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やさしく学ぶ統計学~棒グラフと折れ線グラフ~

みなさんこんにちは。和からの数学講師の伊藤です。今回は、統計学を学ぶ上で必須となるグラフの紹介です。前回の記事でデータに関してお話をしましたが、グラフを書いてデータを可視化することで、データを効果的にまとめることができます。

今回から、データを可視化する際によく使われるグラフをご紹介していきます。

この記事の主な内容

1. データの可視化

あるデータを取得した際に、データがまとめられた表をじっと眺めていても、その特徴というのは掴みにくかったり、解釈するのに時間がかかってしまいます。

そこで、データをグラフとして可視化することで、そのデータがどんな特徴を持っているのかを一目で把握することができるのです。今回は、代表的なグラフの中から、棒グラフ折れ線グラフをご紹介します。

2. 棒グラフ

棒グラフは、データの各項目の値を棒の高さで表現したものです。例えば次のようなデータを考えてみましょう。

ヨーロッパの国々の人口のデータとなっています。じっくり観察すれば値の大小などを把握することもできますが、これを棒グラフに表現すると次のようになります。

それぞれの国の人口の数値や大小関係が一目で分かります。このように可視化することで、データをより理解しやすい形に表現することができるのです。

3. 折れ線グラフ

時系列に並んでいるようなデータの変化の様子を見る場合には、折れ線グラフを使うのが有効です。たとえば、次のようなデータを考えましょう。

2015年から2021年までの、東京都、大阪府、福岡県の年間の降水量のデータです。3つの都市を同時に比較しているため、データから降水量の特徴を見出すことは困難です。では、折れ線グラフを書いてデータを可視化します。

それぞれの都市の降水量の推移が一目でわかるほか、可視化したことによって複数のデータを同時に比較することができます。

4. 棒グラフと折れ線グラフの使い分け

棒グラフと折れ線グラフは、どちらを使うべきか迷ってしまうグラフと言えるでしょう。

折れ線グラフは、データに時系列などの順序がある場合に使うのが一般的です。例えば年別の降水量のデータの場合、横軸の順序が入れ替わっていると違和感があります。

逆に棒グラフは、データの横軸の順番を入れ替えても問題ありません。ヨーロッパ諸国の人口の棒グラフは、横軸の順序が入れ替わっていてもグラフの機能は変わりません。また、それぞれの項目のデータの絶対数を比べたいときには、折れ線グラフよりも棒グラフの方が見やすいと言えます。

一方で、複数のデータを同時に比較する必要があるときは、棒グラフよりも折れ線グラフの方が優れていると言えます。年別の降水量のデータは棒グラフで表現することもできますが、3つの都市の降水量の変化を比較するには折れ線グラフの方が解釈しやすいです。

それぞれのグラフのメリットを押さえて、適切にグラフを使っていきましょう!

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