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何人知ってる!? 2020年 注目の若手7選 【ラ・リーガ編】

2019-2020シーズンの欧州サッカーはもうすぐ折り返し地点。
そこで欧州各国で活躍する23歳以下の注目選手をまとめます。
今回はスペインラ・リーガ編です。

フェデリコ・バルベルデ : レアル・マドリー

  1人目はマドリーの核となりつつあるフェデリコ・バルベルデです。モドリッチがロシアW杯後なかなかトップパフォーマンスを披露できず、カゼミーロへ特大の負担が掛かっていたマドリーのセントラルMF陣。ポグバやエリクセン、ファンデベークといった獲得の噂が挙がっていたものの誰一人として実現せず、シーズン開幕後にはモドリッチやハメスらが負傷離脱し、マドリーの中盤は危機的状況にありました。

  そんなマドリーを救ったのがこのウルグアイ代表の若きダイナモ。派手さは無いですが、正確なショートパスやボールを運ぶ推進力、フィジカルの強さなど長所を挙げればキリがありません。特筆すべきは豊富なスタミナ。チャンスではゴール前に果敢に飛び出し、ピンチでは自陣深くまで戻って体を張って対応。ペナルティエリアから反対のペナルティエリアまで縦横無尽に走り回る“ボックス・トゥ・ボックス"と形容される運動量を持っています。ボール奪取力もハイレベルであり、高いインテリジェンスを生かした的確なポジショニングと何度切り返されても着いていく粘り強さでボールを奪います。

  国内リーグ第6節で初先発を飾って以降、バルベルデが先発した試合においてマドリーは無敗。アウェー戦では完敗を喫した相手をギリギリまで追い詰めたホームでのパリSG戦(△2-2)や敵地・カンプノウで中盤の主導権を奪ったバルセロナとのクラシコ(△0-0)などバルベルデはビッグマッチでも抜群の存在感を放っています。ウルグアイ代表の先輩、ルイス・スアレスから「あいつは化け物」と評価される21歳はこれからのマドリーを背負って立つ存在です。

・ウルグアイ代表のミッドフィールダー
・圧倒的なスタミナで走りまくるボックス・トゥ・ボックス
・確かな技術とフィジカルで推進力をもたらす

ニックネームの “小鳥” はその運度量の豊富さから


フェラン・トーレス : バレンシア

  2期連続のCL出場権獲得と国王杯優勝と素晴らしい結果を残していた知将・マルセリーノをオーナーの暴走により失ったバレンシア。混乱の中にあるチームがリーグ戦で7位、CLではグループリーグ突破と悪くないシーズンを送ることができているのはフェラン・トーレスの本格化が大きな要因です。

  昨季はある程度の出場機会を得ていたものの、スペイン人MFの評価は“期待の若手”止まりでした。しかし、ゴンサロ・ゲデスやカルロス・ソレールらサイドハーフに故障者が続出したことでレギュラーポジションを獲得。右サイドを主戦場にグイグイ突破していけるスピードとスキルを併せ持つドリブルと高精度のクロスでチャンスメイク。既にキャリアハイとなる3ゴールと3アシストを記録するなどチームの攻撃の中心となっています。

  CLではチェルシーやアヤックスと同居したグループHを首位で突破したバレンシア。そんなチームでの活躍が評価されスペインA代表にも招集されたサイドアタッカーは東京五輪世代。技術の高さを生かした連携プレーを武器とするスペインにおいて、独力で仕掛けられるドリブラーのフェラン・トーレスはいいアクセントになるはず。オリンピックでの活躍にも注目です。

・下部組織出身のスペイン人サイドアタッカー
・単独でグイグイ仕掛けられるドリブラー
・東京五輪世代のチャンスメーカー

「若手を育てて転売」が大得意なドルトムントが獲得を狙っているとも


フレンキー・デ・ヨング : バルセロナ

  「シャビ・イニエスタ後」の司令塔を見つけるという困難なミッションを課せられたバルセロナ。そんな名門が白羽の矢を立てたのが昨季のアヤックス躍進の中心にいたフレンキー・デ・ヨングです。100億円以上の移籍金で加入したオランダ代表には大きな期待が寄せられました。しかし、デ・ヨングはプレッシャーをもろともせず早くもチームにフィット。リーグ戦全試合に出場するなどチーム最多の試合出場数を記録しています。

  バルセロナと言えば少ないタッチ数でショートパスを繋ぎながら攻撃を組み立てるスタイルで知られています。最近はメッシやスアレスら前線のタレントにに依存したカウンター型のチームに移行しつつありますが、基本となるパスサッカーへの意識は健在です。デ・ヨングはその特徴とは異なるスタイルを持っています。シンプルにパスを繋ぐプレーもそつなくこなしますが、最大の持ち味はボールを運ぶ能力。同ポジションの選手と比較してみると、読みとポジショニングでボールを奪い少ないタッチ数でシンプルに繋ぐブスケツに対し、デ・ヨングはタッチ数が比較的多くドリブルでチームに推進力を与えることができます。

  アヤックスではCBとしても起用されていたデ・ヨングですが、バルサでは中盤でプレー。指揮官バルベルデはデ・ヨングのポジションをインサイドハーフとアンカーの間で決めかねており、これからの起用法にも注目が集まります。移籍初年度のバルセロナで“普通に”プレーしている末恐ろしい22歳のプレーは今後も見逃せません。

・アヤックスから来た22歳のオランダ代表
・正確なパスとボールを運ぶドリブルおを併せ持つ
・インサイドハーフでもアンカーでもプレー可能

代表戦での人種差別反対パフォーマンスは大きな話題に


マルティン・ウーデゴール : レアル・ソシエダ

  ウーデガルト?ウーデゴーア?エデゴー?エデガールト?読み方のばらつきランキング1位のウーデゴールはノルウェー生まれの21歳。15歳でノルウェー1部リーグでデビューした天才は2015年には16歳の若さでレアル・マドリーに入団。一気にスターダムを駆け上がりました。しかし、世界有数の名門チームで活躍見せられず、マドリディスタからの評価は厳しいものに。出場機会獲得のためにヘーレンフェーンやフィテッセといったオランダのクラブへのローン移籍を決断しました。

  3年間のオランダでの経験がウーデゴールを成長させました。持ち前のテクニックにさらに磨きがかかり、フィジカル面も大きく向上。何よりも出場機会を得ることで自信を取り戻すことが出来ました。そして昨季、フィテッセで覚醒。チームの絶対的な中心選手としてリーグ戦8ゴール12アシスト、10度のMOMに輝くなど素晴らしい結果を残しました。この活躍が認められウーデゴールはスペインに帰還。今季はレアル・ソシエダにレンタルされることになりました。オランダでの活躍は本当だったのか、ウーデゴールは本当にスペインで通用するかを試されたのです。

  そして、ウーデゴールは衝撃的な活躍を見せます。足元のテクニックを生かしたドリブルにミドルシュート正確なクロスや高精度のセットプレーに高いボールキープ力、右サイドでも中央でもプレーできる器用さなどプレーの幅広さを披露。リーグ戦16試合にスタメン出場し、4ゴール5アシストを記録、3度のMOMを獲得しました。攻撃的なサッカーを志向するアルグシアル監督のもと、バルセロナ、マドリーに次ぐ得点数を記録するソシエダの核として充実の時を過ごしています。マドリーでプレーするという目標のために華麗かつガムシャラにプレーするノルウェーの天才MFから目が離せません。

・オランダで経験を積んだノルウェー生まれの天才
・自慢のテクニック×フィジカルの成長
・レアル・マドリーに復帰なるか

オランダ行ってから明らかにゴツくなった


レナン・ロディ : アトレティコ ・マドリー

グリーズマン、ゴディン、ファンフランらを放出し大改革を行ったアトレティコ。フィリペ・ルイスが退団した左SBも重要な補強ポイントでした。そこでマドリードにやってきたのがレナン・ロディ。ブラジル1部のアトレチコ・パラナエンセでプレーしていたロディがレギュラーになったのは昨季が初めて。経験が浅い選手であり、”堅実なシメオネ“らしくない不安要素の大きい獲得だと騒がれました。

  欧州初挑戦となるロディは開幕戦からスタメン出場を果たすも2枚のイエローカードを受けていきなりの退場。早くもロディの能力を疑う声も上がりました。しかし、その心配は杞憂に終わります。スペースへの積極的なフリーラン、相手よりも前に出るスピード、ブラジル人らしい技術の高さ、ピッチ中央にも入っていける攻撃力とプレーの幅でシメオネの信頼を勝ち取りレギュラーの座を獲得。特にチャンスにつながるパスであるキーパスをSBながら10本近く供給しておりチャンスメーカーとしての側面も持っていると言えます。第3節ではアシストを記録するなどチームの開幕3連勝に貢献しました。
  
 そんなロディにも弱点が存在します。1対1の対応や、シメオネが求める緻密な守備の規律の遵守などといった守備面です。堅守が持ち味のアトレティコにおいて守備力向上は不可欠。経験豊富な指揮官から守備のノウハウを吸収できれば欧州屈指のSBに近づけるでしょう。しかし、先日ブラジル代表デビューを果たしたロディは貧打に喘ぐアトレティコに欠かせない攻撃的SBであることは間違いないです。

・ブラジルから来た攻撃的左SB
・高い技術とスピードを生かしたハイレベルな攻撃性能
・守備に改善の余地あり

クラブと代表の先輩 フィリペ・ルイスが太鼓判を押す


ロドリゴ・ゴエス : レアル・マドリー

  近年若手有望株の青田買いに躍起になっているマドリー会長、フロレンティーノ・ペレス。セバージョスやブラヒム・ディアス、ヴィニシウスなどがその最たる例です。ロドリゴも彼の押し進める若手発掘プロジェクトの一端としてサントスからやって来ました。

  18歳の若さながら47億円の移籍金で白い巨人に引き抜かれたロドリゴは当初、久保建英と同様にレンタル移籍するとされていました。しかし、ロドリゴは残留。開幕後しばらくの間、怪我の影響もありベンチ入りはするもののトップチームで試合に出られないという状況が続きました。転機となったのはデビューを飾った第6節オサスナ戦。途中出場ながらいきなりゴールを奪う活躍を見せました。ジダンの信頼を得たロドリゴは継続的に起用され始めます。

  そして、11/6に行われたCLガラタサライ戦でハットトリックを達成。ロドリゴは世界中の注目を集めることになりました。今となっては同ポジションの同胞、ヴィニシウスよりも序列は上。ライバルにはないゴールへの意識と得点感覚でロドリゴはマドリーにとって貴重なカードであり続けるでしょう。

・サントスから来たウィンガー
・ヴィニシウスを超える得点感覚と決定力
・CLでハットトリックを達成

クラシコでもゴールが欲しいタイミングで投入された


ウナイ・シモン : アスレティック・ビルバオ

  バスク人のみで構成される“純血主義”を貫くクラブ、アスレティック・ビルバオ。そんなクラブで守護神を務めているのがウナイ・シモンです。下部組織出身のGKは昨シーズンにトップチームデビュー。正キーパーであったケパが昨季開幕直前に退団し、2ndキーパーであったエレリンも負傷したため、序盤の7試合でスタメン出場を果たします。エレリンの復帰後はコパ・デル・レイでの出場に限定されました。

  今シーズンは打って変わって開幕からスタメンに定着。190cmと恵まれたサイズを生かし9度のクリーンシートを達成。高精度のロングキックと至近距離でのシュートストップを持ち味とする22歳の守護神は再三のセーブでチームを救ったレアル・マドリー戦を含む2度のMOMに選ばれるなど大活躍を見せます。リーグ最小失点のチームにおいて守備の要としての地位を確固たるものにしました。

  U-21スペイン代表でも正守護神を務めるシモンはA代表入りに最も近い若手キーパーと称されています。レアル・マドリーが獲得に動くと噂されるなど、ゴールキーパー大国・スペインで最もホットなGKの去就に注目が集まっています。デ・ヘアやケパらと出場機会を争う日はそう遠くないかもしれません。

・ビルバオ育ちの長身ゴールキーパー
・今季からレギュラーに
・シュートストップが得意なU-21スペイン代表

インスタはやってないみたい


  読んでいただきありがとうございます。

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  次回はセリエAの注目の若手をまとめる予定です!

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