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【ショートショート】 #23 スキャンダラズ・インフルエンサー
世界にと言うか、世間に問いかけることが出来る存在「インフルエンサー」でもその量が日増しに増えて来た。
俺の友人もその一人。
インフルエンサーはインフレエンサーになりつつある。増えに増えたその人たちは次第に価値を失っていく。
価値が無くなった人たちは公園で空き缶を拾って生活をしているという。俺の職業はそんな「かつて輝いた」人たちにインタビューをしてその記事を書いて、インフルエンサーに提供すること。
「そんなの儲かるの?」
喫茶店のマスターに聞かれた。
「それが儲かるんだよ」
「人の不幸は熱いうちに打って舐めないといけないけど、それが叶うならずっと叶い続ける。人は人の幸せを願っているんじゃない」
「じゃあ何を願ってるの?」
僕は出されたコーヒーを啜るとマスターの顔を見た。
「人は自分で作った・・・この場合は支えた?存在が自分に依存していて、それが壊れるのを見るのを楽しむんだ」
「悪趣味ね」
「そう思うでしょ?僕もそう思う。でもね」
「きっとこの会話が成立しているってことが彼らが生きた証でもあるんだよ」
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