日本最大級のまなびのマーケット「ストアカ」 #マーケティングトレース
Web・IT系の勉強会で利用されているサービスというと、「Peatix」「ATND」「Doorkeeper」「connpass」「TECH PLAY」など色々あるのですが、その中で「ストアカ」というサービスが福岡県限定ですがCMをやってるのをみました。
今までこのようなサービスがTVCMを打っているというのにびっくりして、ちょっと調べたら面白いかったので、自分の思ったことをまとめていこうと思います。
運営会社について
ストリートアカデミー株式会社は、2012年7月に創立したスタートアップ企業です。
まなびのマーケット「ストアカ(旧:ストリートアカデミー)」の運営していたのですが、2014年に企業へのスキル研修「オフィスク」事業も開始し、現在は2つの事業運営をおこなっています。
まずは会社概要と考え方を見ていきます。
ビジョン「人が人をインスパイアするプラットフォームになる」というところだと、創業者の藤本さんが話している「ITの知識が全く無かった会社員の方が、ストアカの学びを生かして起業した」エピソードなどが具現化されているのではないでしょうか..?(以下記事)
サービスについて
「教えたいと学びたいをつなぐまなびのマーケット」のコピー通り、ビジネススキルから自分磨き、モノ作りなど、全170ジャンルの講座とユーザー(生徒)のマッチングプラットフォーム「ストアカ」です。
2017年7月に公開された「数字で振り返る5年間のあゆみ」でどのような講座が受けられているか?がありましたので、置いておきます。
各カテゴリの人気の講座です。パッと見た感じですが、Excelの講座が10,000回以上受講されており、スキル面の受講割合が高いのが印象的です。
ここからは2019年7月時点(創業より7年目)のデータとなります。大きな数字だけ見ていきますと、以下のような感じです。
ストアカが分類される「シェアリングエコノミー」とは?
シェアリングエコノミーとは、主にインターネットを通して「個人が保有する遊休資産の貸し出しを仲介するサービス」です。その中でストアカは「スキル」の分野には区分されています。
人々の消費スタイル文脈だと、単独所有から共同利用へと近年徐々に変化しており、それは個々の生活を飛び越え、シェアリングエコノミー化が社会的に進んでいます。
これからどんどん拡大していくマーケット
こちらはシェアリングエコノミー協会が2019年に公開した資料なので、2018年から「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が施行されたあとのデータとなります。
(出典:シェアリングエコノミー 関連調査結果)
全体としても各業界としても右上がりに伸びていく傾向にあります。ベースとなるシナリオ、成長の課題となる法制度などが解決した「課題解決シナリオ」を比較すると、全てのカテゴリで非常に影響があるので、これからの制度の整え方で市場自体の成長が非常に揺らぐと思われます。
ちなみに「ストアカ」が属する「スキル」市場だと、2030年度でみると。ベースシナリオ→9,743億円、課題解決シナリオ→19,469億と約1.99倍の差。
ビジネスモデルについて
「講座をする講師」と「講座を受けたい生徒(ユーザー)」をWeb上で結びつけ(マッチング)、売上が発生した際に講師より手数料を得るモデルです。おおよそ1講座数千円~で、講座売上の10~20%が手数料になります。
ストアカが同様のマッチングサービス(ex.peatixなど)と異なるところとしては、広告商品がないことです。(調べた限りはなさそうでしたが、toB企業のコンサルなどもやっていなさそうです)
その広告商品の収益をまかなっているのが、講師からの手数料です。単純比較できませんが、peatixの場合「販売実績の4.9%+99円/チケット枚数)」となっているので、そのレートの高さがわかると思います。
またストアカを生徒で使ったことある人はわかると思いますが、デバイスまたぎであったり、トラッキングされる広告を用いており、肌感としてはストアカ経由の送客も一定数あるのではないかと思います。
新領域のため、これからの次第な分野(PEST分析)
政治・経済面でも期待されているものの、新しいサービスの提供の仕方のため、ルール作りや活用の仕方を模索している様に思える。ただシェアリングエコノミー協会の資料にも記載があるが、
どのような市場になのか?(STP分析)
前述の資料をベースにまとめてみましたが、シェアリングエコノミーの中でも、「スキル」領域のプラットフォームということもあり、比較的受け入れやすいカテゴリの様です。
解釈にもよるかもしれませんが、キャリア・自己実現のために利用しているユーザーが多く、かつ講師とユーザーがかなり近い年齢という現状もあり、年齢層が比較的高めの世代×「スキル」実用的な講座が人気そうです(自分磨き、趣味/ライフスタイルより利用目的が高い)
ポジショニングについてですが、シェアリングエコノミーでも重要視されている「安全性・信頼性」などがとても表現されている位置にいます(他サービス比較)。ぱっと見ただけでわかる可視化された情報だけでも、以下のようにあり、失敗しない講座選びや講座の品質担保に貢献していると思われます。
また対面で大人数で講座を受けるため、「似た目標に向かう仲間」「興味が近いしい人」などと繋がり、少人数・オンラインの場合より、価値が提供されている可能性もありえそうです。
プロモーションと提供場所が密に繋がる事業性質(4P分析)
まとめていて、気になった部分を書いていきます。
ちなみにTVCMを放映する場合でも、地域に絞って打っているようです。(もしかしたら全国放映の前にテストの意味もあるかもと感じました)
まとめ:観察して感じたこと
今回は「ストアカはどのような仕組みで成長しているのか?」という問いをもって調べましたので、ポイントを書いていこうと思います。
他にも「ストアカ for Biz」だったり、書きたいことは色々あるのですが、長くなってしまいましたので、今回はここまでとさせてください。
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お読みいただき、ありがとうございました。
自分なりに調べてみましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!
今後も色々なサービスを観察していきますので、よかったらフォローください!
(終)
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