月刊KUMAGAISM　#1

クマガイユウヤのあれやこれやを写真家が晒していきます。

月刊もテンポ良く書けるかわかりませんが、写真家×音楽家にしかできないメディアになれたらと思います。

左から戸田尚克、クマガイユウヤ、多田涼馬

ある日、僕らは集まった。クマガイが自分の曲でMVを作るってもんだから駆けつけた精鋭達です。尚克（以後サネ）とはこの時初めましてで、MVの監督を務めてもらった。半分魂をドイツに売ったようなやつで、お礼はいつもdanke（ドイツ語のありがとう）。多田（以後りょーま）はクレイジードラマーで、今回は動画を回してくれた。僕は基本的に写真担当だった。

横浜の山の中に撮影に行った。ファッションスタイルがアメリカンすぎるからハワイにいるのかと思うが、横浜の外れの山である。

撮影した問題作はこれ

雨の降りそうな森の中を汗だくになりながら進んで行ったのですが、ぬかるんでるし虫はそれなりに飛んでるわで結構焦って撮影してます。全裸になる演出はクマガイ本人が考案したのか？は覚えていませんが、彼、なかなか脱がねえんだ！森の中で彼に野郎3人で罵詈雑言を浴びせて脱がせました。

オラァ！さっさと脱げえ！何しに来たんだ！びびってんじゃねえ！森の中で友達を全裸にさせるという畜生道まっしぐらの所業はどこか高揚感を含む時間でした。今思えば大の大人が森の中で脱ぐなど抵抗があるに決まってますね。

でもね、僕は知ってましたよ。やる時はやる男だって。スイッチが入ると彼は服を着ていない方が自然かのような立ち振る舞いで空を仰ぎ始めます。鋭い眼光は人間というよりは野生動物に近いそれを感じました。

原初に返ったクマガイはなかなか服を着ませんでしたが、日が暮れて帰れなくなるのも嫌なのでしっかり人間に戻ってもらいました。