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時代を超えて「服」を想う

昔から「オシャレはTPOをわきまえて…」なんて言われてきた。そもそもTPOって今でも使われてる?この言葉も、時代によってその意味が変わってきているように思う。だって、今だとスウェット素材のパンツも着こなしによってはフォーマルな場で使えたりするもの。

私には、TPOなんて関係なく変化しないこだわりがある。それは、「着心地」と「気持ち」。ここでいう気持ちとは、どんな場面でも自分が気持ち良く着ていられるということ。

現在、服の素材はかなり多くのものがある。綿やポリエステル、レーヨンやキュプラなど、繊維によってその特徴は様々。

皆さんは、どんなときにどんな素材の服を着ているのかしら?服を買うときに、素材をチェックして買っているのかしら?

私は「着心地」というこだわりのために必ず素材をチェックします。必ず。服を見るときも買うときも絶対に。

素材って、デザインやコーディネートなどファッションの大本になる大切なもの。ここで少し、その“素材”についても語りたい。

▶︎コットン

木綿のこと。綿ができる過程はこんな感じ。まず綿花という白い花が咲き、その花はやさしいピンクに色付いていく。花が落ちたら種子が現れて、白く小さなボールみたいになる。これがいわゆるコットンボールと言われる綿花のこと。

綿は花も実もほんとうに可愛い。

▶︎シルク

絹のこと。絹は蚕(かいこ)という昆虫から作られる。幼虫が桑の葉を食べて育ち、口から細い糸を吐き出して白い繭(まゆ)を作っていく。その繭から生糸が作られるが、これはかなり工数のかかる作業なのだ。

一匹の蚕が一つの繭を作るのに必要な時間は2日間。着物1着を作るとなると、2,600個もの繭が必要だそう。

▶︎リネン

麻のこと。麻は植物の繊維から作られる素材。麻の花って見たことあるかしら?その花は薄紫色をした可憐な佇まいをしている。

他にも冬に欠かせないウールやカシミヤ、そしてアルパカは、それぞれ羊、カシミアヤギ、アルパカの毛から作られている。

服の素材というのは、そのほとんどが生き物から作られていることがわかる。人間に必要とされてきた服は、偉大な自然からのギフトってこと。

ちなみにレーヨンは、木材パルプや綿セルロースからの再生繊維。キャプラは銅シルクと呼ばれる天然素材の再生繊維。ポリエステルは石油成分から作られた合成繊維。これらの素材は人間が作り出したもの。

どんな素材も、着ていて肌に心地いいものはそれだけで心まで嬉しくなる。だから私は、ここに書いた素材はどれも「気持ちがいい」から好き。そしてどんな季節のどんな場面でも、この素材を大切にして服を選んでいる。時代が変わってもそれは変わらない。


もちろんデザインやコーディネートについて考えるのも楽しい。でもね。毎日当たり前のように身にまとっている服たちの素材についても、たまには思いを馳せてみるなんてどうかしら?今着ているその服は、どんな素材で作られているか知ってる?その素材はどうやって生まれてる?

家でも外でもそのシチュエーションによって、様々な素材の服を選ぶことができる。その時々で、自分の気持ちに合ったものを選ぶことができる。私にとっての「服」という存在。

それは、人間の身体と心を守る防具でもあるんだなと思う。時代を超えて変化していく服たちは、これからもどんどん進化していくことだろう。

素材を作り出している自然に感謝!

そして、アパレルに携わる全ての方々に感謝!

これから先、未来の服はどんな形や素材になるのだろうか。そんなことを考えるとワクワクが止まらない。

あぁー未来が楽しみ!




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