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努力と根性ではもう限界!そんなあなたを救うデジタル改善提案

私はネットスーパーの本部業務を担当しています。
ネットスーパーですが我が社のシステムは古いので、各所にアナログ作業が蔓延しています。でも店は本部から売上あげろ!人時減らせ!と言われ続け、具体的な改善策もなくただただ『努力と根性』という昭和の思考で作業しています。しかし根性論もすでに限界です。店の人は疲弊しているのです。そこで我が社のネットスーパー業務の中で、デジタルを用いて改善可能と思った業務を3点、考えてみました。

ネットスーパー業務って?

その前に・・・
ネットスーパーってどんな業務があるの?って思ってる方も多いでしょうから簡単ではありますが、一連の作業を説明します。
(1)ピッキング・・・お客さまの注文商品を売場に取りに行きます。
(2)仕分け作業・・・集めた商品をお客さまの注文別に分けます。
(3)パッキング・・・注文内容通りに商品を梱包します。
(4)配送・・・配送業者がお客さまのご自宅に配送します。
このような流れで作業は行われているのですが、この中には担当者を苦しめるトラップが仕込まれているのです。

①紙の無駄!大量に出力、商品リスト問題

担当者は毎回注文リストを紙で出力し、その束を持って売場でピッキング作業をします。もし途中で1枚でも落としてしまうと、商品が揃わずに大事件です。ピッキング作業は数人で分担していますが、誰がどの部門のピッキングをやっているか?全く見えません。しかもSDGsが叫ばれる今の世の中でで、資源の無駄使いにもなっています。でも、注文状況は作業場に設置されているパソコンからしか見れないため、現状は紙リストの出力が最善の方法となっています。

HOW(改善・実装案)

ネットスーパーシステムを使わずに注文件数を見れるようにする
(1)注文データはCSVで抽出可能なのでRPA(Robotic Process Automationの略で、PC上で行う業務を自動化するテクノロジーのこと)を使って便ごとの注文データを抽出し、Googleスプレッドシートに転記することで担当者間で注文データを共有する。
我が社に導入されているRPAはこちら

(2)ピッキングが完了した商品は、LINE Botを使ってJANを入力することで、Googleスプレッドシート内に【完了】等シートが書き換わるようなフローをMakeで作成し、ピッキング漏れを防ぐ。

【懸念事項】
スマホ画面でGoogleスプレッドシートは見にくいため、タブレット端末の導入が必要

②商品どこ?在庫切れ?バックルーム?問題


ピッキングしていると、必ずこの商品どこにあるんだろう?ということが発生します。それもそのはず、注文リストにある有力な情報は部門名称と商品名、JANコードくらいです。新人だったらほとんど商品を見つけれないことも多々あります。
頑張って陳列場所を見つけても商品が品切れだった時は最悪です。売場の担当者に聞くしかないのですが、聞けばシュッと答えてくれるわけではないのです。持っている端末を使って調べていくのですが、この端末レスポンスが非常に遅いのでイライラします。
でもすぐに確認しないと、お客さまの配送時間に間に合わなくなります。
ネットスーパー担当者は、常に時間に追われているのです。

HOW(改善・実装案)

聞かなくても、自分たちで商品データを調べれるようになる
(1)RPAを使って必要なデータ(販売実績・前日在庫・陳列情報・入荷予定日・ネットスーパーの表示状況)を毎日抽出する。
(2)上記①のデータをGoogleスプレッドシートでまとめて、店舗数分のデータを保持しておく
(3)別に商品画像サーバーを準備して商品掲載画像を撮りためておく。 
(4)上記で抽出した情報はMakeを使っていつでも引き出せるフローを作成する。
【懸念事項】
いくらRPAでも販売実績~ネットスーパーの表示状況の5項目のデータを店舗数抽出してまとめるのに時間を要するので開店時間までに間に合わない?
商品画像枚数が数万単位なので、画像のサーバーは有料プランに入る必要があるかも (例)Gyazo・・・画像をウェブ上で保管できる。


③急に言われても人がいません!問題


3つ目の問題は突発的な人時不足です。日々の注文件数や注文点数実績から、人時を想定して勤務計画は作っていますが、想定以上の注文が入ることも、もちろんあります。事前に察知して店内応援で対応することは可能なのですが、いかんせん最初の便~最後の便(合計5便)まで絶え間なく作業が続くスケジュールとなっており、後の便でどれくらいの注文が入っているのか?確認する余裕がありません。だいたいは作業に入ってから気づき『この注文件数処理するの無理かも?』と各店悲鳴を上げています。

HOW(改善・実装案)

忙しくて確認できないなら知らせてあげる
(1)Teachable Machineを使って処理できないと想定される注文件数、注文点数を学習させる。
(2)パソコンに表示されている便ごとの件数・点数データから異常値が検出されたら、Makeで作成したフローに応じてLINE Botからアラートメッセージを送信
(3)フローの中にその日の人員計画情報も組み込んで置き、異常な注文だが計画している人員で処理できると判断された場合、メッセージは送信されない。
※RPAを使って件数・点数データを抽出する方法も考えたが、店の作業場に設置されたパソコンは常に何かしら使われている状態ため、RPAを動かすことができないと想定。注文件数などは常に表示されている。

自己評価・周りの評価

今回考えた課題を自己評価してみました。結果がこちらです。

上司にこの提案を見てもらったところ、①と②の問題が実現できれば店舗の作業がかなり楽になる。ただ使う人のレベルに合わせたものにしなければいけないとご意見をいただけました。
商品の品揃えを担当している私としても①・②の課題を改善したいと感じていますが、①は実装した場合従業員が使いこなせなせるか?が私自身疑問でした。無理やりデジタル化して使い勝手が悪くなるのは本末転倒です。また私と同じようにデジタルツールを使った業務改善に取り組んでいる仲間からの意見もいただけました。
【取り組み内容について】
・実装した場合に発生する問題点までかけているのはよい。
・知識が少ない部分については今後、調べてブラッシュアップが必要。

【書き方について】
・冒頭にネットスーパー業務について簡単に書いてあるのがわかりやすい。
・太字は単語よりも文章として使った方がインパクトがある。
と、ありがたいフィードバックいただきました。こちらも改善したいと思います。

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