人生は出会いがすべて～新成人に言葉を贈るとしたら

　成人の日でしたね。
地元、愛知県豊川市でも成人式が開かれ、来賓として参列させて頂きました。希望に溢れた若者達の晴れ姿は良いものですね。30年以上前の、あの頃の自分を懐かしむ時間でもありました。
　式典では新成人に、市長や市議会議長から、お祝いの言葉が贈られました。そんな中、もし僕がお祝いの言葉を贈るとしたら、どんなことを話すかな？とぼんやりと考えていました。自分が新成人だったら、どんな言葉が心に響くだろうかと。

　僕がまず伝えたいのは「人生は出会いがすべて」ですかね。それはヒトとの出会いに限らず、モノやコトも含めてです。僕、個人的に人生はそれで決まると思っています。どんな人やモノ、コトと出会い、それを大切にできるか。人生はほぼほぼ、それでできているような気がします。そうした出会いは、あなたの人生を大いに豊かにしてくれる財産、時には大きな助けとなります。コツとしては、できるだけ興味の幅を広げ、自分には無理だと思わずに、目の前のことに、なるべく深く関わる姿勢じゃないかと思います。人生には時として、思いがけない出会いがあるものです。とても仲良くなるとは思えない人、まさか自分がやるとは思わなかった仕事など。でも、とんでもないと思わずに受け入れてみる、やってみてください。それが意外とあなたの人生を大きく左右するものだったりするのです。

　次に伝えるとしたら、「なるべく失敗をして下さい」ということでしょうか。今の若者は極端に失敗を恐れるということを耳にします。確かに今は事前に何でもインターネットで調べることができます。「こんなに多くの人が先にやっていることを、自分がわざわざやる必要があるのか？」「成功・失敗例もいくらでも出てるじゃん」と思うかも知れません。ただ言えるのは、ネット情報が必ずしも自分に当てはまるとは限りません。実際に自分でやってみて得た情報だけが真実で財産なのです。でも実はこれ、若い頃の僕に足らなかったことです。僕の場合は失敗を恐れるというよりも、無駄なこと、面倒なことが嫌いだったのが大きな原因だったように思います。後になって実践の重要性を痛感しています。

　もう一つは今、自分の生活や環境がツマラナイと思っている人がいるとしたら、その原因は「自分がツマラナイ人間だからだ」と思ってください、ということです。ツマラナイ生活の原因を周りの人や環境のせいにしている人はこの先、どのような環境に変わっても一生、ツマラナイが口癖となる人生を送ることになるかと思われます。ツマラナイと思うなら、どうしたら楽しくなるかを考える。場合によっては大きく環境を変えてみましょう。それで失敗することも有益です。厳しいことを言うようですが、みなさんには一生、ツマラナイとぼやき続ける人生を送ってもらいたくないのです。ちなみに僕は、このことを自分に言い聞かせて生きてきました。

　そして、最後に伝えるとしたらこの先、「この国を造っていくのはあなた達だ」ということですかね。これはお願いも込めてですが、そのために社会の現実と向き合ってほしいということでもあります。残念ながら若い頃の僕は、これが全くできませんでした。その強さがなかったように思います。「自分一人が行動したところで何も変わらない」「きっと誰かがやってくれるだろう」。そう思って過ごしてきたら、現在の日本ができてしまいました。残念ながら僕には、自分が多少なりともこの国を造ってきたという自負は1ミリもありません。だから大変遅まきながら今、僕はこの仕事をしているような気がします。

　なんか段々、新成人に贈る言葉というよりも僕自身の反省、懺悔になってきてしまいました(笑)。でも、自分を振り返るいい機会となりました、新成人の皆さんありがとう。そして何よりもおめでとうございます。一緒に頑張りましょう！