005 ■正答| 2
■論点 |25℃における0.01mol/L安息香酸水溶液のpH
25℃における0.01mol/L安息香酸水溶液のpHを特定する。
■解説1| 安息香酸のpKaは4.2であり、これは安息香酸が酸性であることを示しています。安息香酸の水溶液のpHは、ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式により計算できます。この式は、pH = pKa + log([A-]/[HA])です。
■解説2| 安息香酸が完全に解離すると、[A-](安息香酸イオンの濃度)は0.01mol/Lとなり、[HA](未解離の安息香酸の濃度)はほぼ0となります。したがって、pH = 4.2 + log(0.01/0)となりますが、log(0)は定義できないため、この式からはpHを直接計算することはできません。しかし、安息香酸のpKaが4.2であることから、安息香酸の水溶液のpHは4.2よりも小さいことが予想されます。したがって、選択肢の中で最も4.2に近く、それより小さい値は「3」です。よって、25℃における0.01mol/L安息香酸水溶液のpHに最も近い値は「3」であると言えます。
この計算は、弱酸の水溶液のpHを求める際の一般的な方法です。ただし、具体的なpHの値を求めるには、イオン化率を別途求める必要があります。これは通常、酸解離定数Kaから求められます。具体的な計算方法は問題の詳細によります。また、この近似はイオン化率が十分に小さい場合のみ有効であることに注意してください。弱酸の濃度が高い場合や、pKaとpHが近い場合などは、正確な計算を行う必要があります。この計算は通常、4次方程式を解くことにより行われます。
■■Gemini 1.5 Pro
■論点|弱酸水溶液のpH
25℃における0.01 mol/L安息香酸水溶液のpH を特定する。安息香酸は弱酸であり、水溶液中では一部のみが電離してH⁺を放出するため、pHは7よりも小さくなります。
■解説1|
弱酸の電離度 (α) は、酸解離定数 (Ka) との関係から以下の式で表されます。
α = √(Ka / C)
α: 電離度
Ka: 酸解離定数
C: 弱酸の濃度
また、pHは水素イオン濃度 ([H⁺]) の逆数の常用対数で表されます。
pH = -log[H⁺]
弱酸が一部電離する場合、水素イオン濃度は電離度と弱酸の濃度の積に近似できます。
[H⁺] ≒ α * C
これらの式を用いて、安息香酸水溶液のpHを計算することができます。
■解説2|
pHの計算:
酸解離定数(Ka) の計算: pKa = -logKa より、Ka = 10^(-pKa) = 10^(-4.2)
電離度(α) の計算: α = √(Ka / C) = √(10^(-4.2) / 0.01) ≒ 0.063
水素イオン濃度([H⁺]) の計算: [H⁺] ≒ α * C = 0.063 * 0.01 ≒ 6.3 × 10^(-4)
pHの計算: pH = -log[H⁺] ≒ -log(6.3 × 10^(-4)) ≒ 3.2
結論:
計算の結果、pHは3.2となり、選択肢の中では 2. 3 が最も近い値です。
これらの解説は、物理学の基本的な概念に基づいており、一般的な情報を提供するものです。もし更に詳細な情報が必要な場合は、専門の文献や資料を参照してください。
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滝沢幸穂(Yukiho.Takizawa)phD
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参考資料|
厚生労働省ホームページ / 薬剤師国家試験のページ
薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
過去の試験問題及び解答|
第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)
第105回(令和2年2月22日、23日実施)
第104回(平成31年2月23、2月24日実施)
第103回(平成30年2月24、2月25日実施)
第102回(平成29年2月25、2月26日実施)
第101回(平成28年2月27、2月28日実施)
第100回(平成27年2月28、3月1日実施)
第99回(平成26年3月1、2日実施)
第98回(平成25年3月2、3日実施)
第97回(平成24年3月3、4日実施)
過去の薬剤師国家試験の結果|
第109回(令和6年2月17日、18日実施)[PDF形式:2,589KB][2.6MB]
第108回(令和5年2月18日、19日実施)[PDF形式:471KB][471KB]
第107回(令和4年2月19日、20日実施)[PDF形式:803KB][803KB]
第106回(令和3年2月20日、21日実施)[PDF形式:871KB][871KB]
第105回(令和2年2月22日、23日実施)[PDF形式:371KB][371KB]
第104回(平成31年2月23、2月24日実施)[PDF形式:620KB][620KB]
第103回(平成30年2月24、2月25日実施)[PDF形式:457KB]
第102回(平成29年2月25、2月26日実施)[PDF形式:564KB]
第101回(平成28年2月27、2月28日実施)[PDF形式:796KB]
第100回(平成27年2月28、3月1日実施)[PDF形式:2,005KB]
第99回(平成26年3月1、2日実施)[PDF形式:1,116KB]
第98回(平成25年3月2、3日実施)[PDF形式:634KB]
第97回(平成24年3月3、4日実施)[PDF形式:285KB]
いかがでしたか?前回の4年前の集計と比較して、文章での解説を省略して、グラフだけで見せるアプローチにしてみました。
薬学生の皆さんは、ぜひ、グラフから分析と考察に挑戦してみてください。
今日はこの辺で、
それではまた
お会いしましょう。
Your best friend
Mats & BLNt
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