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コロナ休校をプラスに変える 実践!子どもと創る家庭教育


世界中で猛威を振るっている、新型コロナウイルス。
日本では、1か月もの間、
学校が休みになるという緊急事態に……

発表もいきなりだったので、
世のおうちの方々はもちろんのこと、
何よりも先生方が、びっくりされたことと思います。

定期考査をして、学年末の成績を出し、
学年末の面談やクラスの解散式、
卒業式やお別れ会、終業式など
3月は、学年の中でも最も重要な月。

さぞかし辛く寂しい思いをされた先生方、
とても多いと思います。


また、おうちの方の苦労も相当だと思います。

「いきなり1か月うちですべての面倒を見てください。」

毎日の食事はどうするの?
勝手に遊びに行ったりしないかな?
何より学習はどうすればいいの?

いろいろな不安ばかりが頭をよぎります。

我が家も小学生の子どもを2人もつ家庭。
どうするか、亀きちなりに考え、実践してきました

この2週間での取り組みの実践の報告とともに、
今後の課題についても、考えてみたく思います。


きっかけは子どもから

発表があっての、最初の土日は、
あえて何も言わずに、思うように過ごさせてみることにしました。

遊びたいように遊ぶ。
ただし外出(家の庭や周辺を除く)は、親と一緒以外は禁止。

まあ、普段の土日の光景といえばその通りですね。

やがて出てくる子供の言葉
「ひま~」

この言葉を私は待っていました。
「そうか、月曜からもこんな生活がつづくんだもんね。」
「だったら、家族会議でもして、今後どうするか、相談していかない?」


家族会議とは

我が家では、
不定期ですが、家族会議というものを開いています。
「子どもの 子どもによる 子どものための会議」

ちょっと大げさですが、
親としては、そういう意図をもってやっています。

例えば、
・我が家で飼うことになった新しい亀の名前
・夏休みの過ごし方
・物の貸し借りについて
・運動会の打ち上げ、花火会の企画

このようなことをこれまで実施し、
実際に我が家のイベントとしてやってきました。

家族会議の司会と書記は、親子4人での輪番制。
もちろん、行き詰った時には親が助け舟を出します。

会議の場ではみんな平等。
私語をしていると、司会の子どもに怒られることも…(笑)


コロナ休校対策の第4回家族会議開催

さて、今回は第4回の家族会議。
今回は司会と書記は私が行い、
子ども2人にアイデアを、
アドバイスを家内に出してもらう形式で行いました。

流れは以下の感じ

① この土日で過ごしたことを思いつくままにあげてもらう
② 月曜から「ひま」な状態をなくすために、したらいいと思うことを挙げる
③ その中でも、特に毎日取り組んだらいいことを赤で囲む

この流れで親はほとんど口を出さず、
子どもが言いたいように、
どんな突拍子のないことでも、うんうんと頷きながら、
進行していきました。

まず、①では、
やっぱり出てくることが少ない……
「ひま~」って言っていたくらいなのですから。

なので、②に入る前に私から、こう呼びかけます
「このまま4月になって新学年になったら、どうなるだろう?」
「勉強も忘れてたり、体力も落ちてたり、そんなん嫌だよね」
「今だからこそできることを、思いつくままに挙げてみようか」

そうすると、②のところで、
出るわ出るわアイデアの山が。
こんなに持ってたんかい!(笑)

書ききれないほどのアイデアが出てきます。

勉強だけではありません。
運動のこと、家庭での手伝いや役割のこと、
新学年の準備のこと、趣味のこと、
掘り下げて聞いていくと、どんどんアイデアが出てきます。

その中から、特に毎日取り組んだ方がいいことを、
子ども2人の意見から、赤で囲っていきます。

私と家内が話したのはほんの数秒。
それだけで、ホワイトボードいっぱいになるほどの意見が出てきました。

会議録、写真にて掲載しますが、
勉強・運動・趣味、それぞれ赤で囲っている感じですね。

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こちらからは、特に何も言っていませんが。

こうして、我が家での家族会議は30分で意見がまとまり、
翌日からの実行へと移るのでした。


初日:親がエンジンをかける必要あり

初日は、いつもと違うことを始めるので、
やはり、子どもが始めるきっかけを、
親が作ってやる必要がありました。

いわゆる「やる気スイッチ」(笑)

やるタイミングと順番を、1つずつ言っていくと、
少しずつですが、子どもたちは取り組み始めます。

ただし、母親の期待するほどではなく、
私が仕事から帰宅すると、家内の愚痴が……

まあ、私からしたら初日なので想定内。
私は家内をたしなめながら、子どもたちのもとへ。

「やってみてどうだったぁ?」
「できたよー」

父親にはできたところはきちんと言います。
……あくまでもできたところは。(笑)

そこは私はきちんと騙されて、
がんばったところを褒めてやります。

進んだプリント
自主学習
量は少なかったようですけど運動も。

驚くのは、ピアノの練習。
これまで1年近く遠ざかっていた、上の子なのですが、
少し練習をした様子。

親がついて練習を見てやると、
少しはやる気が出てくるようです。

課題としては、読書の本の用意と、
勉強を始める時間の設定。

スロースタートだったかもしれませんが、
やらなくてはならない、最低限のことはやった様子でした。


2日目以降:軌道に乗るとやる!

2日目は家内も仕事で、
近所に住んでいる祖母が面倒を見ることに。

祖母は初めて見る家族会議のボードを見て、
いたく感心したようで、
この通りに、仕切り始めます。

子どもも2日目となると、
要領も分かってくるので、
やるべきことは、自分ですいすいこなしていきます。

赤丸を付けた以外のところも、
少しは取り組んだ様子。

下の子が取り組んでいる将棋
洗濯物の取り込みのお手伝い

声をかけると、どんどんやってくれたようです。

私が帰ると、ボードを指さしながら、
やったこと自慢のはじまり。

なんだ、ちゃんとできるじゃん。
小学生2人だけど、大人がレールさえ敷いてやって、
子どもの自尊心さえ傷つけなければ、どんどんやるじゃん。

そう感じたのでした。

特に、上の子のピアノは、
久しぶりにしたらはまったらしく、
30分以上もずっと練習をしている様子。
どうやら家内か、祖母がバイエルの課題を与えたようです。

私が帰宅し、自分の部屋に入ってからも聞こえるピアノの音色。
それだけでも、ボード設置してよかったと思える瞬間でした。


1週間を経過して:ご褒美は茶話会

そうして初めての週末を迎えます。

本来ならば、
地域の子どもたちと、卒業を祝う会をやる予定だったのですが、
その子ども会の行事も中止となったので、
せっかくならばということで、
我が家限定で、茶話会をすることに。

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家内がプログラムを立てて、
1年間がんばったご褒美に、
お菓子をたくさんと図書カードをプレゼント。

ピザやサンドウィッチも用意し、
それらを食べながら、学校での様子を聞き、
今年度1年間の思い出を語ってもらいました。

最後には、
子どもたちにも挨拶をしてもらい、
歌も歌ってもらい、
とても楽しいひと時を過ごすことができました。


1週間での即効性のある効果

① やることの見える化は大きい

やはり、トップとして挙げておくべきことはこれではないでしょうか。

自分のすべきことが目の前のホワイトボードに書いてある
やらなくてはならない大切なことは赤丸されている
となると、子どもたちもエンジンがかかるようです。


やるべきことや、学校から出された宿題は、
早めに片づけるようになりました。

運動は、土日はドッヂボールやサイクリングに切り替えました。
いつも走ってばかりでは飽きてしまいますから。


② 子どもから話しかけてくる

個人的にはこれも大きかったです。

学校で起こったことは、
それほど積極的には話そうとしない我が子。

でも、この家族会議で書いたボードの内容については、
私が帰るや否や、積極的に自慢してくれます。

おかげで、どんな1日だったかが手に取るように分かりました。

たしかに、暇な時間も多かったようですが、
やるべきことの時間配分を自分で考え、
少なくとも最低限のことは、きちんとできていたようです。


③ 趣味に熱中できる時間が増える

ピアノと将棋がうちの子2人のそれぞれの趣味
それにある程度の時間をかけている様子です。

上の子のピアノは、
バイエルがほぼ終了。
次の課題を家内と考えています。

下の子の将棋も、
私と指したり、コンピュータとタブレットで勝負したり
いつもよりは熱中している様子でした。

せっかく多くの時間があるのですから、
自ら熱中できることに目いっぱい取り組むことは、
集中力の育成にもなりますし、
教育的効果も高いのではないでしょうか。


そうして、さらに1週間が経過。

テレビ等でも、ご家庭での様々な取り組みを挙げられているニュースも多く、とても関心することばかりです。

個人的には、家庭内でのいちご狩り企画が大変お気に入り。
子どもさん、絶対笑顔になりますよね!

さて、我が家でのホワイドボードにおいての取組み。

実は某テレビ番組から、
取材の依頼があったんです!

居住所の関係で、実現には至らなかったのですが、
そこまで注目されている取り組みを行っていたんですね……

我ながら自信を持ち、
子どもたちにも最先端のことをしているんだねと、
語り掛け、すごい取り組みに自信持ってもらいながら、
家族全員で、駆け抜けてきました。

それでは、2週間が経過して上がってきた課題と、
それについて、修正をしながら取り組んでいることについて、
まとめていきたいと思います。

読んでくださる皆さんの家庭教育に、
少しでもプラスになれば幸いです!


効果① 変化が必要

ホワイトボードに書いていると、
目に見えてやることは当然分かります。

しかし、時間がたつと目が慣れてしまい、
記憶の中でも当然の風景として、記憶に残りにくくなるのも事実

そこで、1週間が経過してから、
個人ごとにやるべきことを書き直しました。

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書き直すことにより、
子どもがやるべきことが、さらにすっきり分かりやすくなります。

これについては、さらに変化させていくことが必要だと思いますし、
できれば子どもが、自分でボードに書くようにするなど、
自分がやりたくて取り組んでいるという意識を残して、
取り組ませていきたいと思っています。


効果② 親からの問いかけも必要

ホワイトボードによる家庭教育を始めたのですが、
親からの問いかけも、もちろん必要ですし、大切なことです。

「計算練習、進み具合どんな?」
「今日はどれくらいお手伝いできたん?」
「すごいじゃん!えらかったね!」

このような声掛けは、普段の生活の中でも必要かとは思いますが、
今回必要と考えるのは、
子どもが優位に立つような声掛けです。

最近、「スナックワールド」というゲームを始めた私。
「ジャラって何?」
「どうやって強くしていくの?」
このような質問をすると、
子どもは持っている知識を、思う存分ぶつけてきます。

そういう自慢を、
一つ一つ聞いてあげる余裕と、
度量が必要なのではないかと思っています。

日頃の生活では、
友達同士の中では自慢したり、
得意げになったりすることもあると思いますが、

家庭生活が中心になってからは、
自分から自慢したり、一番になるという経験はあまり多くならないかと。

そんなときは、親がわざと下になって、
子どもを持ち上げる必要があるのではないかと考えるのです。

今は、ゲームの例を出しましたが、
趣味の将棋やピアノ、はやっている音楽、
女の子でしたら、シルバニアや料理についての質問でもいいでしょう。


子どもの自尊心を刺激するような質問
をあえてすることが
必要なのではないかと思う亀きちです。


効果③ 空いている時間帯に新学期のお買い物

そろそろ新学期のことも考え始める必要が出てくる時期。
当然、終業式もまだですので、早いのかもしれませんが、
気分を転換させるためには、
勉強に必要なものを買い替えてみることがあってもいいかもしれません。

我が家では文房具一式を買い替えてみました。
鉛筆もシャーペンも、ペンもノリも。。。

子どもの少しでも勉強に向かう姿勢が、
前向きになればと思います。

また、我が家では子供が欲しがったらまず買ってやるものがあります。
それは「ノート」

ノートは自分のアイデア、イメージを広げるための絶好の道具。
5冊セットでもできる限り希望にこたえるようにしています。

ただの落書きで終わることもありますが、
その中から、何か新しい発見をしてくれればと思っています。


効果のまとめ:褒めと変化と継続と

これまで2週間取り組んできましたが、
まとめてみると、
・褒めること
・生活に日々の変化
・基礎的な部分を続ける環境と体力

これが家庭教育での必須な部分ではないかと思います。

コロナはこれから流行も、まだ予断を許さない様子。
ひょっとしたら、4月以降も影響が続くことが考えられます。

旅行などの派手な遊びはできないかもしれませんが、
頭を使うからこそできる、家庭での小さな発明と遊びの数々。

この意識がそれぞれの家庭に結びついていけば、
これまで学校一辺倒の教育にも、
少しでも変化がつくのではないかと思います。

学校での教育の負担の重さについては、
かつてから危惧していた一人です。

現役で教員をしていた頃からも、ずっと感じていました。

しつけや怒ることは学校でしてください。
私は興味ありませんから。
言葉にはしなくても、
そのような態度をとる保護者は少なからずいました。

当然、それでは教育は成り立ちません。
家庭と学校と、地域社会。
これらがきちんと連携をとらないと、
みんなで子どもを育てることができません。

その方法をこれからも模索しながら、
私、亀きちは今後も様々な情報を、
数学教育の立場から、発信していきたく思います。

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