ラグビーと共に 〜About my Life〜

ラグビーとの出会い

ラグビーと出会ったのは中学1年生のとき。
はじめたきっかけは、いじめられたくなかったから。

通っていた学校もラグビーが強く、
野球部にも所属していたけれど、野球部の冬の練習が嫌いだった。
それに、モテたかったし。

はじめる理由は何にせよ、高校に入ってもラグビー漬けの日々。
勉強が嫌いだから部活に専念していた、というのもあるけれど、
ラグビーをすることは純粋に好きだった。

高校3年生のとき、ラグビー関東大会が地元出山梨県で行われ、
試合の様子を見ていた山梨学院のコーチと監督から自分に声がかかる。

まさか自分に白羽の矢が立つとも思わなかったし、
大学ではラグビーをやるつもりはなかったので、その場ではお断りした。
もちろんラグビーが嫌いになったわけじゃない。
東京に行って、たくさん遊びながら、きらきら大学生ライフを過ごしたかっただけだ。

しかし、この監督のストーカーっぷりがのちの人生をがらっと変えることとなる。

断られるわけがないという自信のもとに、
メールや電話はしょっちゅうかかってくるし、
練習中もグラウンドに押しかけてきたし、
最終的に実家にまで訪問してきたのだ。

将来教師になりたい、という夢を話せば諦めてくれるかなと思いきや、
ラグビーをしながら教員免許も取れる、という口説き文句も彼の口から出てきた。

もはやこれまで・・・ということで、山梨学院入学を決める。

大学時代

大学に入ってまずはじめに思った。

「周りのレベルが高すぎる」

花園出身者や日本代表選手、
体格も意識も違う仲間たちと過ごす中で
「自分はいままで何をしていたんだろう」
と何度も厳しい現実と向き合った。

真面目にやってなかったわけじゃない、
努力だってしてきた、
それでも上には上がいる、と毎日自分を奮い立たせる日々。
大男たちとのきつい練習や試合中に、
命の危機すら感じることもあったっけ。笑

体作りをしながら、生活環境を変えてラグビーと本気で向き合い、
本来求めていたきらきら大学生ライフとのニュアンスの違いはあれど、
目標に向かう毎日は、充実していてすごく楽しかった。

就職してから

プレイヤーとしてラグビーと共に過ごした10年間を終え、
大学卒業後は横浜の不動産業界へ就職。
なんでスポーツ業界に就職しなかったの？と聞かれたら、
なにも考えていなかった、と答えるしかない。

スポーツ業界に就職したい！と思ってなかったし、
教員になってまたラグビーと携われるかな、なんて当時はぼんやりと考えていた。

しかし実際は、スポーツ業界とのご縁はなく、
2011年から7年間不動産業界で勤めたのち、人材業界へ転職。

2社目の会社では、少しずつスポーツ業界と携われる機会も増えていったけれど、直接的に自分が業界に飛び込んでいる感覚は、正直なかった。

指先だけ触れているような感覚が、
もどかしさを際立たせる。

そしてちょうどこの時期に、
日本でラグビーW杯2019が開催された。

2019年10月13日、
日本vsスコットランド。
この試合に勝てば初のベスト8進出。
運良く最前列から4列目の観戦席のチケットが取れ、
友人たちと横浜の試合会場へ向かった。

奮闘する選手たちの呼吸、スピード、熱気を全身で感じ、会場も負けじとひとつになる。

結果は28-21で、日本の勝利。

歴史的瞬間とも言われる日を、
自分の目でたしかに見届けることができた。

興奮さめやらぬ一方で
「どうして自分は観戦席にいるんだろう」と
フィールドサイドにいないことを悔やんだ。
この瞬間をフィールドで、
選手たちと一緒に、共有したかったという欲と共に。

手を伸ばせばすぐにでも届く距離にあるのに、
なんだかそこに、置いてけぼりにされたようにも感じた。

「やっぱり、スポーツ業界で働きたい！」

W杯をきっかけに、その想いがはっきりとした輪郭となっていく。

ラグビーとの再会

自分の想いにはっきりと気付いたあと、2社目の会社を辞めて、
ラグビー事業をしている会社へ転職。

ようやく理想としていた仕事ができることを喜んでいた矢先、
コロナ禍ということもあり、関わっていたプロジェクトを順調に進めることが結果的に難しくなってしまった。

「松川くん、ブラックラムズ東京を一緒に作っていこうよ！
人手不足だし、チームをもっと活性化させたい。いままでは協会がやっていたけれど、チームが収益化していかないといけないし、内情やラグビーを知っているひとに力を貸してほしい」
と、ちょっとしたご縁から西辻さん(現GM) と問瀬さん(現事業リーダー)に声をかけてもらった。

ブラックラムズ東京は、
JAPAN RUGBY LEAGUE ONEに所属しているラグビーチームである。

もちろん、そこに迷いなんてなかった。
「やりたいです！！」
とその場ですぐに返答。

一番、求めていた環境だった。
新しいことを、選手たち、クラブスタッフたちと作り上げていく仕事に胸が踊る。
選手も20代前半が多く、チームと、そして自分の可能性にかけてみたかった。

ラグビーから離れて約10年、紆余曲折しながらも、
こうしてまた、再会できた。

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ブラックラムズ東京
競技運営担当/チケット担当/MD担当
松川  拓哉 / Matsukawa Takuya
Twitter：@t_m15tm
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instagram：@t.matsu15
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ライター
東 佳菜子 / Higashi Kanako
instagram：@kanaco_____
note：https://note.com/_kanaco_