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【ショートショート】#17 ゴミを集めてどうするのさ?

 結果とみるのか、それともゴミをかき集めて自慢しているのか?ゴミ山の中でしか輝けない私はゴミ山の女王なのか?

ポチポチとパソコンとスマホを駆使して、安っぽい感動と、いらない人間関係と、くそみたいなノイズをかき集めて。

その量を誇って暮らしている。そんな日々。

手にした刃は鈍く光り輝き、誰も殺すことも無いけれど、誰も幸せにすることが出来ない。そんな未来の無い生活を続けること幾星霜。

「・・・もう疲れたな」

 気が付くと私は公園に大層なロープを抱えていく。そう、自分の命を絶とうと向かった公園。すると私はびっくりした。

「そこには居ない筈の人たちが居るじゃないか」

 どういうことだ?私は人知れず消えようと、人知れず黙ってこのまま居なくなろうとしただけなのに。

「無意味な涙が零れ落ちる」

 私は持っていたスマホを手にした。そのスマホから伸びるコードが自分の頭の中に繋がっていて、私の意志とは関係なく、言葉を世界に向けて発信していた。

「・・・っ・・・そうか」

私は笑いながら涙を流し、公園に来ている人たちの目を見た。

「もう私は一人で静かに死ぬことも出来ないんだ」

彼女はゴミを集めすぎた代償を払うために、これからも生きていくしかない。

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