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まだ自社アカウントしか見てないの? ~Instagramを3C分析すべき理由~

Instagramをビジネス活用している企業の担当者からご相談をいただく内容として多いのが、「フォロワー数を増やしたい」「エンゲージメントを高めたい」といった、自社アカウントの数値向上についてのご相談です。

そんな自社アカウントの数値向上を目標に上げる担当者の皆さんに今回お伝えしたいのがInstagramを3C分析する重要性です。

Instagramをマーケティング活用していく上で、自社アカウント(Company)だけでなく競合アカウント(Competitor)の分析やユーザー投稿(Customer)の分析が何故重要か?についてご紹介したいと思います。

Instagramが求めているものは何か? ~アルゴリズムを理解する~

「フォロワーが増えない」「エンゲージメントが上がらない」とお悩みの担当者の多くが、そもそも何を分析して、どう改善すべきか?についてわからないというケースが多いように感じています。何を改善すべきか?がわからなければ、向上させることは出来ないですよね?

そこで、3C分析の重要性をご説明する前にお伝えしたいことがあります。それが、「Instagramが求めていること」を知って欲しいということです。フォロワーやエンゲージメントを獲得するためには、Instagramが評価しているものが何なのか?を知る必要があります。

「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」

これは、Instagramの掲げるミッションです。
このミッションがInstagramのアルゴリズムにどのように反映されているのかを考えてみましょう。

「あなたが好むアカウントや、投稿をレコメンドしますよ」

というように考えられるのではないでしょうか?
では、「『あなたが好む』という評価はどのようなものか」を考えてみましょう。

「あなたが普段、いいねやコメントや保存をしているようなアカウントや投稿をレコメンドしますよ」

と、解釈出来ますね。また、InstagramはSNSであり新しい出会いも見つけられる場であるということを踏まえると、以下の様に解釈することもできそうです。

「あなたが普段、いいねやコメントや保存をしているようなアカウントや投稿をレコメンドします。レコメンドは既にフォローしているアカウントの中からもしますし、あなたの好みに沿ってまだあなたが知らないアカウントや投稿も近づけますよ」

このようにInstagramのミッションがどのようにアルゴリズムに反映されているのかを掘り下げて考えていくと、「Instagramのアルゴリズムに評価されるためには何が重要なのか」が見えてくるのではないでしょうか。

Instagramのアルゴリズムについては、公式から以下のように開示があります。

上記の記事では、発見タブやハッシュタグの人気投稿欄での露出には「保存」というアクションが重要とされており、フィードやストーリーズでは「いいね」「コメント」というアクションが重要とされているという内容がくみ取れます。

※こちらのアルゴリズムについては、以下のnoteが詳細に解説してくれています。


Instagramは「フォロワーファースト」な媒体であり、フォロワーからのエンゲージメントを高めることで、Instagramが評価をしてくれる仕組みとなっています。エンゲージメントが高まれば、フォロワーに対して情報が届きやすくなりますし、フォロワー以外にもレコメンドされやすくなるというイメージです。

いかがでしょうか。そう考えると「エンゲージメントを高めるためには何が必要か」という軸で分析を進めることが出来るのではないでしょうか?

Company 自社分析で見るべきポイント ~フォロワーから評価されるコンテンツは何か?~

Company
・エンゲージメント率の高い投稿/低い投稿を比較する
・ストーリーズのリーチ率の推移を確認する
・フォロワー属性(性別/年齢)の変化を確認する

Instagramのアルゴリズムの理解が深まったところで、最初の「C」であるCompany=自社分析をどのように推し進めるべきか?について考えていきましょう。

分析軸は、「エンゲージメントを高めるためには何が必要か?」ですので、まず自社分析で重要なのは投稿に対するエンゲージメントです。これまで投稿してきたフィード投稿の中でエンゲージメント(いいね/コメント/保存)」を集めた投稿はどのようなものだったのか?「過去」の投稿を振り返ることで傾向分析をすることができます。

また、エンゲージメントを高めるうえではフォロワーとの関係性も見ていく必要があります。ストーリーズは、新規ユーザーではなくフォロワーに対して配信されるものですので、リーチ率(リーチ数÷フォロワー数)で見ることで、どのくらいのフォロワーが見てくれたのか?を確認し、フォロワーとの関係値を測ることもできます。

更に、フォロワー属性(性別年齢層)の変化を見ることで、増えたフォロワーと減ったフォロワーの傾向分析を行い、誰がアカウントを支持しているのかを確認しましょう。フォロワー属性を確認することで、現状のアカウントが当初想定していたターゲット層に対して健全なコミュニケーションができているかどうか?を測ることも出来ます。もしかすると、エンゲージメントが下がっている原因が当初狙っていたフォロワーが離れてしまっているところにある可能性もあるかもしれません。

このように、自社アカウントでは、「過去投稿」「フォロワー属性の変化」を見ていくことで、エンゲージメントを高めるための打ち手を考えることが出来るのではないでしょうか?

Competitor 競合から学ぶコンテンツ最適化~フォロワーから評価されるコンテンツを持っているのは自社だけか?~

Competitor
・他社の投稿内容/投稿頻度を確認し、自社と比較する
・フォロワー増減の進捗を確認する
・エンゲージメントの高い投稿を確認する

では、2つ目の「C」であるCompetitorについて、何故分析すべきか?どのように分析すべきか?をご紹介します。

私は以前、弊社が運営する「インスタアンテナ」というビジネス向けのInstagramマーケティングメディアの編集長に就いていました。その際に多くのInstagram運用を成功されている担当者の取材をさせていただいたのですが、そこでいくつかの共通点に気が付くことが出来ました。それは、皆さんが「地道にフォロワーと向き合いながらアカウントを運用していること」と、「他社のアカウントから学んでいること」です。

何かスペシャルなナレッジや仕組みがあるのではなく、地道に運用をされているところが強いと感じました。また、驚くほど他社のアカウントを観察しているという事実が見えてきたのです。

他社アカウントの観察手法はシンプルで、毎日フォロワー数や投稿についたエンゲージメントを確認し記録を付け、変動があった際にどのような投稿だったのか?をチェックするというものです。

この分析でわかることは、以下のようなことではないでしょうか?
・投稿内容/投稿頻度
・フォロワー増減の進捗
・エンゲージメントの高い投稿

シンプルですが、複数のアカウントでこの数値を追っていくことで、投稿数とフォロワー数の相関関係や、エンゲージメントの高い投稿の傾向など様々なことが見えてきます。

アルゴリズムの話に戻ると、フォロワーの属性が近い他社アカウントの「エンゲージメントが高い投稿」の傾向を他社からも学ぶことで、自社アカウントだけを見るよりも数倍のスピードでフォロワーが好む投稿を理解することが出来るのではないでしょうか?

普段、自社アカウントと睨めっこし、どうすればフォロワーやエンゲージメントを獲得できるのか?と悩んでいる担当者は、もっと視野を広げて参考になるアカウントを見つけ観察することで打開策を見つけることもできるのではないでしょうか?

Customer ユーザー投稿を味方に付ける~そもそもInstagramで影響力があるのは?~

Customer
・ユーザー投稿の内容/投稿頻度を確認する
・エンゲージメントが高いユーザー投稿の内容を確認する
・自社ブランドのクチコミをしてくれているユーザーを確認する

最後の「C」Customerの話をしましょう。ここまでエンゲージメントを高めることが重要で、そのために自社アカウントや競合アカウントを分析しましょうというお話をしてきましたが、そもそもエンゲージメントをくれるのは誰でしょうか?

そう。Instagramを楽しんでいる一般のInstagramユーザーですよね!そう考えると「Instagramユーザーがどのような投稿をしているのか」「どのような投稿にエンゲージメントをしているのか」を理解することは、自社アカウントでエンゲージメントを獲得するためにも重要なのではないでしょうか?

もし、あなたがコスメブランドの担当者の場合、コスメ関係のハッシュタグ投稿を観察・分析することでInstagramユーザーの好むトレンドを理解したり、エンゲージメントの高いコンテンツの傾向を把握することができ、自社アカウントで発信すべき投稿のアイデアを得ることができるのではないでしょうか?

また、そもそも現在Instagramで消費者の購買行動に影響を与えているのは企業の公式アカウントだけではないですよね。そもそも消費者のクチコミが大きな影響を与えているケースは多分にあります。あなたが消費者向けのブランド担当者の場合、自社ブランドのクチコミが「どのくらい投稿されているのか」「どのようなクチコミが多いのか」「誰のクチコミ対して反応が大きいのか」「他社と比較してどちらの方がクチコミが多いのか」など確認できていますでしょうか?

消費者を味方につけクチコミを増やしていくくことで、自社アカウントでのアプローチ以外でブランドのエンゲージメントを上げることも必要だと私たちは考えています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
多くの担当者の皆さんが「フォロワーを増やしたい」「エンゲージメントを高めたい」と考えていると思います。ただ、何を分析しどう進めれば良いかわからないと悩んでいる担当者も多いと思います。

このnoteを読んでいただければ、「Company 自社アカウント」「Competitor 競合アカウント」「Customer Instagramユーザー」を分析して、エンゲージメントをくれるユーザー理解を高める必要性が伝わったのではないでしょうか?

3C図解

Instagramはインサイトツールを導入し、自社アカウントの分析をしやすい環境を用意してくれました。ただ、現状インサイトツールではあまり長期のデータを保存することはできません。皆さんは、大事なユーザーから得たデータを貯められていないかもしれません。

また、競合分析やInstagramユーザーの分析は、残念ながらInstagram側で分析ツールを用意してくれてはおらず、工数をかけて目視で分析しなければならない状況となっており、多くの担当者の皆さんは「そんな時間は無いよ…」と思っているかもしれません。

私たちは、そのような皆さんの課題を解決したいと思い、Instagram公認のグラフAPIを取得して「SINIS(サイニス)」というツールを開発しました。SINISはInstagramの3C分析ができる機能を実装しています。競合分析やInstagramユーザー分析については有料プランとなっていますが、自社データの保管については無料機能でも行うことが可能です。

是非、自社の資産を保管するためにもSINISを有効活用いただければ幸いです。


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