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「地域におけるコミュニティマネジメント」とは?埼玉県小川町での自治会向けの講演会

私はコミュニティマネジメントインストラクターとして、行政から依頼を受けて講義をすることがあります。

昨年度、彩の国コミュニティ協議会で講演を行ったのですが、その時参加していた埼玉県小川町の方からお話をいただきました。

今回は行政区長向けに「地域におけるコミュニティマネジメント」というテーマでお話をしてきました。講座についての内容と感想についてお伝えします。


コミュニティマネジメントとは

NPO法人CRファクトリーは、コミュニティ支援事業を通じて、温かく質の高いコミュニティを築くことを目指しています。2005年から全国の様々な非営利組織、ボランタリー組織とかかわる中で、コミュニティ運営の基本原則としてまとめたものがコミュニティマネジメントになります。私はコミュニティマネジメントインストラクターとして、全国のコミュニティーの支援をインストラクター仲間と一緒に推進しています。

埼玉県小川町での講座

小川町では、毎年さまざまな角度から行政運営に関する研修会を行っているそうです。「彩の国コミュニティ協議会」定期総会の共助事例発表を聞いていただき、地域におけるコミュニティマネジメントについて、行政区長の研修会でご講演いただけないか、というお話がありました。

対象は75名の行政区長で、例年50名くらいの参加があるそうです。70歳前後の方が多いとのことでした。グループワークよりも講義を中心でお願いしたいとのご希望がありました。そこで、自治会活動に関心を持ってもらえるような事例を盛り込み、講演会の設計を行いました。

講座の内容

今回の講座では
・越谷市での私の取り組みを交えた自己紹介
・非営利組織の運営の難しさ
・コミュニティマネジメントの基本原則
・新たな仲間の巻き込み方
・主体的な担い手を育成する
について講義を行いました。

越谷市の人口動態などを自治会レベルでお伝えしたデータを提示したのですが、自治会の課題を共有するうえで役立ったような気がします。ちなみに小川町の高齢化率は38.9%だそうです。

以前の記事で地域ごとの高齢化率の算出方法をお伝えしました。地域の様子をイメージしやすくするためには、数字って重要ですね。

先日行った福生市の講座でも感じたのですが、地域で活動をされている方々は私よりも人生の先輩であることが多いんです。そういった方たちからすれば「若造に何が分かる!」という思いがあっても不思議ではありません。そういった方々に対して、地域の活動の苦労はよく分かります、私も苦労してきましたということを最初に伝えることは、講座を温かい雰囲気で行うためには重要な気がしました。

感想

今回の参加者は全員男性で、皆さんが70歳前後(80歳代の方もいらっしゃいました)でした。参加してくださっている皆さんは、本当に熱心に私の話に耳を傾けてくれました。質問も多くいただき、とても充実した講座になったのではないかと思いました。

個人的にはグループワークが行えれば、参加者各々の課題やアイデアを共有することができたのではないかと思いました。参加者同士の学びを深めるための取り組みについては今後も考え続けていかなければならないと思いました。

また職員の方との雑談もとても興味深かったです。自治会だけでなく地域の課題についてのお話は本当に面白かった。小川町って和紙で有名なんですよね。

1300年以上の歴史があるのにそれを活かしきれていないそうです。この点に関しては、私が、こしがや「まち未来創造塾」で学んできた日本遺産についてお伝えしました。まちの魅力はその内側にいるとなかなか気づかないものですが、小川町ってとても素敵なまちだなぁと思いました。

小川町駅にて

地域の課題のすべてがコミュニティで解決できるわけでもありません。ましてや私の専門領域である介護予防でも解決できません。地域をいろいろな視点で見ることができたら、自分の住んでいる地域、コミュニティを相対的に捉えることができます。私自身、とても学びの多い講座でした。

ちなみに小川町、初めて行きました。埼玉って広いですね。

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