「1000文字りかい」DAO新しい組織形態
仮想通貨と共に生まれたブロックチェーン。その応用により組織運営にまで仕組みが広がっています。
DAOっていったい何?
ブロックチェーンが組織運営?
言葉の概念を1000文字3分程度で理解につなげる「1000文字りかい」シリーズ、今回はDAOです。
2000年代にBlogやSNSが台頭してきたように、おそらく近い将来このDAOを取り巻く環境も当たり前になる時代がやってくるでしょう。
ブロックチェーンが分からない人はこちらを先に読んでおくのがおすすめです。
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「DAO」とは?
これはDecentralized Autonomous Organizationと言い、分散型自律組織という意味です。
な、なにそれ…?
プロジェクトを遂行するにあたってリーダーが意思決定を行う組織を中央集権型としましょう。いわゆる会社のような組織です。
ではリーダーを決めずに意思決定をするとしたら?
その場合、投票という手段があります。これを民主主義型としましょう。これをブロックチェーンによって行うのがDAOです。
ブロックチェーンは分散型システムであり、プログラムによって自律が可能です。それでDAOという名がつけられました。
なぜDAOが生まれたのか
ブロックチェーンの誕生で自発的に生まれたとも言えますが、GAFAMといったビックテックの存在もその理由の一つでしょう。
現代のインターネットにおける権利や利益構造は中央集権的に集約しており、この構造を変えることができていません。
DAOはブロックチェーンにより、透明性が高く、公平であり、非中央集権化が実現されました。また誰でも参加が可能です。そこに関わるメンバーや開発者には貢献によって報酬が与えられる仕組みがあったりと、今までとは全く新しい組織体制が作られています。
仮想通貨と投票
仮想通貨は元々、銀行のような中央集権を嫌うサトシ・ナカモト(正体不明)によって作られたものです。そこに依存しないシステムを作るためにブロックチェーンが開発されました。
この仕組みに感化された人たちがブロックチェーンのさらなる開発を進め、ブロックチェーン内にプログラムを埋め込めるようにしました。「通貨を使うと○○される」といったような条件付けと自動実行が可能となったわけです。
その仕組みを使って仮想通貨を投票権として使えるようにしたんですね。
投票には手数料が発生しますが投票に使った資産は減るわけではありません。あくまでも意思表示として使われます。
投票自体がDAO内でのプロジェクトの支援や応援として見られ、それを貢献としてみてくれる場合もあり、それで報酬をもらえることもあります。こうすることで開発者や参加メンバーに恩恵をもたらす形が作られました。
しかしDAOには、大口投資家が意見を持ちやすい、意思決定の遅さ、決定事項の適切性など民主的であるからこそ起こる問題もあります。
そう言った問題を含め、DAOが今後どう社会に浸透し進化していくかは分かりませんが、一つ言えることは、組織に対する選択肢が増えているということです。
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まとめ
DAOとは
分散型自律組織
ブロックチェーンによる投票型の組織運営
投票によって意思決定が行われる
固有の意思決定者はいない
透明性が高く、公平であり、中央集権に依存しない組織
誰でも参加が可能
投票によってプロジェクトの貢献に関与できる
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Top画像:ストックフォト
本文イラスト:まと。
参考文献