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団地猫、治癒に向かって

定期通院

 いつものように週一の通院。獣医師には状況の報告、食欲はある。おしっこの回数は一日十数回程度で、便は緩めだけれど下痢というほどではない。一日二回の前脚指と顔や首の傷の消毒と軟膏の塗布など。先週の通院時に比べ、動きの範囲が大きくなったことなど、痒がって掻きむしることが多いことなどを伝える。治療の点滴の内容を決めるため、傷や痒がる部分の皮膚生検と採血を行った。

診察の内容(獣医師は先週と同じU先生)
・体重:3.25kg(順調に太ってます)
・体温:38.1℃
・指の傷はとても順調に治っているのでもうすぐ塞がるだろう
・引っ掻き傷は膿んでいるところもあるので注意
・消毒+抗生物質追加(アモキクリア
・念のため各部を皮膚生検したがダニなどは見られない
(もしかしたらアレルギーなどの症状が出てるのかもしれない)
・かゆみ止めのアポキルを投薬する
・赤血球数値は健康体にかなり近づいている。
・通院の都度に鉄剤と造血ホルモンの皮下注射をしていたが一時中止で様子見

総合検査報告書

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貧血の数値が劇的に変化した

 今までいくら元気に見えても死の淵から這い上がれなかったのは、貧血の数字が悪かったためで、これが限りなく正常値に近づいてきているのは、鉄剤と造血ホルモンの効果と猫ヘモプラズマ感染症がよくなってきているということ。まずは注射をやめてどう変化が出るかをみて今後の方針を決めるとのことだが、ここにきて健康体にぐぐっと近づいたのは本当に嬉しい。あとはあちこちの傷が治って毛が生えてくれれば健康な猫になれる。

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 保護してから約一ヶ月、野良猫にしてみたら、朦朧としているところを人間に捕まって、さぞかし嫌だったことだろう。食べるものの心配がない以外は、狭いところに閉じ込められ、騒がしい病院で長時間待ったり、注射を打たれたり、血を抜かれたり、薬を塗られたり、とストレスフルな散々な日々だったろう。けれどよく頑張った、これからも生きていけそうだ。ここできちんと健康体になって、家猫になればあと10年ぐらいは普通に生きていけるだろう。野良とは思えない人懐っこさもあるし、静かでおとなしい。随分と迷ったけど保護できてよかったよ。

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薬の資料
アモキクリア錠100
犬猫用抗生物質製剤で感染症の第一選択薬として使われる。ペニシリン系抗生物質アモキシシリンを主成分としており、ブリッジパラタブル技術を使用した青色の円形錠剤で、小型犬や猫にも、容易に投与することができる。朝夕1/2錠一週間投与
アポキル錠
痒みと皮膚炎の緩和に有効。有効成分オクラシチニブは、インターロイキン(IL)-31等アレルギーの痒みと炎症を惹起する サイトカインのヤヌスキナーゼ(JAK)を介した細胞内シグナル伝達を阻害し痒みのサイクルを断つ。犬(猫)は、アレルギー反応によって痒みを感じると、その部位を舐める・掻く・擦るといった掻破行 動を示します。皮膚が掻破されると、皮膚のバリア機能は低下し、炎症性サイトカインの放出が促され炎症は増幅し、さらなる掻破行動へとつながります。 痒みを早期に緩和し、痒みサイクルの悪循環を断ち切ることは治療上極めて重要。朝夕1/2錠一週間投与
ビブラマイシン
ビブラマイシンは、有効成分がドキシサイクリンを含有するテトラサイクリン系の抗生物質。ドキシサイクリンは、細菌の蛋白質合成を阻害することで増殖を抑え、菌作用と殺菌作用を示します。適応菌種は、ドキシサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、肺炎桿菌、ペスト菌、コレラ菌、ブルセラ属、Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ)、クラミジア属 ※本来はヒト用の医薬品ですが、動物用の医薬品としても使用可能。

宜しければサポートの程よろしくお願い申し上げます。いただいたサポートは全て団地猫の病院代・餌代、里親探しの費用に使用させていただきます。