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アイルランドラグビーシーズン 1年目前半(2021年9月~12月)

こんにちは!MATSUの留学日記です。
ここのところ、2年目の大学・ラグビー活動で忙しくなっていたので投稿できなかったのですが最近やっとシーズンを終えたので時間ができました。

そのため、今回は去年お話できなかったアイルランドラグビー生活1年目をお話ししたいと思います!


アイルランドのラグビーシーズンについて

アイルランドのラグビーシーズンは日本と違い一年中活動しているわけではありません。8月のプレシーズンから4月までの約9か月間がシーズンでそれ以外は活動していません。

大会も、日本ではトーナメントや交流戦などの複数の大会が一年を通してありますが、アイルランドは基本的に一つの大会(総当たりのリーグ戦)をシーズン通してプレーします。

クラブチームは基本的に規模によりますが、複数のチームを抱えており、
下は、U6歳の幼児クラスから上は大人チームでも1~4・5軍まであります。

クラブチーム

1876年創立
アイルランドでも有数の老舗クラブチーム

2021年にアイルランドに来てラグビーを始める際にどのクラブに行くかはもうすでに決めていました。そのクラブチームはClontarf RFC。

このクラブはアイルランド代表のタイグ・ファーロング、キアン・ヒーリーとジョーイ・カーベリーの出身クラブであり、アイルランドクラブ全国大会で2度の優勝経験のあるクラブでもあります。

僕がこのクラブにした理由は3つ

・尊敬してる選手がファーロングとヒーリー
・強いチームでプレーしたかった

そして…


・大学から一番近かったから

です!!!笑笑

このこともあり、アイルランドに行く前にこのクラブへ行くと既に決めてました。

チームは初めから大人のチームでプレーできましたが、当時20歳だったこともあり、U20チームでプレーすることにしました。

Clontarf U20

ここでは僕が一年目にプレーしていたContarf U20について紹介します。

チームはアイルランド4地方の一つレンスター地方のU20リーグの一部に所属しており、ダブリン大などの他の強豪クラブのU20と戦っています。

この大会で上位4チームになると全国大会への切符を手にします。

チームメートは30人程所属していて、ダブリン出身と地方出身者組の2グループ。外国人は僕しかいませんでした。

練習は夜7時から9時の週2回と週末日曜の試合のみ。ほぼ毎日あった中高時代と比べてびっくりしました。

アイルランドラグビーシーズン序盤

9月

9月9月中旬に一時帰国からアイルランドに戻る際に、チーム側に早速コンタクトし、U20チームの詳細を聞くことができました。

コーチを2人紹介されましたが、1人はなんとアイルランド代表のジョーイ・カーベリーの父、もう1人は元パナソニックと神戸製鋼でプレーしたジョージ・ナオウプでした。

早速練習日に練習場に来たところ、30人を超えるメンバーが集まっていました。メンバーに話しかけたところ、すぐ監督が来てくれて早速練習に入れてくれました。

練習は、アップから始まりそのあとランパス、二手に分かれてスキル練習、その後は4人一組でコンタクトスキル、2組にわかれてフェーズやポッド間の動きなどを学ぶドリルを複数やってから最後の15分でAD、シチュエーションゲームといった全体連習を行っていました。強度はホールドが多いですが、時々フルコンが混ざることもあります。時間は1時間半から2時間ほどでした。

高校時代2時間半から3時間ほど練習していて短いと感じていましたが、正直かなりキツイです。というのも、半年以上プレーしていないうえに練習メニューの合間に毎回フィットネスが加わってきて体が全く追いつかなかったです。おまけにプロップということもあり体重も重いわけですから最初の3か月は常に後ろの方でした(笑)。

あとから聞いた話ですが、チームは8月から活動していたとのこと。すでに2か月経っていたこともあり、この時身体能力面で大きな隔たりがありました。

10月

10月はとにかく忙しかったです。ラグビーの練習、初めての大学生活が始まったばかり、慣れない土地で新しいことを初めたためか色々苦労していました。そして、僕はもう一つとあることに悩まされていました。それが、チームへの登録でした。

この登録作業がめんどくさかったです。というのも、これまで日本でラグビーを中学・高校・社会人クラブチームでプレーしてきましたがそれまで顧問やマネージャーの方が全部登録手続きをしてくれました。しかしここはアイルランド、日本と違う国ですから手続き方法も全く違います。アイルランドラグビー協会指定のウェブサイトに個人情報を記入したり、日本とアイルランド協会間での選手登録入れ替えの手続きを大学の授業と並行して自分で何やら何まで1人でこなさなければいけませんでした。

その間は試合に出れないので、週末のチームの試合を見に行っていました。

試合後、全員でチームビルディングの一環としてプレミアリーグの試合をクラブハウスのバーで観戦しました。

何人かは観戦のためにユニフォームを持ってきていました。

ここ人生で初めてギネスをいただきました!

アイルランドに来て初めてのお酒は本場のギネスでした

味は...

めちゃくちゃ苦かったです(笑)

ですが初めてチームメートと飲み会、初めてのビールでだいぶ酔ってしまいましたがとても良い時間を過ごせました!

前列1番左の苦悶の表情を浮かべているのが僕、
ギネス一気飲みをさせられた直後の一枚です

11月

登録がついに完了し、ようやく公式戦に出場できることとなりました!しかし、U20での出場機会はいまだに0。メンバー外の僕は練習でアピールすることに必死でした。

11月の第一週の試合もメンバー外、そんな中、チームのグループチャットにシニアの2軍チームの監督が同じ日の2軍の試合に出る助っ人を募集していました。試合に一刻も早く出たい僕はすぐに連絡、すると返信がきてついに試合に出してくれることになりました!

相手チームのグラウンド、アイルランドには珍しい人工芝
アビバスタジアムのすぐ横にあります。
日本対アイルランドの試合、アイルランドに来て
初めてのラグビー観戦でした。

場所はアウェー戦で相手チームのグラウンド、場所はAVIVAスタジアムの横でした。ちなみに先日はアイルランド対ジャパンの試合を観に行っていたので2日連続でAVIVAスタジアムを訪れていました!

ロッカールームに着くと、
アップの前にラインアウトサインと動きを一通り試合は7点差で負けてしまいましたが、スクラムで2度ターンオーバーと1回良いタックルに入れたので、まずまずのデビューでした。

試合後、日本から持ってきた試合用スパイク(アシックス)が壊れたので現地で初めてスパイクを購入しました。

lovell rugbyというイギリスのラグビー専門通販サイトで購入

ちなみに、アイルランドではラグビースパイクは普通のスポーツ用品店で購入可能ですが、日本人の足に合うミズノと
アシックスのスパイクは基本的に取り扱いがないため
ここで買いました。
モレリアネオの取り替え式、日本では非売品のモデルです。
欧州のFWのプロ選手はこのモデルを使っている人がかなり多いです。

次の週もU20ではメンバー外だったものの、金曜の夜のシニアの2軍の試合に出ることになりました。が、結果は50点差で敗戦、終始相手のペースで何度もトライを取られ、自分も後半からプレーしたものの、フィジカルやスクラムも何もかも通用せずに終わりました。練習でのパフォーマンスもよくなっている中での惨敗、アイルランド2試合目で現実を突きつけられました。

翌日、朝起きると今度はシニアの3軍の監督からDMが来てて、次の日の日曜の3軍の試合に出てほしいといわれました。昨日の疲労があまりなかったので、少し考えた結果「Yes」と返信しました。

翌日行くと、3番スタートで試合に出るといわれました。このとき、めっちゃ緊張しました笑。というのも、公式戦でスタメンは高校時代の最後の試合の時以来実に2年ぶり。しかも40分ハーフでは初めてのことでした。しかも来る前まではリザーブだと聞かされていたのでなおさらです。

兎にも角にも一時間後には試合、アップの最中にラインアウトサインと試合中の動きを教わって覚えようとしていたらあっという間にキックオフになりました。

結果は3点差で見事勝利!自分はなんとフル出場!80分の間、相手のアングルを過度につけるスクラムに何度も苦しみましたが仲間の奮闘もあり何とか勝利しました!

2年ぶりのスタメン・フル出場、アイルランドで初の勝利は久しぶりづくしで勝利以上の体験を得ることができました。

12月

12月、チームの練習にも慣れてきました。相変わらず練習はハードですが、12月はチーム活動が1週間しかありません。

というのもアイルランドのラグビーシーズンは12月にクリスマス休みがあり、12月の2週目から年始まで練習がありません。クリスマスの日も練習試合に行って、年末の2日前まで活動していた高校ラグビー部時代とは全く違う習慣に驚きました。

チームも12月の一週目の試合を最後に休みへと入るため、監督はスタートがよくない中、次の相手は同じリーグ戦下位のチーム、しっかり勝って、2021年のラスト試合をいい形で締めてシーズン前半を終えて後半につなげようと練習で話していました。僕自身もこのチャンスを逃さすまいと練習で積極的にアピールしていきました。

しかし、そこでもメンバー外、練習後にコーチに改善点を聞くと、連携やコミュニケーションが足りないとのことでまだまだ出すのは難しいとのことでした。

12月に入り冬1番、午後5時でこの暗さ

そしてまた、3軍の監督からまた試合に出てくれと言われ、2021年最後の試合ということで出ることになりリザーブから後半出場と言われました。後半5分に相手ボールのスクラムから出場、すると見事ターンオーバー、前半は拮抗していたのでこれには自分もびっくりしました。続けて次のスクラムでもターンオーバー。これでチームは勢いづいたのか、立て続けにトライを量産、自分もアタックに参加しようとしましたがあまりボールをさわる機会はありませんでした。

金曜の夜の試合、ちょうど大学の一学期最後の授業を受けた後に
監督の車に乗せてもらって行きました。

それでも結果は大勝利!点差をつけた状態でアイルランド公式戦2勝目を手に入れることができました!少し気がかりなのは、ラックに参加してた時に相手に勢いよく抱えられて倒されて後頭部を打ってしまいましたが、最後までプレーできたので大丈夫でした。

翌日、試合勝利のご褒美として市街地に出た後外食して帰宅、すると突然体が急に重くなりました。今までに感じたことのないような倦怠感が体を襲い、すかさずベットに横たわったものの、眠気をまったく感じない不気味な感覚に襲われました。「何かがおかしい」と直感的に感じて眠ろうとしましたが、結局その夜は全く眠れず、翌日起きると倦怠感と少し頭痛が現れました。その時…

「脳震盪」

この言葉が頭をよぎりました。まさか自分が脳震盪?正直そんなはずはないと思いましたが、イングランドの元プロ選手が引退後に40代で認知症を発症したという記事を先日見て、少し心配していました。すかさずコーチに自分の状態を伝えたところ、火曜日の練習は休んでトレーナーに診てもらえと言われ、診断を受けたところ脳震盪と言われ、復帰プログラムを渡されました。12月はクリスマス休みとのこともあり、来週から年始まで3週間休み、この間に復帰はなんとかできそうでした。

だがここまでU20での試合出場数は0。リーグ戦は折り返し、チームはまさかの年内最終戦を落としてしまいました。そのため、僕の予想としては全国大会出場上位4位に入るためにメンバーを固定して臨む可能性が高い当時は考えていました。

そんな中で無名の外国人が試合に出れるのは正直難しい。けど、なんとかシーズン再開には間に合うので1月14日の次のリーグ戦出場を目標に標準を定めることにしました。果たして無事に復帰してU20で公式戦デビューできるのか!?次回「アイルランドラグビ1年目後半編」に続きます!

終わりに

一年ぶりのNOTE投稿、今回はアイルランドでのラグビー生活1年目の前半について書いていきました。初めての海外でのラグビー、なかなか試合にでれず、挙句の果てに年内最終戦で人生初の脳震盪を食らってしまい心も体もズタボロ状態。果たして自分のラグビー人生どうなるのか、無事に自分はスタメン定着するのか!?後半も読んでいただけると幸いです!





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