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時価総額世界7位アリババ・グループ創業者ジャック・マー そのマネジメントと不屈の起業家魂を学ぶ

おはようございます。ドドルあおけんです。

経営戦略・事業開発の火曜日。今日はGAFAMを追う中国巨大IT企業グループで、時価総額が世界で第7位まで上り詰めたアリババグループの創始者ジャック・マーから、不屈の起業家精神を学びたいと思います。

アリババグループとは?

それでは、いつものようにWikiからです。

1999年3月創業。企業間電子商取引をサポートするマッチングサイト「阿里巴巴 (Alibaba.com; アリババ・コム)」が多くの会員を集め瞬く間に急成長。以降、電子商取引サイト「淘宝網 (Taobao.com)」、検索サイト「Yahoo!中国雅虎」、電子マネーサービス「支付宝 (Alipay)」、ソフトウェア開発会社「阿里軟件 (Alisoft)」(現在はアリババドットコムとアリババクラウドコンピューティングに合併) などの会社を設立または買収し傘下に収める。
国際的な知名度を高めたのは、2005年に行ったYahoo!中国の買収案件を成立させてからであり、その際にアメリカYahoo!はアリババグループの株を入手し、筆頭株主となった。
創業者は馬雲(ジャック・マー)。アメリカ検索サイト大手ヤフーの創業者ジェリー・ヤン、ソフトバンクの孫正義と交流があり、2007年にはソフトバンク取締役に就任した。アリババはソフトバンクにとって最も成功した投資案件とされる。

SBがスプリント、ARMなど積極投資できたのは、アリババへの投資が大成功したからといっても過言ではありません。

以下最新の時価総額です。

世界時価総額ランキング2020_―_World_Stock_Market_Capitalization_Ranking_2020

1位:サウジアラムコ 1.7兆ドル ←ほんと?
2位:マイクロソフト 1.3兆ドル
3位:アップル 1.3兆ドル
4位:アマゾン 1.2兆ドル
5位:アルファベット(Google) 0.9兆ドル
6位:フェイスブック 0.6兆ドル
7位:アリババグループ 0.5兆ドル (62兆円くらい)

GAFAMに今最も迫っているIT企業がアリババグループです。

ジャック・マーが示した成長ドライバー(2005年時点)

1999年の創業から成長を続け、巨大グローバルIT企業に育て上げたジャック・マーが2005年時点で事業成功に必要と考えていた5つの要素を説明しています。以下のサイトからポイントを抜粋してみます。

1. 信用保証システム

2005年当時でも現在でも中国企業が取引先の信用問題で巨大な経営コストを抱え、チャンスロスをしている。今すぐ13億人の全てを誠実な人に出来なければ、アリババが誠実さの担保になるというのがジャック・マーの発想である。いまでも、アリババの社訓には「誠実であれ」の一文があり、信用スキャンダルを起こした幹部は、どれほど有能であろうか即クビにするという風に徹底されている。また、この信用保証システムこそがアリババの競争優位のコアでもある。

2. ネットを介するマーケット

アリババの経営理念は「世の中からできないビジネスを無くそう(譲天下没有難做的生意)」となっており、まさに自ら小売セラーになるのではなく、ネットにおけるビジネス基盤の整備に専念するという自社ドメインの定義という風に理解できる。この点は楽天に少し似ている。

3. 検索エンジンとしての機能
4.オンライン取引を円滑化するためのソフトウェア基盤

3と4は、ECを可能にする技術的基盤である。アリババは、創業時当時アルゴリズムにおける優位を持っているわけではなかった。ビジネスモデルの優位性で当時市場を先行した易趣(eBay中国)を圧倒して後、ヤフー中国の買収アリソフト・アリ研究所の設立を通じ、徐々にその弱みを克服してきた。

5. 決済システム

2005年時点では、ジャック・マーはまだ決済を信用保証システムの補完として考えていた。翌2006年に、Tモールの誕生と共に、決済システムが名実ともにアリババの収益源となっていく。

この五つの要素を総合的にみれば、アリババは「全ての商業活動をネット化させ、そのための基盤を提供することによって利益を得る」ことを目指していることがわかります。

チームを優先するマネジメント術

上記事業戦略以外に、マネジメントについてもジャック・マーは独自の考え方をもっています。以下引き続き抜粋です。

 アリババは、16年という短い期間に4000%も成長した企業で、現在においても組織づくりが会社の成長に追いつけていない。さらに、年間40億ドルを超える金額のM&Aを繰り返しているため、全体の組織構造が非常に複雑である。それでも全く機能不全を起こさずに、全体戦略を実施できた。スモールチームの効果最大化というジャック・マーの組織論が果たす役割が大きいと思われる。

どんどん大きくなる会社、次々と傘下に入る企業とそこで働く社員たちを彼はどのようにマネージメントしたのでしょうか?
ジャック・マーが理想とする組織は、2:7:1型組織といいます。2割が優秀な社員(この2割のトップマネージャーは世界の有力企業からヘッドハンティングされることも多い)、7割が普通の社員、残り1割が毎年やめて行く社員。そして、彼がいう優秀な社員とは、「羊の群れ(普通の社員)をライオンに変えられる」マネージャー。
個人がいくら優秀でもその能力に限界
があります。しかし、チームをうまく機能させられれば、無限な力を発揮できる。ジャック・マーはマネージャーに個人の有能さよりも、チームリーダーとしての資質を強く求めていたのでした。

マネージャー層に以下3つの厳守を求めています。

1. 明確な共通目標の共有
2. 権限の明確化と権限に伴う情報共有
3.できるだけシンプルかつ分かり易いルール

ジャック・マー自身も会社全体の方針や取り組み目標もできるだけ分かりやすく伝える努力をしていて、例えば、創業初期に経営理念を「独孤九剣」や「六脈神剣」等、有名な時代小説に登場する必殺技の名前にちなんで説明してたりするようです。

英語教師だったので英語は堪能なのですが、それにもましてその言葉の選び方や突き刺さる表現は神がかっているときがあると思うくらいすごいです。孫さんが惚れ込んだという起業家魂とリーダーシップ。そのの語りを次にご紹介したいと思います。

誰よりも先に、勇敢に、直感に従って動くべし

以下5分程度のジャックマーの語りです。日本語字幕付ですが、その部分を多少アレンジして以下文字起こししてみました。彼の不屈の起業家魂を感じてもらえると思います。

お金持ちの父を持ったわけではありません。
大学受験は3回も失敗しました。
ハーバード大学に10回入学申請しました。すべて落ちました。面接さえ受けさせてもらえませんでした。
結局、教師を養成する短大に入りました。自分が住んでた街で、3流、4流と言われることろです。
就職活動は30回は断られました。この頃は自分にとってとても苦しい時代で、私は激しい苛立ちを抱えていました。なぜか、それは月給1100円(時給じゃないです、月給)の大学講師の仕事しか決まらなかったからです。でも、その仕事しかなかった。
1994年、私はインターネット、いうものをやってみようと思った。でも周りのみんなはそれは馬鹿げたアイデアだといいました。インターネットなんて聞いたこともないし、だいたいお前コンピュータなんて何もしらないじゃないか、と言われました。
今まで自分が賢いなんて思ったこともなかったし、誰も私が成功するなんて思ってもみなかった。みんなこいつは頭がおかしい、と言っていました。
3ヶ月かけて銀行から35万円借りようとしたが叶わなかった
3〜40人の投資家と会ったが、全部断られました。
アリババのビジネスはひどいモデルだと言われたけれど、私は信じ続けた。こんなに大きくなるとは思わなかったけど、信じ続けていた。この先に何かが待っていると感じていたし、それを証明するために懸命にがんばりました。
そして、その後アリババは18人の投資家から550万円を集め起業しました。
でも、最初の3年間は、1円も稼げませんでした。簡単ではありませんでした。
それでも先に進めたのは、お客さんからたくさんの感謝のメールをもらっていたからです。
これはすごい!」「とっても助かる」「いつかこれは成功するよ!」そんなメールです。
少しずつ基盤・エコシステムを作り上げ、16年が経ち、今アリババグループ、Tモールグループ、タオバオグループ、そしてアリペイを持ち、人々は、あなたはとても頭がいいね、と言うようになりました。
ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェット、ジャック・ウェルチ、ラリーペイジ、マーク・ザッカーバーグ。彼らと他の人達の違いは、未来に対して肯定的であり、不満・文句を言わず、いつも誰かの問題を解決しようとしていることです。
将来に対して肯定的でいるとチャンスが見えてくる。
どこに機会があるんだ?、これがない、あれがない、と無いことに集中する人がいるが、今世の中は機会・チャンスに満ちあふれている
文句は他の人に言わせておきましょう。チャンスはいつもその文句の裏に潜んでいます。そこに目をつけ、その文句をどう解決できるか考え、行動に移すのです。私は日々素晴らしいアイデアをもったたくさんの若者に出会いますが、皆行動に移さない。
起業家は皆が動く前に、常に先に動く。
他の人が起きる前に起きて、他の人より勇敢に生きる。
直感に従ってください。
あなたがやることはすべて人々が求めていることのためです。
失敗してもいい。転んだらまた立ち上がればいい。
失敗から得るものは宝です。
お金を追わないでください。お金は人についてくるものです。
そうではなく、人は夢を追うべきなのです。
そして、夢を追うときは、社会全体のことも視野にいれてください。
なぜなら、自分以外の人たちが繁栄し、幸せであることが、あなたの成功と幸せに通じるからです。

学び・気づき

・アリババ時価総額60兆超え、中国勢では第1位でFBに迫る。

・アリババがやってきたことはすべての商業活動をクラウドベースで行えるプラットフォームを構築するデジタル・トランスフォーメーションそのもの

・羊の群れをライオンに変えられるマネージャーであるかを重視。チームがうまく機能すれば、生み出す価値は無限に広がる。マネジメントとしては、明確な目標と権限、わかりやすいルールを重視

・失敗を恐れず、行動すべし。倒れたら起き上がればいい。人より早く動け。直感に従え。そして最後は社会のために働け。それが自分の幸せにつながる。

ということで、本日のお話は以上です。

日報

昨日の備忘録。
・名刺発注調整(AM)
・SmartHR内容精査(AM)
・Z提案資料ドラフト作成(PM)
・PMとSyncup(5PM)
・P案件内部定例(7PM)
・Hケア企画ドラフト(夜)

JPSオススメのクラウン第一話をネットフリックスで夜視聴。なかなか重厚で面白いけど、案の定聞き取れない。クイーンズ・イングリッシュむずし。

明日は、EC・ロジスティクスの水曜日。コロナで病院にいかなくても、薬局にいかなくても電話で薬が郵送で手に入るようになってきてるので、そのあたりの現状を踏まえて薬のECというのを考えてみたいと思います。 

マーケティングの月曜日
経営戦略・事業開発の火曜日
EC・ロジスティクスの水曜日
DXの木曜日
グローバル・未来の金曜日
ライフハック・教養の土曜日
エンタメの日曜日

それでは今日もよい一日を。


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