どんな言葉をかけてあげただろう
まったく胸を張って言うことじゃないんだけれど、息子と公園に行ったり、絵本を読み聞かせしたり、ということが得意ではない。
だけど、ものすごく久々に、息子と散歩に出かけた。
彼はストライダーに乗って。
いつも、おじいちゃんおばあちゃんと散歩しているコースなんだろう。
迷いなくするすると進んでいく。
「Kは、ほじょりんいらないんだよ」「ほら、はやいでしょ」
「あれがががっこう」「あっちにじんじゃがある」
「ここでじいちゃんとでんしゃをまったの」
わたし、恥ずかしながら、息子がこんなにストライダー乗りこなせるようになっているなんて知らなかった。
「補助輪がなくても乗れるんだね、すごいね」
きっとこんな言葉を、おじいちゃんおばあちゃんにかけてもらったんだろうなあ
ああ、わたしは何をしているんだろうか。
どんな言葉をかけてあげだろうか。
そんなことを思っていたら、近所のおじさんが私たちを見つけて
「お、もうすぐ電車が通る時間だぞ」
と教えてくれた。
いつもこのあたりで祖父母と電車を待つ様子を見かけていたのかもしれない。
春からは保育園。自分の時間は増えるけれど。
お散歩、楽しかったな。もっといっぱい息子と歩こう。
厚着して。
目に触れられず流れていく宙ぶらりんなローカル情報を囃し立てて、自分の住む地域ってなんかいいな、誇らしいな、暮らしやすいな、と感じられる循環を作り出したいと思っています。(team OHAYASHI細川敦子)